グッドぐんま 2

ぐんま大好き! 群馬のちょっとイイものや身近な自然を再発見

上野村漁協アユ解禁

2010年06月12日 21時24分18秒 | 釣り
今日は神流川上流、上野村漁協のアユ解禁日。
川は大勢の友釣りファンでいっぱいでした。


私もこの中に混じって・・・ とはいかず、釣り人の釣ったアユを拝見して、標識のチェック作業でした。
アユやサケ・マスには、背ビレの後に「脂ビレ」という小さな鰭があります。背ビレや胸ビレは、損傷を受けてもある程度再生しますが、脂ビレは再生しません。また、脂ビレは泳ぎには関係のない鰭です。それなので、アユなどの放流試験を行う際には、目印として脂ビレを切除する方法がよく採用されます。



上野村漁協管内の神流川の玉淀堰堤と蛇木堰堤の間に放流された県産新規アユ種苗には、放流前に脂ビレ切除の標識をしました。県産新規種苗が、どれくらい釣られるかを確認するためです。

本日、調査に快くご協力頂いた釣り人の皆様、どうもありがとうございました。
今後も漁期中に何回か調査を実施する予定ですので、水産試験場調査員が「釣れたアユを拝見させて頂きたいのですが・・・」と声をかけた際には、是非ともご協力をお願いいたします。




上野村漁業協同組合


                                        

おまけ
神流川で見つけたミヤマカワトンボの幼虫

渡良瀬川のトンボ & 烏川のアユ

2010年06月11日 23時00分52秒 | 自然観察
今日は渡良瀬川の上流、みどり市のわたらせ渓谷鐵道花輪駅付近へ。


清流という言葉がぴったりの澄んだ水の流れですね


川辺にはカワトンボの仲間がたくさん飛んでいました。
開けた場所ではミヤマカワトンボ、アシの間を流れている細流沿いにはニホンカワトンボ、そして数は少ないながらアオハダトンボも確認できました。
もうすぐ入梅。蒸し暑い日が多くなりますが、カワトンボは涼しげでよいですねぇ (^^)

ミヤマカワトンボ


ニホンカワトンボ


アオハダトンボ




アオハダトンボ


                                                  


今日、エミリーの仕事場である高崎市の烏川で上州漁協がアユの成育状況を確認するための試し釣りを行いました。
エミリーの足元の流れでは、良型のアユが入れ掛かりだったそうです。エミリー効果かな? (^^)

エミリーが守っている場所で釣れたアユ

解禁日は大漁の予感

この場所に放流された稚アユは水産試験場が海産アユと群馬継代アユをかけ合わせて開発した県産新規種苗です


セグロセキレイとハクセキレイの見分け方

2010年06月10日 21時51分14秒 | 自然観察
今日は早朝から高崎の烏川へ。

明け方の飛行機雲


エミリー

エミリーが現場デビューしてから、はや一ヶ月。川の中の石にはアユが藻類を食べた時に残るハミ跡がたくさん見えるようになってきました。アユがたくさんいる証拠です。
この付近でアユ釣りが解禁になるのは今月の19日。エミリーのお勤めも、もうすぐ終わりです。

セグロセキレイ

水生昆虫をくわえています

セグロセキレイは日本固有種


ハクセキレイ

昨年度受験したのビオトープ管理士試験に、写真を見てセキレイの種類を同定する問題が出題されました。セグロセキレイとハクセキレイの見分け方は、顔の部分を見て、黒地に白い線があるのがセグロセキレイ、白地に黒い線が入るのがハクセキレイです。
分布はハクセキレイの方が広く、水辺から離れた場所でもよく目にします。
鳴き声にも違いがあり、ハクセキレイがチュチン、チュチンと澄んだ声であるのに対してセグロセキレイはジッジッと濁ります。

ヒバリ


今日の前橋の最高気温は31.3℃と真夏日でした。ヒバリも暑そうに口を開けていました。


アオハダトンボ

アオハダトンボの涼しげな姿を見ると、暑さを忘れますね

こちらは今日、職場で見つけたアオハダトンボ ♂


おまけは、昨日、近所で見かけたリンゴカミキリ
(正しくはシラハタリンゴカミキリだと教えて頂きました)

