悠山人の新古今

日本初→新古今集選、紫式部集全、和泉式部集全、各現代詠完了!
新領域→短歌写真&俳句写真!
日本初→源氏歌集全完了!

和泉式部集017 それぞれに

2006-11-17 03:00:00 | 和泉式部集
2006-1117-yis017
それぞれに鳴く虫の音も分からずに
まして私の悲しみなどは…   悠山人

○和泉式部集、詠む。
○「虫」。秋の夜長。こうして虫の鳴き声を聞いていると、同じではなく、みんな違って聞えるのよね。虫ながらも、悲しさを訴えているのかしら。虫が何を言っているのか分からないくらいだから、ましてや人の本当の心が、私の悲しい気持ちなどが、分かるはずがないわ。開歌、春の明るさから、すっかり無常観の詠歌となっている。現代詠に三連点記号「…」初登場。短詩での使用例は未見である。
¶ひと(一)つこゑ(声)=同じ声。斉唱。ユニゾン。
¶こころごころ(心心)に=それぞれ(の心)に。each soul, each sound.
□和017:なくむしの ひとつこゑにも きここえぬは
      こころごころに ものやかなしき      
□悠017:それぞれに なくむしのねも わからずに
      ましてわたしの かなしみなどは…

短歌写真254 古へに

2006-11-17 02:50:00 | 短歌写真
2006-1117-yts254 eucommia ulmoides
古へに化石となりし樹葉より
精気ぞ出づるわれをおほひて   悠山人

○短歌写真、詠む。
○杜仲(とちゅう)。eucommia ulmoides。名の由来は不明。中国以外では、化石としてしか発見されていないらしい。銘板に「幻の名木/不老長寿の木」。中国・日本では、樹皮・葉とも、もっぱら薬・茶・痩身用などに使われる。ブログ生活のおかけで、名を知っているだけの樹木や草花の銘板を、さらに注意して読むようになった。「樹葉」は私の造語。むしろ「きとは」?
□いにしへに くゎせきとなりし じゅえふより
  せいきぞいづる われをおほひて
【写真】先日、観光樹木園で。

俳句写真021 枯尾花

2006-11-17 02:45:00 | 俳句写真

2006-1116-yhs021
枯尾花
見下ろす湖の
長閑けしや   悠山人

○俳句写真、詠む。
○主語は花。季語を入れての十七文字は、殺ぎ落とす難しさに尽きる。

□かれをばな みおろすうみの のどけしや
【写真】承前、黒部シリーズ。


image216 瑠璃色蔓茄子

2006-11-17 02:40:00 | images

2006-1117-yim216
title : Brazilian nightshade
yyyy/mm : 2006/10
memo : 瑠璃色蔓茄子(るりいろつるなす)。流通名は山保呂之(やまほろし)。Brazilian nightshade。Italian jasmine? 山保呂之に同定して電網検索で丁寧に調べが、「本種はヤマホロシの名で流通している場合がありますが、ヤマホロシは同じナス属の別種なので、この名は使うべきでありません。」(「米村浩次の花の世界」、<流通名 ヤマホロシ(誤用)>と明記)との指摘もあり、この名を採用した。同属に蔓花茄子。(全面改稿)
【写真】二週間ほど前、花市で。