2006-1117-yis017
それぞれに鳴く虫の音も分からずに
まして私の悲しみなどは… 悠山人
○和泉式部集、詠む。
○「虫」。秋の夜長。こうして虫の鳴き声を聞いていると、同じではなく、みんな違って聞えるのよね。虫ながらも、悲しさを訴えているのかしら。虫が何を言っているのか分からないくらいだから、ましてや人の本当の心が、私の悲しい気持ちなどが、分かるはずがないわ。開歌、春の明るさから、すっかり無常観の詠歌となっている。現代詠に三連点記号「…」初登場。短詩での使用例は未見である。
¶ひと(一)つこゑ(声)=同じ声。斉唱。ユニゾン。
¶こころごころ(心心)に=それぞれ(の心)に。each soul, each sound.
□和017:なくむしの ひとつこゑにも きここえぬは
こころごころに ものやかなしき
□悠017:それぞれに なくむしのねも わからずに
ましてわたしの かなしみなどは…
それぞれに鳴く虫の音も分からずに
まして私の悲しみなどは… 悠山人
○和泉式部集、詠む。
○「虫」。秋の夜長。こうして虫の鳴き声を聞いていると、同じではなく、みんな違って聞えるのよね。虫ながらも、悲しさを訴えているのかしら。虫が何を言っているのか分からないくらいだから、ましてや人の本当の心が、私の悲しい気持ちなどが、分かるはずがないわ。開歌、春の明るさから、すっかり無常観の詠歌となっている。現代詠に三連点記号「…」初登場。短詩での使用例は未見である。
¶ひと(一)つこゑ(声)=同じ声。斉唱。ユニゾン。
¶こころごころ(心心)に=それぞれ(の心)に。each soul, each sound.
□和017:なくむしの ひとつこゑにも きここえぬは
こころごころに ものやかなしき
□悠017:それぞれに なくむしのねも わからずに
ましてわたしの かなしみなどは…