ぐんま昆虫の森 初夏のフィールド

2010年06月09日 20時20分28秒 | ぐんま昆虫の森
日曜日に行ったぐんま昆虫の森のつづきです。

雑木林の中にはキビタキの可愛らしい声が響いていました。


樹液酒場でクワガタを探したのですが、今回もクワガタは発見できず。
オオスズメバチ


コガタスズメバチ

“小型”という名前ですが、決して小さくはありません。女王バチは3㎝くらいあります。攻撃性はスズメバチ類の中では弱い方ですが油断はできません。

スズメバチには近づかない方がよいのですが、もし接近する時は、相手を刺激しないように動作はできるだけゆっくりと。威嚇されたら、素直に引き下がりましょう。また、気づかない場所に他のスズメバチがいることがよくありますので、樹液の出ているヤナギなどに近づく時は周りにも十分に注意を払って下さい。
スズメバチが接近してきたら、じっと動かないでやり過ごしましょう。間違っても手で払い除けたりしないように。
昆虫の森では、スズメバチがよく来ている木には「スズメバチ注意」の表示がありますので、注意書きのある木には近づかないのが無難です。

サトキマダラヒカゲ


ヨコヅナサシガメ


カナヘビ

カナヘビはいたるところで見かけますが、同じ身近な爬虫類であるニホントカゲは、1年に数回しか見ることがありません。個体数が違うのか、それともカナヘビの方が目に付きやすい行動をするのか? よく分かりませんが・・・ (^^;)

オオヒラタシデムシ

動物の死骸や糞を食べる掃除屋さん。地面を歩いている姿をよく見かけます。
オオヒラタシデムシを見ると、いつもダース・ベイダーを思い出しちゃうのよねぇ

ツバメシジミ

シロツメクサのまわりでよく見られます。

ウラギンヒョウモン

ヒョウモンチョウの仲間は、どれも同じように見えてしまいますねぇ

草地にたくさんいたツチイナゴ


カワイイ顔 (^^)




昆虫観察館2階に展示されていた「世界のカマキリ」


ハナカマキリ

東南アジアに広く分布するカマキリ。ランの花に化けて、花に集まる虫を狙います。

ヒシムネカレハカマキリ

このカマキリも東南アジアに広く分布。ハナカマキリの擬態は獲物に気付かれないためですが、ヒシムネカレハカマキリは、天敵から逃れることが目的と言われています。

進化というのは、方向性のない突然変異と自然選択の結果、つまり小さな偶然の積み重ねなんですが、こういう見事な擬態の虫たちを見ると、生物種が意志(方向性)を持って姿を変えてきた、あるいは『神』が存在するような錯覚にとらわれてしまいますねぇ


ぐんま昆虫の森では、6月11日(金)、12日(土)、18日(金)、19日(土)にホタル観賞会が行われます。
詳しくはこちらから→今年もホタル観賞会を開催します ぐんま昆虫の森





                                        

おまけ
堰堤の上で、堰を越えようとジャンプするアユを狙っているサギ



うまい具合に目の前にアユが飛び上がるとは思えないが・・・

ぐんま昆虫の森 初夏のトンボ

2010年06月08日 21時56分21秒 | ぐんま昆虫の森
少々記事のUPが遅れてしまいましたが、一昨日の日曜日にぐんま昆虫の森に行ってきました。
この日の前橋の最高気温は28.1℃。最高の虫日和でありました。


水辺では、たくさんのトンボが飛び交っていました。
アジアイトトンボ

アオモンイトトンボとアジアイトトンボは、とってもよく似ているのでいつも同定に悩んでしまいます。間違っていたらごめんなさいです (^^;)

小さなイトトンボですが、アップにするとさらにカワイイ(^^)


クロイトトンボのペアが産卵していました。

クロイトトンボは沈水植物や浮葉植物の組織内に卵を産み付けます。

モノサシトンボ

名前の由来はその姿を見れば一目瞭然ですね。体の節が物差しの目盛りのように見えます。
アジアイトトンボなどの小型のイトトンボに比べると、水から少し離れた草むらや灌木で見られることが多いです。

