2006-1127-yis027
黒髪が乱れるままに泣き伏して
解かしてくれた人を思うの 悠山人
○和泉式部集、詠む。
○私の大切な長い黒髪。そう、この髪をやさしく梳かしてくれたあの方。もう私から離れてしまったのね。思いっ切り畳に俯伏せになったまま、泣いてしまったわ。鏡を見る気力もないけれど、ひどい乱れかたでしょうね。ああ、切ない、恋しい・・・。新潮版は「和泉式部恋愛歌中の絶唱。」とまで評。この作品に初めて接したとき、私は作者の激しさに、多少の誇張も交えれば、戦いた。忘失したのかも知れないが、晶子の「みだれ髪」はここからか。(若き晶子は長い黒髪を誇っていた。)
¶か(掻)きや(遣)りし人=初恋の人? 橘道貞? 新潮版注は両者とも「とらない」とし、そのかわり定家の歌(新古今)を紹介する。
かきやりしその黒髪のすぢごとに
うちふすほどは面影ぞたつ
ただ、私は先に紹介した(「定家葛」条)ようなわけで、依拠本にも与しない。
□和027:くろかみの みだれもしらず うちふせば
まづかきやりし ひとぞこひしき
□悠027:くろかみが みだれるままに なきふして
とかしてくれた ひとをおもうの
2006-1127-yhs027 blueberry
散る前に
あかくかがよふ
葉の姉妹 悠山人
○俳句写真、詠む。
○姉妹=四枚。仕舞(しまひ)も連想。
□俳写027 ちるまへに あかくかがよふ はのしまい
【写真】実写の位置関係を変えずに、主役四枚を濃彩、脇役を淡彩にした。同前。
散る前に
あかくかがよふ
葉の姉妹 悠山人
○俳句写真、詠む。
○姉妹=四枚。仕舞(しまひ)も連想。
□俳写027 ちるまへに あかくかがよふ はのしまい
【写真】実写の位置関係を変えずに、主役四枚を濃彩、脇役を淡彩にした。同前。