ゴエモンのつぶやき

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「支える輪」広げよう 障害者スポーツ、今が定着の好機

2017年12月17日 17時22分36秒 | 障害者の自立

 障がい者スポーツへの理解を深めるサッカーイベントが12月2日、福岡大学で開催された。3年後の東京パラリンピックに向けても注目される障がい者スポーツ。このイベントでは、視覚障がい者と精神障がい者が同じグラウンド内でプレーする取り組みも実施された。その狙いや意図について、福岡大スポーツ科学部教授で、同大サッカー部の乾真寛監督(57)が語った。

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 このほど障がい者の二つのフットサル大会を福岡大学で同時に開催した。精神障がい者を対象とした「九州・四国スカンビオカップ」と「ブラインドサッカー西日本リーグ2017最終節」だ。同じグラウンド内でコートを分けてプレーした。

 スカンビオとは、イタリア語で「交流」を意味する。運営には大学のサッカー部員約100人、学生ボランティア約100人が携わり、サッカー部員が普段練習を教えている小学生や親ら約200人も見学。学生や子どもたちはアイマスクを着用しての「ブラインドサッカー」も体験した。

 見学者や親子はその迫力やひたむきさに圧倒されているように感じた。医師に相談し、精神障がい者の方々のなかには「ブラインドサッカー」を経験した人もいた。

 狙いの一つは、障がい者スポーツを支える輪を広げることだ。これまで障がい者スポーツは競技ごとの関係者が熱心に取り組んでいることが多く、少人数で、それ以外の人々の目にふれる機会はそうない。同じ競技でも障がいの種類や度合いが違えば、接することは限られているのではないだろうか。

 しかし、精神障がい者も視覚障がい者も同じグラウンドでプレーすることで、違う種目をお互いが知ることができ、健常者と障がい者、障がい者と障がい者の交流もできる。

 昨年4月、障がい者サッカー7団体を統括する「日本障がい者サッカー連盟」が発足した。団体のスローガンは「サッカーなら、どんな障害も超えられる」。同じ競技の異なる障がい者団体が横断的に結びつくことで、人手や資金の支援体制づくりや要望も集中化できると期待されている。

 2020年には、東京パラリンピックがある。今回のイベントで感じたのは、大学や地域が協力すれば、障がい者スポーツは広まっていくということだ。参加した親子も家に帰って、障がいがある方への接し方について話すだろう。今こそ「する」「みる」「ささえる」スポーツ文化を定着させる絶好のチャンスである。(乾真寛・福岡大監督)

 いぬい・まさひろ 筑波大大学院を修了し、現在は福岡大スポーツ科学部教授。1990年からサッカー部監督で、全国優勝1度、準優勝5度。05年ユニバーシアード大会では、日本代表を率いて史上初の3連覇を達成。永井謙佑坪井慶介、黒部光昭らのA代表、Jリーガーを多数育てた。日本サッカー協会公認S級コーチ。57歳。

写真・図版

ボールを追う参加者

2017年12月16日   朝日新聞


歩く視覚障害者 スマホの音声で誘導 「聞こえるマップ」開発中

2017年12月17日 17時07分31秒 | 障害者の自立

 視覚障害者が歩きやすい街になるよう「聞こえるマップ」を。警察庁や障害者支援団体が、衛星利用測位システム(GPS)を活用し、横断歩道の信号の色や目的地までのルートをスマートフォンの音声で案内するシステムの実証実験を始めた。多言語化すれば外国人観光客らの利用も見込まれ、二〇二〇年東京五輪・パラリンピックまでの実用化を目指す。 

 「大宮駅方向は赤」「信号が変わります」。警察庁が十四日、さいたま市で実施した実験では、地元の視覚障害者十人が持つスマホから音声案内が流れた。

 アプリを起動して新システム対応の信号機に近づくと、自動で音声が出る。アプリの画面を押すと、歩行者の青信号を四秒ほど延長もできる。これまでは専用端末が必要だったが、スマホ一つで可能にする。

 体験した同市視覚障害者福祉協会の山崎道子理事長(64)は「信号が変わったことが音声で分かる。とても便利」と喜び、スマホを手に持たずに済むよう改良されることを期待した。

 視覚障害者の支援団体、日本視覚障がい情報普及支援協会(東京)が開発中のアプリでは、イヤホンからの音声で現在地や道順を知らせ、目的地までのルートを自動的に案内する機能も加えている。支援協会の能登谷(のとや)和則理事長(62)は「避難所や飲食店の情報もアプリで分かるようにし、『聞こえるマップ』にしたい」と話している。

◆横断方向の伝達に課題

 歩行支援システムは、特に夜間の効果が期待される。警視庁交通管制課によると、都内では周辺の迷惑にならぬよう、午後八時~午前七時はボタンを押しても、音が鳴らない設定の音響式信号機が多いためだ。

 東京都品川区の視覚障害者下堂薗(しもどうぞの)保さん(77)は、深夜は出歩かないようにしている。「日中は助けてくれる人もいるが、夜遅くは、ほかに通行人もいないから」。信号機からの音がないと、横断歩道を渡るタイミングも分からない。人の気配と車の音だけが頼りだ。「慣れていない場所を歩くときは、本当に困る」と訴える。一人で歩いていて真っすぐ進めず、中央分離帯につまずいた経験もある。