シオカラトンボ

一番よく見られるトンボですね。シオカラトンボという名前は成熟したオスの体色が由来です。メスはその体色から「むぎわらトンボ」とも呼ばれます。

ショウジョウトンボ

初夏の水辺の赤唐辛子! 見事なまでに真っ赤っかです (^^)
「赤とんぼ」とは狭義ではアカネ属のトンボを指すので、ショウジョウトンボは赤くても赤とんぼの仲間には入りません。(ただし、「赤とんぼ」は生物学的な用語ではありませんので、広く解釈して、ショウジョウトンボを赤とんぼに入れる人もいます)

赤とんぼよりも赤い・・・


ハラビロトンボ

名前のとおり腹部が扁平で幅広です。

額の部分がメタリックブルーできれいなのですが、なかなか正面からの撮影ができまないのよねぇ (^^;)


ヨツボシトンボ

普通に見られるトンボらしいのですが、初めて見たトンボです。多分これまで何回も視界には入っていたのでしょうが、本種と認識できていなかったのだと思います。
「心ここにあらざれば、視れども見えず・・・」という言葉がありますが、関心を持って見なければ、たとえ視界に入っているものでも存在していないのと同じこと。また、関心を持つには、その対象物に関する知識も必要です。
私は、ヨツボシトンボというトンボについて全く何も知りませんでしたが、昨年「川場の森林(やま)づくり」の記事で、そういうトンボがいて、しかも普通種だと知りました。今シーズンはヨツボシトンボに是非会いたいと思っていたので、今回、やっと気付くことができたわけです。

興味や関心があれば、それに関する知識が増し、さらに興味・関心が高くなるというフィードバックが働きます。“子供の理科離れ”なんてことがしばらく前から言われていますが、子供たちには自然の中で生き物に直接触れて、それをきっかけに生き物に興味を持って欲しい。そして生き物や生態系に関する正しい知識を持った人に育って欲しいなぁと思います。
おっと、ヨツボシトンボから、ちょっと話が飛躍しすぎましたか・・・(^^;)

翅にある黒い斑紋が“四つ星”の名の由来です。


クロスジギンヤンマが飛び回っていたので、飛翔中の撮影にチャレンジしまたが、玉砕 (^^;)

コンデジでは無理かな・・・


雑木林や林縁の花など
スイカズラ

花の蜜を吸ったことに因んで「吸い葛」という名前になったと言うことなので、私も試しに吸ってみました。サルビアのように甘い蜜が出てくるのを想像していたのですが、ほのかに甘い味と香りがしただけでした。

ハコネウツギ

花は初めは白く、徐々に赤っぽくなってきます。名前に箱根と付きますが、箱根とは何の関係もないようです。

ヤマボウシ

4枚の花弁のように見えるのは総苞で、中心の緑色の部分に小さな花が集まっています。

ホタルブクロ


花の中でホタルが光ったら、きれいでしょうね


コウゾの果実

もう少しで赤く熟し、とても美味しそうになります。味は甘いのですが、果実の周りの毛のようなものが口に残るというか、舌にからみつくというか、とにかく口当たりは悪いです。周りの毛をていねいに取ってから食べればいいかも知れませんね。

春先にピンクの可愛い花を咲かせていたミヤマウグイスカグラに赤い果実がなっていました。
ジューシーで甘いのですが、美味し~い!ってほどではありません (^^;)



あしたにつづく・・・






                                                  

おまけ
今日の夕方、職場で見つけたハラビロトンボ



連夜の蛍見物

2010年06月06日 23時09分03秒 | ホタル
今夜も前橋市K町にホタル観賞に出かけてきました。
アメダスによれば前橋の今夜8時の気温は23.2℃。風も弱く、ホタル日和でした。
田んぼの間を流れる用水路を飛び交う蛍火を楽しめました。


