哲ノート

gentle heart!! ヤサシイココロ・オトナノココロ

秋色桜 -日本講談協会三月定席-

2020-03-21 23:50:49 | 落語・浪曲・講談・演劇・芸能
今月の講談は日本講談協会三月定席、いつもの上野広小路亭から・・・

昨日桜の開花宣言が出た暖かい日差しが差し込む春の日、世の中は例の新型コロナウイルス騒ぎで自粛ムードが漂い、

いつもならにぎわう上野周辺も外国人が激変していて、“ちょうどいいくらい”の人混みです。

人が集まるイベント・公共施設が中止・閉館になっている中、演芸・寄席・講談の定席は通常通りの営業開催。(芸人さんも大変でしょうね)

上野広小路亭はそんな雰囲気はどこえやらで満席状態で開演しました。

開口一番は「井伊直人」「柳沢昇進録 お歌合わせ」「大岡政談 煙草屋喜八 堅物次郎兵衛」(初聴)「那須与一 扇の的」「天明白波伝 徳次郎生い立ち」「秋色桜」(中入り)

「越ノ海勇蔵」「唐人お吉」、トリは神田京子先生「赤穂義士伝 二度目の清書」

今席はなじみの講釈ばかりでしたが、同じ講釈でも演じる講釈師によってくすぐりを入れたり、見せ場の盛り上げ、雰囲気、切れ場を変えたりで、

また違った講釈に聴こえるものがありました。

 

今日は中トリの松鯉先生が「秋色桜」を講釈しました。この演目はよく前座さんや二つ目の先生が演じることが多いものですが

ただ、たんたんと事を運ぶだけでなく、1つ1つの出来事を丹念に丁寧に演じて重く感じる場面がありました。

中入り後の鯉風先生の「越ノ海・・・」も同様、これもそれも講釈師の「味」ってもんですかね・・・

トリの京子先生の「二度目の清書」(昨年は神田蘭先生で拝聴しました)

見せ場である口上(仇討ちにいたる経緯)には感銘します。

初めて聴いたときは流れで感銘しましたが、今回はある程度中身をしっかり理解しながら(余裕をもって)やはり感銘しました。(ここだけは講釈のリズム・テンポ・活舌・・・これがすべてです)

ホントいい話で、講釈の筋を理解しながら聴けば…泣けちゃいますね。

今席は定席とあって持ち時間も長く、講釈師のノリもいいですが、それ以上に観客の反応がすこぶる良くて、広小路亭全体で盛りに盛り上がった定席となりました。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする