ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

災害弱者向けに津波被害予想

2012年09月29日 02時49分40秒 | 障害者の自立
 松江高専(松江市)の5年生が9月、お年寄りや障害者たち災害弱者向けの津波ハザードマップを作り始めた。日本海側の津波で浸水のリスクが高い松江市美保関町七類地区をモデルに選定。体の状態に応じた避難の所要時間を疑似体験で試算し、年度内に安全な避難場所を提案する。

 環境・建設工学科の浅田純作教授(災害社会工学)の研究室で学ぶ6人。災害弱者として、足腰が弱いお年寄り▽シルバーカーに乗ったお年寄り▽車いすに乗った障害者▽妊婦▽弱視の人―を想定。健常者を含む6パターン別に避難所までの到達時間を計り、マップでそれぞれに安全な避難場所と方法を示す。

 避難の所要時間を計るため、6人は19日に初めて七類地区入り。肘や膝に重りを着けたり、車いすに乗ったりしてお年寄りや障害者の疑似体験をし、五つの避難経路を移動した。

 例えば、市の指定避難所で障害者作業所「にじの家」までの100メートル。所要時間は最速の健常者は1分37秒だったが、最も遅い障害者は2分33秒と56秒の開きが出た。マップでは障害者には近くて安全な場所を示すなど工夫する。

 七類地区は島根半島の東部にあり、約340世帯の約千人が暮らす。リーダー渡辺祥平さん(20)は「島根県内には似た地形の地域も多い。一つのモデルになれば」と話す。

 東日本大震災を受け、県が示した津波予測では、日本海を震源とする新潟県佐渡島北方沖地震(マグニチュード7・85)が発生した場合、同地区に約2時間後に最大2・3メートルの津波が到達する。



【写真説明】車いすの利用者になりきって避難の所要時間を計る松江高専の学生

中国新聞-'12/9/28

点訳判決文 「例外」とせずに広めたい

2012年09月29日 02時45分37秒 | 障害者の自立
 「視覚障害者の声を裁判所に届けやすくするきっかけになれば…」

 名古屋地裁が約2年半前、全国で初めて点字の訴状を受理した際、訴えを起こした名古屋市に住む全盲の女性鍼灸師(しんきゅうし)は、こう語った。

 その強い気持ちを表すため、弁護士を立てない本人訴訟による点字の訴状提出にこだわったという。1500字相当の点字訴状は、自分で作った。

 敗訴となった判決はともかく、「視覚障害者にも開かれた裁判」という意味では大きな成果といえるのではないか。

 名古屋地裁が今月7日の判決で、判決文を点訳して原告に手渡した。障害者の実態を考慮した異例の対応である。

 この裁判は、名古屋市の障害程度区分の認定を不服として女性が市に認定の取り消しを求めた行政訴訟である。名古屋地裁がどのように審理を進めるか、全国的にも注目を集めていた。

 裁判が始まると、地裁は障害者が裁判を受ける権利にも配慮を見せた。

 被告の名古屋市に準備書面や証拠説明書を点訳して提出するよう要請し、市側もこれに応じた。証拠の一部は裁判所が業者に点字訳を委託した。

 審理には大きな法廷を使い、裁判官の入退廷時の起立を省略するなど原告の負担軽減を図った。盲導犬や付添人と一緒の傍聴人に地裁職員が「段差があります」など声を掛ける場面もあったという。

 証人尋問の際には、提示した書証を証人が読み終えたか念を押し、記録も録音して提供した。障害者が公正な裁判を受けるうえで、何が必要かを地裁がよく研究した姿勢が見て取れる。

 自らも視覚と聴覚に障害がある福島智東大教授が「先進的だ」と評価するのも理解できる。

 訴えが棄却された原告女性は「障害者の日々の苦しみや悲しみを切り捨てた」と判決には怒りを隠さなかった。だが、裁判の進め方には「地裁が可能な限り対応してくれた。自主的な取り組みも多く、ありがたかった」と率直に感謝した。

 こうした裁判所の配慮の背景にあるのが、国連の障害者権利条約である。わが国は2007年、同条約に署名し、批准のため国内法の整備を進めている。

 昨年8月には、その一環として障害者の権利擁護を目指す改正障害者基本法が施行された。国や企業などに対し、障害者の社会参加を妨げるような「社会的障壁」を取り除くよう求める内容だ。刑事裁判でも、手話通訳など被告の意思疎通手段の確保を司法機関に義務付けた。

