大阪で万博が開催されるそうです。
ご同慶の至りと言いたいところだが、正直「またか」です。
そもそも通天閣は明治の勧業博覧会の記念モニュメントで、昭和に大阪万博があってバブル期には花の万博がありました。
博覧会にかける大阪の情熱、並大抵ではないようです。
まず「博覧会」という発想ですが、世界の交通も未発達でネットなど思いもよらない昔は科学や歴史のような価値が凝縮されたモノを展示する意義は確かに大きかった。
19世紀の欧州の博覧会に出品された日本の工芸品からこれで日本の価値が発信されたのでした。
昭和の大阪万博はこうした最後の博覧会だったのでは?
それともう一つ、オリンピックや万博は先進国への成長の過程でインフラ整備などの起爆剤となるという効用があります。
しかし昭和の大阪万博をきっかけに、関西が飛躍的に成長したという話は聞きません。
それどころか阪神大震災はあったにしてもアジアの港湾ハブの座を失い、情報電子産業も中韓台に主役の座を奪われ、国内製造業の中心は中部圏へと移りました。
意地悪に言えば昭和の大阪万博は関西衰退の始まりとも言えます。
しかも大阪の政治、そうした危機を直視せず大阪都構想とかの行政組織いじりに没頭。
それでも万博開催地になればその前後は内外の注目が集まり建設や観光需要でもうるおう。
どうも治ることのない「万博依存症」に見えてきますがサテどうか?