横須賀うわまち病院心臓血管外科

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向き不向きより前向き

2019-09-19 02:49:04 | その他
先輩医師の格言:向き不向きより前向き

 自分がこの仕事に向いているか、向いていないかを悩んで進路を悩むよりも、自分がやってみたいと思う道であれば前向きに考えてその道に飛び込んでみた方が良い!

 先輩医師が後輩医師に対して、進路を心臓血管外科医になるのか、それとも他の診療科になるのかを悩んでいるときに、この格言をもって、心臓血管外科への道を決定させた「殺し文句」です。心臓血管外科医といってもいろんなタイプがあります。すべてがパーフェクトな医師などいませんので、その選んだ道の中で自分の能力を最大限に発揮できるようなタイプになればよいのです。細かい作業が得意なのか、診断能力が高いのか、ゆっくり段階を踏んで考えながら進むのが得意なのか、芸術的に直感で勝負するタイプなのか、統計処理が得意なのか、論文を書くのが得意なのか、人をまとめるのが得意なのか、癒しの言葉をかけるのが得意なのか、忍耐強く一つのことをやり遂げるのが得意なのか・・・・、なんでもいいのです。ただどの面を見てもパーフェクトに近い、究極の理想人間が実在するのも確かで、こうした医師は、業界のなかでも頭角を現すような仕事をしている人と思います。

 どんな人が心臓血管外科医に向いているのかなんてありませんが、手術のスキルに関しては若干、向き不向きということがあるのも事実ですし、その性格が手術にも現れれるのも事実です。しかし、経験の蓄積によってこれらのことはたいていクリアできます。

 自分が手術に関して、この人は向いている、と思う人というのは、一つ一つ整理整頓しながら着実に手技を積み重ねていくタイプです。また一つ一つの手技を丁寧に作りあげる職人タイプ。そして、周囲の人とコミュニケーションをとるのが上手なタイプです。こうした意味で、女性医師は心臓血管外科医に向いている人が多いと思うことは多々ありますし、こうした性格が自然に備わっている人は向いていると思います。ただこうした感じの医師はどの分野に進んでも絶対成功するタイプですので心臓血管外科医でなくとも、うまくいくはずです。
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