 裁判員裁判でも、障害のある人が裁判員に選任されるケースが出ている。障害者の司法参加を促す観点からも、名古屋地裁のような取り組みを「例外」とせず、制度化を検討すべきではないか。

 今回の「点訳判決」を機に障害者への認識を社会全体で深め、さまざまな分野で残る社会的障壁を取り除く努力を積み重ねていきたい。


=2012/09/28付 西日本新聞朝刊=

障害者描くドキュメンタリー、シネコンで上映 那須塩原

2012年09月29日 02時40分25秒 | 障害者の自立
 【那須塩原】重い知的障害と自閉症がある妹の日常を兄が描いたドキュメンタリー映画が、29日から1週間、豊浦のシネマコンプレックスで上映される。障害者20+ 件団体が上映を持ち掛け、映画館が引き受けた。商業ベースに乗りにくい作品がシネコンで上映されるのは珍しく、障害者団体と映画館は「幅広い層の観客に足を運んでもらいたい」と、共に期待している。

 映画「ちづる」(2011年、1時間15分)の上映を企画したのは市心身障害児者父母の会。会長の本沢恵美子さん(57)は、ホールでの自主上映を当初考えたが、「便利で駐車場も広く、障害者20+ 件や親が行きやすい」と、6月に9スクリーンの映画館「フォーラム那須塩原」に相談、森匠支配人(30)がこれを快諾した。29日から10月5日まで、正午と午後6時半から1日2回上映される。

 「ちづる」は、立教大映像身体学科の学生だった赤崎正和監督が、卒業制作として2歳年下の千鶴さんと母親を1年間追ったみずみずしく優しい家族の物語。県内ではホールやシンポジウムで上映されたことはあるが、映画館で1週間も上映されるのは初めて。

 料金は通常より低く設定し一般1300円。学生1千円。問い合わせは同館電話0287・74・3730。



下野新聞-(9月28日 朝刊)

「福祉支援で更生が望ましい」 知的障害疑いの被告で審査委

2012年09月29日 02時37分21秒 | 障害者の自立
 現金を盗んだとする窃盗罪などに問われ、大分地裁で公判中の20代の男性被告に知的障害が疑われるため、地裁と検察側、弁護側が協議の上、長崎県の専門家組織「障がい者審査委員会」に審査を依頼した結果、「福祉支援による更生が望ましい」との結果がまとまったことが28日、関係者への取材で分かった。

 男性被告は執行猶予中で、有罪ならば実刑判決となるケースだが、大分地検は審査結果を基に、保護観察付きの執行猶予を付けた求刑とすることも含めて検討する。

 大分地裁や検察側の今後の対応は、障害のために犯罪を繰り返す「累犯障害者」への支援のあり方に影響を与えそうだ。

北海道新聞-(09/28 21:41)

「さがりくりんピック」障害者に競技機会を

2012年09月29日 02時31分17秒 | 障害者の自立
 佐賀県内で今秋、新たな障害者スポーツの祭典を開こうと、準備が進んでいる。11月3日に県総合運動場で予定する陸上記録会「さがりくりんピック2012」(佐賀新聞社など後援)。ロンドンパラリンピックで脚光を浴びた障害者スポーツだが、県内では競技機会が少なく、高齢化も進んでおり、企画した県障害者スポーツ指導者協議会は「若い世代がスポーツを楽しむきっかけに」と意気込む。

 県内で障害を持つ陸上愛好者が競技できる主な大会は、5月の県障害者スポーツ大会と有田町の車いすマラソン大会だけ。県外まで足を伸ばす愛好者も多いが、熊本のチャレンジカップや大分陸上など、全国規模の大会が資金難などを理由に休止が相次いでおり、「身近な競技の場を」と大会開催が決まった。

 小学生以上が対象で、100メートル、1500メートル、5000メートルとスラロームの4種目。800メートル元日本記録保持者で、1500メートルと5000メートルに出場予定の岩切泰司さん(41)=唐津市=「日本代表選手も来るので刺激になる。若い頃の走りを少しでも取り戻したい」と練習に励んでいる。

 同協議会の土井志穂会長は「かつては県内からパラリンピックの代表選手も出たが若い世代が育っていない。競技者のすそ野を広げ、レベルの向上も目指したい」と話す。出場申し込みは29日まで。問い合わせは同協議会の川崎さん、電話090(2717)4968。


大会に向けて練習に励む岩切泰司さん=唐津市鏡

佐賀新聞-2012年09月28日更新