奈良市の大安寺で6月23日、「竹供養・がん封じ夏祭り」がありました。
古くから日本人の生活と文化に大きな恩恵を与えてきた竹に感謝し、竹の霊を慰める法要です。また、この日は癌封じの祈祷が終日営まれ、薬効があると言われる笹酒を笹娘がふるまいます。
大安寺。聖徳太子の祈りの道場から始まったとされる、日本でも最古のお寺の一つ。奈良時代には広大な敷地に伽藍が立ち並び、渡来僧や大宮人が行き交い、天平文化の華を咲かせました。現在は癌封じの寺として知られています。
境内に並ぶ笹娘。背中にさした団扇には奈良大文字の「大」の字が。
団扇は境内で販売されていて、売上金は奈良大文字送り火の保存のための費用にあてられるそうです。
笹酒をつぐ笹娘。浴衣にたすき姿がいいですね。
次々に訪れる参拝客。
拝観と笹酒合わせて500円。受付で竹製の器(ぐい飲み?=写真)をもらって入り、それにお酒をついでもらいます。器は大小、形も色々。自由に選んで、そのまま持ち帰れます。
私も頂きましたが、青竹のすがすがしさに加えて、お酒も冷やされていておいしかったです。
笹娘。若さはいいなあ。
ネイルアートもお愛嬌。
「お酒はこちらです~」と明るい声。
青竹から注がれるお酒の清浄さ。
滴るしずくが涼しい。
お酒を飲めない人、こどもや車を運転してきた人には「笹水」が用意されていました。
こちらは優雅な古代衣装で。
お酒でなくとも、こちらもなかなか風情があります。
午後1時から竹供養が始まりました。尺八を吹く虚無僧を先頭に境内を進みます。
尺八の演奏。さすがに竹の祭り。
本尊の前に竹をそなえ、供養法要を行った後、境内の竹林にしめ縄を張り、祭壇を設けて供養し、育成を祈願します。
アマチュアカメラマンの多さに驚きました。残念ながら絵にはなりません。
この後、新しい竹を植樹。「亀甲竹」という名前だそうです。
ちなみに竹供養の催しは、この日に近い陰暦5月13日が「竹酔日(ちくすいじつ)」と呼ばれるところにちなんで行われています。
中国の俗説で、この日に竹を植えればよく育つと言われています。普段は気難しく、植えても育ちにくい竹が、この日は酔ってボーっとしているので、そのすきに植えてしまうとか。
俳句では「竹植うる日」として夏の季語(現代ではなじみがないため載っていない歳時記もあります)。芭蕉の句に「降らずとも竹植うる日は蓑と笠」。
コンサートもありました。
奈良市内のホールや寺院などで開かれている「ムジークフェストなら」(6/14~6/24)という音楽イベントの一環。古い寺院の趣と西洋音楽の不思議な響きあい…
アジサイも咲いていました。
こういう通好みのアジサイがここにあるとは…
手書きだるまのおみくじ。表情が違っていて面白い。
参拝客がおみくじを読んだあと、手水鉢にぐるりと残していったようです。
なんとなくユーモラス。
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撮影カメラ・レンズ
Canon EOS KissX4
TAMRON AF 28-300mm 3.5-6.3 XR Di VC LD Aspherical[IF]Macro
撮影データ
絞り優先AE (F4.5~8 風景・花)
シャッター速度優先AE (1/125~1/250秒 行事)
ISO感度 200~400
露出補正 0~+2/3
画質 RAW
ホワイトバランス オート
ピクチャースタイル スタンダード
画像処理 ほとんどなし (一部色温度調整)