 このシステムも課題は残されている。音響式信号機は道路を挟んで交互に音を出して横断方向を伝えているが、スマホでは再現できない。眼鏡型の端末で顔の向きを感知して横断方向を知らせる構想もあるが、実現のめどは立っていない。

 アプリの設計を担当する視覚障害者の井戸上(いどがみ)俊明さん(45)=東京都港区=は「アプリはあくまで音響式信号機を補う手段。必要なときだけでも信号機の音を鳴らせるよう、理解が広がってほしい」と訴える。 (福岡範行)

<音響式信号機> 視覚障害者らに音で青信号を伝える。「ピヨピヨ」「カッコー」といった擬音を鳴らす方式が大半で、「とおりゃんせ」などのメロディーやチャイムを鳴らすタイプも。警察庁によると、1955年9月、東京都杉並区の視覚障害者施設近くの交差点に設置したのが最初。今年3月末時点で、全国で2万3000カ所ある。毎年数百カ所ずつ増えているが、20万8000カ所の全信号機の1割程度にすぎない。

                

自宅近くの横断歩道前で夜の横断の難しさを語る視覚障害者の下堂薗保さん

東京新聞    2017年12月16日


障害者への暴言否定、仙台 ホテル社長「体制改善」

2017年12月17日 17時03分03秒 | 障害者の自立

 仙台国際ホテル(仙台市青葉区)で働いていた両脚に障害のある女性(21)を蹴ったとして、元料理長の男性が暴行容疑で書類送検されたことに関し、同ホテルの野口育男社長は15日、女性の支援団体に「他の暴言や暴行はなかった」と説明した。団体が11月に抗議文を提出、回答を求めていた。

 野口社長は送検容疑となった暴行は認め謝罪。「障害者の受け入れ体制がなっていなかった」と改善する考えを示した。

 支援団体によると、女性は昨年7~12月、元料理長らから「障害がうつる」と暴言を吐かれるなどし、今年1月には蹴られたと訴えた。宮城県警は今月11日、1月に女性を膝で蹴るなどしたとして元料理長を書類送検した。

 暴言を否定したことについて、支援団体の杉山裕信事務局長(51)は「納得できない」と批判した。

2017.12.15    産経ニュース


食事加算、廃止を撤回 障害者団体の反対相次ぎ

2017年12月17日 16時57分28秒 | 障害者の自立

 厚生労働省は14日、来年度の障害福祉サービスの報酬改定で、障害者の就労支援などを行う通所施設が提供する食事の負担軽減措置を継続する方針を固めた。今年度限りで廃止する方針だったが、障害者団体などから反対が相次いだため撤回した。

  軽減措置は、一定の年収以下の障害者に通所施設が食事を提供した場合に調理にかかわる人件費相当分約300円を施設の報酬に加算する仕組み。全国約26万人が対象で費用は年間約190億円。利用者1人あたり月約6000~7000円の負担が軽減される計算だという。

 2006年施行の旧障害者自立支援法で、食事は原則、全額自己負担となったが、激変緩和で軽減措置が設けられ、3年ごとの延長を繰り返している。今後、軽減措置の対象者や提供する食事などの実態を調査し、他制度との公平性を考慮して改めて検討する。

毎日新聞   2017年12月15日


知的障害者バスケW杯ベストプレーヤー賞を報告

2017年12月17日 16時44分51秒 | 障害者の自立

東大阪の坂本さん、市長に「将来はパラで優勝を」

 先月イタリアで行われた知的障害者バスケットボールのワールドカップ(W杯)に、日本代表として出場した大阪府東大阪市在住の坂本龍哉さん(19)が15日、同市役所の野田義和市長を表敬訪問し、大会MVPにあたるベストプレーヤー賞獲得を報告した。

 中学3年生で知的障害と診断された坂本さんは、平成25年に進学した府立たまがわ高等支援学校(同市)でバスケを始め、翌年には日本代表に選出。現在も地元の就労支援事業所で就職先を探しながら毎日練習する日々を送る。

 国際知的障害者スポーツ連盟(INAS)が主催したW杯は、先月22~25日、イタリアで行われ、日本はフランス、ポーランドに連敗したが、エジプトに勝利して6チーム中5位。大会で最も低い身長161センチだった坂本さんは、最優秀のベストプレーヤー賞を受賞した。

 坂本さんはユニホーム姿で同市役所を訪問。野田市長に「多くの人の励み、お手本になる。ますます頑張ってほしい」と激励を受けると、「身長が低くても戦えることが分かった。(公式種目になれば)将来はパラリンピックで優勝したい」と意気込んでいた。

知的障害者バスケのW杯でベストプレーヤー賞を獲得した坂本龍哉さん(左)=大阪府東大阪市

知的障害者バスケのW杯でベストプレーヤー賞を獲得した坂本龍哉さん(左)

2017.12.16    産経ニュース