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つれづれ写真ノート

   カメラと写真 そして世の中の色々なこと---

奈良・大安寺の竹供養と笹酒

2012年06月24日 | 行事・歳時記

奈良市の大安寺で6月23日、「竹供養・がん封じ夏祭り」がありました。

古くから日本人の生活と文化に大きな恩恵を与えてきた竹に感謝し、竹の霊を慰める法要です。また、この日は癌封じの祈祷が終日営まれ、薬効があると言われる笹酒を笹娘がふるまいます。

 

大安寺。聖徳太子の祈りの道場から始まったとされる、日本でも最古のお寺の一つ。奈良時代には広大な敷地に伽藍が立ち並び、渡来僧や大宮人が行き交い、天平文化の華を咲かせました。現在は癌封じの寺として知られています。

 

境内に並ぶ笹娘。背中にさした団扇には奈良大文字の「大」の字が。

団扇は境内で販売されていて、売上金は奈良大文字送り火の保存のための費用にあてられるそうです。

 

笹酒をつぐ笹娘。浴衣にたすき姿がいいですね。

 

次々に訪れる参拝客。

 

拝観と笹酒合わせて500円。受付で竹製の器(ぐい飲み?=写真)をもらって入り、それにお酒をついでもらいます。器は大小、形も色々。自由に選んで、そのまま持ち帰れます。

私も頂きましたが、青竹のすがすがしさに加えて、お酒も冷やされていておいしかったです。

 

笹娘。若さはいいなあ。

 

ネイルアートもお愛嬌。

 

「お酒はこちらです~」と明るい声。

 

青竹から注がれるお酒の清浄さ。

 

滴るしずくが涼しい。

 

お酒を飲めない人、こどもや車を運転してきた人には「笹水」が用意されていました。

こちらは優雅な古代衣装で。

 

お酒でなくとも、こちらもなかなか風情があります。

 

午後1時から竹供養が始まりました。尺八を吹く虚無僧を先頭に境内を進みます。

 

尺八の演奏。さすがに竹の祭り。

 

本尊の前に竹をそなえ、供養法要を行った後、境内の竹林にしめ縄を張り、祭壇を設けて供養し、育成を祈願します。

アマチュアカメラマンの多さに驚きました。残念ながら絵にはなりません。

 

この後、新しい竹を植樹。「亀甲竹」という名前だそうです。

 

ちなみに竹供養の催しは、この日に近い陰暦5月13日が「竹酔日(ちくすいじつ)」と呼ばれるところにちなんで行われています。

中国の俗説で、この日に竹を植えればよく育つと言われています。普段は気難しく、植えても育ちにくい竹が、この日は酔ってボーっとしているので、そのすきに植えてしまうとか。

俳句では「竹植うる日」として夏の季語(現代ではなじみがないため載っていない歳時記もあります)。芭蕉の句に「降らずとも竹植うる日は蓑と笠」。

 

コンサートもありました。

奈良市内のホールや寺院などで開かれている「ムジークフェストなら」(6/14~6/24)という音楽イベントの一環。古い寺院の趣と西洋音楽の不思議な響きあい…

 

アジサイも咲いていました。

 

こういう通好みのアジサイがここにあるとは… 

 

手書きだるまのおみくじ。表情が違っていて面白い。

 

参拝客がおみくじを読んだあと、手水鉢にぐるりと残していったようです。

なんとなくユーモラス。

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撮影カメラ・レンズ

  Canon  EOS KissX4  

      TAMRON  AF 28-300mm 3.5-6.3 XR Di VC LD Aspherical[IF]Macro

撮影データ

  絞り優先AE (F4.5~8  風景・花)

  シャッター速度優先AE (1/125~1/250秒  行事) 

  ISO感度  200~400

  露出補正  0~+2/3

   画質  RAW

  ホワイトバランス  オート

  ピクチャースタイル  スタンダード

    画像処理  ほとんどなし (一部色温度調整)

 

 

 


ソニー、新型センサーに本腰

2012年06月24日 | カメラ

デジカメWatchの記事『ソニー、積層型CMOSイメージセンサーの生産能力を増強 』が興味深い内容です。

以下、引用させてもらうと、『ソニー株式会社は22日、積層型CMOSイメージセンサーの生産能力を増強すると発表した。ソニーセミコンダクター株式会社の長崎テクノロジーセンターに800億円を投じて生産設備を強化する。』

という内容。日経新聞のハードな経済記事みたいで、「どういうこと?」と思われる向きが多いと思いますが、結構重要なニュースです。

 

積層型CMOSイメージセンサーは、今年1月23日にソニーが発表しています(積層といってもシグマのFoveonとは全く違うもの)。

 要するにセンサーの画素の回りにあった回路部分を基盤に回しただけ。基盤はただ支えるだけだった役割から、回路を埋め込むようになった。この結果、画素の面積を増やそうとおもえばいくらか増やせるようになり、回路部分は基盤に回ったことで有り余るスペースを得て、色々な機能を付加できるようになったというもの(私の素人解釈が正しければ…)。

イラストを見れば一目了然。ソニーの発表資料を引用させていただきます。

「いままでの支持基盤って、もったいない。回路に使えるじゃん」ということです。

この発表を見たとき、面白いなと思いました。ただ、ソニーの凄さはそれをすぐ大規模な生産ベースに乗せてしまうこと。800億円を投じて実際にこのセンサーを作り出すというのです。ニュースを見て「オッ、ソニーさん、本腰を入れましたね」と思いました。

当面は、スマホや携帯のセンサー向けが狙いのようですが、デジタルカメラでも威力を発揮するのではないでしょうか。

積層型CMOSイメージセンサーになるとスペースがそれまでの7割程度で済むようです。

それは逆に、スペースがそのままなら、残り3割を画素数アップに使えるということでもあります。

すでにAPS-Cサイズで2430万画素を達成しているソニーとしては、同じサイズのまま3000万画素が可能。近い将来、噂されているフルサイズ機なら4000万画素も可能だということです。

ニコンD800も真っ青ですね。

ソニーはこの技術を利用して高画素路線を突っ走るような気もします。