いやぁ~、奈々福さんの大大熱演に拍手拍手ですよ。
「落語のチカラ 浪曲のチカラ 再び」と称して柳家三三師匠と玉川奈々福さんが共演
高円寺 座・高円寺2にて
今夜は落語・浪曲をこれから担ってゆくだろうお二人の登場で、もうワクワク期待してガムバッてハリキッていってきました。
三三師匠は相変わらずテンポといいウイットのきいたアドリブといい心地いい演目 「真田小僧」と「三枚起請」小気味よくていいすよ…。
そしてそして、そんな三三師匠を存在感で圧倒してしまった奈々福さん。
高齢者の多い浪曲界にあって、浪曲を世間にもう一度知らしめようと、今夜は大熱演の大サービス
あの「浪曲 シンデレラ」を初めて聴きました。
まるで喜劇オペラを聴いているようです。
アドリブ・アクション・何と言ったってあの声量。時にはこぶしを聴かせ、時には少女の声、おばあさんの声、ダミ声と…
ありとあらゆる表現力で聴衆を圧倒し、グイグイと「奈々福ワールド」へ引きずり込みます。
そりゃあもう拍手拍手…喝采です。
2つめの演目の「浪花節更紗」はホントいい話だぁ。
一時は単なるオチ話かと思っていたら、ホントいい話だぁ、ハッピーエンドで最後にホロっとしちゃったもん。
今季の自分の見た演芸の中で、ベストじゃないかな…。ホントいい話だぁ。
以前浅草木馬亭ではじめて生の浪曲に接して、「はなし」の芸の奥ゆかしさに改めて感服して以来、浪曲界のこんなにも生き生きとした芸人さんに出合えて
すっごくすっごく感動しました。
忘れちゃならないのが、奈々福さんとともに曲師(三味線)の沢村豊子さん。御年77歳(失礼)ですが、もう「見事!!」のひとこと。
奈々福さんの生き生きした演目に見事に「合いの手」を入れ、時には三味線を効果音のように操り、まさにふたりで演目を盛り立てたまさしくこれこそ「芸」ですね。
今夜はあらためて「浪曲」というものを見直し、浪曲の持つ「パワー」を見事なまでに浴びせられた満足な夜でした。
奈々福さんにあらためて「拍手」です。明日からなんにでも「こぶし」がまわりまわっちゃいそうです。