ゴエモンのつぶやき

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災害時の避難先の違い理解を

2018年10月29日 15時16分55秒 | 障害者の自立

逃げる場所と落ち着く先     事前に帰宅困難時の対策も

  避難場所と避難所の違いを正しく言える人はどれくらいいるだろうか。

 避難場所と避難所については、災害対策基本法が平成25(2013)年6月に改正されたのに合わせて、明確に定義されるようになった。

 避難場所とは、災害時の危険を回避するために一時的に避難する場所のことで、緊急避難場所ということもある。避難場所には、延焼火災などから一時的に身を守るために避難する場所や、帰宅困難者が公共交通機関が復旧するまで待機する場所として、地域の小さな公園や、小学校の運動場などが指定されている一時避難場所と、地震などによる火災が延焼拡大して地域全体が危険になったときに避難する場所として、大規模公園や団地・大学などが指定されている広域避難場所がある。

 一般的に屋外の建築物がないスペースが指定されていることが多いが、洪水、津波、高潮など、災害の種類によっては指定が異なる場合があるので、普段からハザードマップなどで確認しておく必要がある。

 避難所とは、災害によって避難生活を余儀なくされた場合に、一定期間の避難生活を行う施設で、収容避難場所ということもある。避難所は、災害で住居を失った人などが一時的に生活する場所になるため、公民館や小・中学校等の体育館などの屋内施設が指定され、地域防災の備えとして、非常食や衣料品、燃料などさまざまな物資や消耗品が保管・備蓄されている「防災倉庫」が併設されていることが多い。

 津波避難のとき、緊急避難場所は浸水が及ばない高台に位置しているが、避難所は浸水地域外とは限らないので注意が必要だ。

 福祉避難所は、介護の必要な高齢者や障害者、妊婦や乳幼児、外国人などの災害時要援護者(要配慮者)が避難生活をするための特別な配慮がなされた施設である。2次避難所であるため、小学校などの一般の避難所にいったん避難した後に、必要と判断された場合に開設される。開設期間は原則として災害発生の日から最大限7日間で、延長は必要最小限の範囲にとどめることになっている。運営に当たる人材は、多くを地域内のボランティアによって確保しなければならない。福祉避難所は、地域や生活圏のコミュニティーを重視した身近な施設と、専門性の高いサービスが提供される施設に大別される。

 福祉避難所として指定されるのは、施設自体の安全性(耐震、耐火など)が確保されているとともに、手すりやスロープなどのバリアフリー化が図られ、災害時要援護者の安全性が確保された施設が指定される。

 帰宅困難者問題についても触れておきたい。

 帰宅困難者とは、自宅以外の場所で地震などの自然災害に遭遇し、自宅への帰還が困難になった者。特に首都直下地震や東海地震が起きた場合に、大量の帰宅困難者が出現することが懸念されている。

 災害により交通機関が途絶する事態が生じた場合、自宅があまりにも遠距離に在るということで帰宅を諦めた「帰宅断念者」と、長距離ではあるが何とか帰れると判断して徒歩で帰宅しようとする「遠距離徒歩帰宅者」の両者を併せて、帰宅困難者と呼ぶ。

 東日本大震災では、鉄道が運行を停止するとともに、道路も大規模な渋滞が起き、バスやタクシーなどの交通機関の運行にも支障を来した。その結果、鉄道などを使って通勤・通学している人が帰宅できなくなり、首都圏では約515万人(内閣府推計)に及ぶ帰宅困難者となった。外出者の約28%が当日中に帰宅できなかったことになる。また、災害現場に向かう救急車やパトカーなどの緊急車両の通行が妨げられる問題が多発した。

 内閣府中央防災会議では、統計上のおおまかな定義として、帰宅距離が10キロ以内の場合は全員「帰宅可能」、10キロを超えると「帰宅困難者」が現れる。20キロまで1キロごとに10%ずつ増加し、20キロ以上は全員が「帰宅困難」としている。

 民間団体「帰宅難民の会」によると、男性の革靴で15キロ歩くとマメだらけになり、女性のハイヒールは4キロが限界としている。普段から職場などに履き慣れたスニーカーなどを備えておくことも必要である。

 無理に帰宅しようとすると、危険な状態に巻き込まれる恐れもあり、企業や学校が安全な場合には、むやみに移動せず、その場で待機する。どうしても帰宅する必要がある場合の安全対策は次の5点だ。

 ①歩き出す前に正しい情報を得る②普段から自分がどの程度歩けるかを知っておく③帰宅ルートを決める場合は、できるだけ安全と思われる道路を選ぶ(幅員の広い幹線道路)④倒壊しそうな建物、ブロック塀、落下物、電柱・電線に注意しながら歩く⑤公共施設以外のコンビニエンスストアやガソリンスタンドなどの帰宅支援ステーションを活用する。

 災害大国・日本で暮らす私たちは、災害から逃れることはできない。まずは自分の生命(いのち)を守るための避難先(避難場所や避難所)の知識や、外出中に災害に遭った場合のシミュレーションをしておくべきである。

(はまぐち・かずひさ)

拓殖大学大学院特任教授 濱口 和久    

2018/10/28(日)  Viewpoint 


JR和歌山駅で研修会

2018年10月29日 14時56分54秒 | 障害者の自立

 和歌山県視覚障害者福祉協会は28日、和歌山市のJR和歌山駅で、県内在住の視覚障害者ら約40人を対象にした研修会を開いた。参加者は万一の転落事故に備えて、線路部分に下り、ホーム下の待避スペースの確認などを行った。

 駅ホームから視覚障害者が転落する事故が全国で起きていることから、同協会が初めて研修を行った。

 参加者は実際に線路に下り、ホームまでの高さ(約1・3メートル)や、ホーム下の待避スペースを、手や白杖(はくじょう)で触って確かめた。

 和歌山市善明寺の鍼灸(しんきゅう)師の男性(65)は「待避スペースは奥行きがあったが、線路からホームまでは予想以上に高いことがわかった。絶対に落ちないように気をつけたい」と話した。

 また、参加者は停車中の回送列車に乗り込み、ドアの開閉ボタンの位置確認も行った。駅によって自動で開かないケースなどもあり、同協会の宮本克二会長は「位置を知っておけば、困らずに利用できる」と話していた。

 一方で開閉ボタンについて、参加者から「片方がざらざらしているなど、触って違いがわかる目印があればいい」といった意見が出て、JR関係者が聞き取っていた。

線路に下りてホームの高さを確認する参加者ら(JR和歌山駅で) 

2018年10月29日 10時39分 Copyright © The Yomiuri Shimbun

全国一斉に再免許の交付

2018年10月29日 13時56分49秒 | 障害者の自立

民間の放送会社やNHKなど放送事業者に対し26日、全国一斉に再免許の交付が行なわれた。熊本市の九州総合通信局で開かれた交付式では、森孝局長からKYTの田北和博社長など九州各県の放送局の代表に免許状が手渡された。交付と同時に要請書が渡され字幕放送や手話放送などで、視聴覚障害者や高齢者に十分配慮することや、大規模な災害が発生した際の報道・制作体制の充実を図ることなど合わせて9項目の要請があった。

2018.10.26


「いろとりどりの親子」フレンドリー上映実施

2018年10月29日 12時57分07秒 | 障害者の自立

東ちづるが特別上映会に出席

ドキュメンタリー「いろとりどりの親子」のフレンドリー上映が11月17日より東京・新宿武蔵野館にて行われる。

ベストセラーノンフィクション書籍「FAR FROM THE TREE: Parents, Children and the Search for Identity」をもとにした本作は、身体障害者や発達障害者、LGBTの子供たちとその親を追ったもの。レイチェル・ドレッツィンが監督を務め、オルタナティブロックバンドのヨ・ラ・テンゴや、現代音楽家のニコ・ミューリーが音楽を担当した。フレンドリー上映は、場内の照明を明るめに設定し、発声や出入りが自由となる上映方式。新宿武蔵野館での実施は今回が初めてとなり、毎週火曜日に本作の初回上映で実施される。

また、11月6日に東京・アキバシアターで行われる特別試写会でもフレンドリー上映を実施。当日は東ちづるとドレッツィンが登壇するトークイベントも行われる。

「いろとりどりの親子」は11月17日より全国で順次公開。

「いろとりどりの親子」ポスタービジュアル

2018年10月27日    映画ナタリー


社会的孤立の解消へ 日本の政策に必要なこと

2018年10月29日 11時29分42秒 | 障害者の自立

個人の力で抜け出すのは難しい

「英国人男性の10人に1人以上が孤独を感じ、それを誰にも告げられないでいる」「360万人の高齢者にとって、主な友達はテレビである」「障害者の50%は、来る日も来る日も孤立が続くと考えている」

これは超党派の下院議員から成る「孤独対策委員会」が、2017年の提言書に記した英国人の孤立状況だ。これを受けて、英国政府は18年1月に「孤独担当相」の新設を発表した。

孤独担当相は省庁横断的にイングランド地方の孤立対策を練るとともに、地方政府、ボランティア団体、企業などと一緒になって、簡単には崩れない密なコミュニティの構築を目指す。また孤立を測定できる指標を作成し、孤立対策の効果を実証的に分析する。さらに孤立対策などに向けて基金も設けるという。

日本の単身男性は、年齢を問わず孤立に陥りやすい
 
藤森 克彦:みずほ情報総研主席研究員・日本福祉大学教授