千葉市は十三日から、急病で救急搬送されたり交通事故に遭うなどした聴覚障害者のため、手話通訳者の派遣を二十四時間体制で実施する。これまでは平日午前九時~午後九時と、休日の午前九時~午後六時まで手話通訳者の派遣を受け付けてきたが、夜間など時間を拡大し、緊急性の高い交通事故や急病などに対応できるようにする。
市によると、夜間の手話通訳者の派遣は、市の委託を受けた県聴覚障害者協会(千葉市中央区)が、コールセンターを設け、平日午後九時~翌午前九時、休日は午後六時~翌午前九時に受け付ける。
市内で聴覚障害者が救急搬送された際、消防、警察などがコールセンターに要請。コールセンターが当番の手話通訳者に連絡し、手話通訳者が搬送先の病院などに駆けつけ、聴覚障害者と医師らとのやりとりを手助けする。当番の手話通訳者は、毎日、五人体制で、コールセンターから連絡があれば、すぐ対応できるようにする。
市はこれまで平日と休日の日中に聴覚障害者からメールやファクスなどで依頼を受け、手話通訳者の派遣を行っていた。市障害者自立支援課によると、二〇一六年度の手話通訳者の派遣は、約二千件あった。二十四時間体制の手話通訳者派遣は、さいたま市が行っている。
2017年12月13日 東京新聞