麦秋を迎えた麦畑の横をゲンジボタルが飛び交っているのが、いかにも本州一の小麦の産地である群馬らしい風景です。


ホタルはなぜ光るのか?
「ホタルの発光器は腹部にあり、内部に発光細胞と反射細胞からなる2層の発光組織がある。発光細胞の中で、ATP(アデノシン三リン酸)のエネルギーを使い、ルシフェラーゼという酵素の働きによって、ルシフェリン(発光物質)と酸素が反応して、光りを発する」なんて教科書的に言ってしまうと、ロマンチックのかけらもなくなってしまいますね (^^;)
ホタルガ光るのは、オスとメスが出会うためのシグナルです。
暗闇で、ほのかの光りと頼りに出会う男女。ロマンチックでございますねぇ (^^)
でも、ゲンジボタルは卵や幼虫、蛹も発光します。成虫以外の発育段階で光る理由はよく分かっていません。

1年ぶりのゲンジボタル

2010年06月05日 23時06分14秒 | ホタル
今年は春の低温の影響で、ホタルの発生も多少遅れていましたが、前橋周辺では今月初めからゲンジボタル情報が聞かれ始めました。
今宵は今シーズン初めてのホタル観賞に前橋市K町に行ってきました。

今夜見られたゲンジボタルの数は20匹弱ほどと数は少なかったのですが、1年ぶりに見る幻想的な光にうっとりさせられました。




音もせで思ひに燃ゆる蛍こそ 鳴く虫よりもあはれなりけれ  源重之


群馬県ホタル情報 群馬県観光国際協会

ニホンカワトンボとアオダイショウ

2010年06月05日 22時03分03秒 | 自然観察
今日の午後、嶺公園を散歩

湿生花園や菖蒲園では、ニホンカワトンボがたくさん見られました。
橙色翅型 ♂




無色翅型 ♂


今日の前橋の最高気温は26.5℃。雲が多めで少し蒸し暑かったので、今日はヘビに会えそうな気がするなぁと思いながら歩いていたら、案の定、園路にアオダイショウが出てきていました。



アオダイショウは、全長2mくらいになる大きなヘビ。草原、水辺、森林、農地などに生息し、木にもよく登ります。エサは鳥や卵、ネズミなど。
人家のそばで目にする身近なヘビで、昔は家の中にもネズミを狙ってよく侵入してきました。ネズミを食べてくれるアオダイショウは、家の守り神として大切にされてきました。
子供の頃に年寄りから「ヘビを虐めたり殺したりすると祟りがあるぞ~」と聞かされたことがありますが、これもヘビを恐がってのことではなく、ヘビを大切にしようということが根底にある言い伝えなのでしょうね。
また、ネズミはカイコを食害するため、ネズミを捕るアオダイショウはネコとともに養蚕の守り神とされていました。

体はデカイですが、おとなしくて可愛いヘビです


クロヒカゲ


ハナニガナ

ニガナよりも花弁の枚数が多い

烏川で見かけた虫たち

2010年06月04日 22時07分09秒 | 自然観察
アオハダトンボ

1週間前に同じ場所で確認したのはメス1匹だけでしたが、今回は成熟したオス2個体を見ることができました。偶然この場所に飛来したのではなく、ここで発生しているのでしょう。
アオハダトンボは水草などの水中にある植物の組織内に卵を産み付けます。
この場所では、沈水植物は見られませんでしたが、抽水植物の茎、湿地性植物の根などに産卵していると思われます。

ヒゲナガカワトビケラ

川の中流域で普通に見られるトビケラ類です。造網性のトビケラで、幼虫は川底の石の間に網を張り、それに引っかかった藻類や植物の破片などを食べています。
ある地点における底生動物(川底に生息している昆虫など)のうち、ヒゲナガカワトビケラやシマトビケラなど造網性のトビケラの割合を造網係数といい、川底の安定性を示す指標とされます。
大水に見舞われるなどして川底の石がひっくり返ると、造網性のカワゲラの巣が破壊されてしまいます。つまり、造網性のカワゲラが多いと言うことは、水量の変化が少なく、川底が安定していることを意味します。

ヒナバッタ

北海道から九州の日当たりのよい草地に生息する小型のバッタ。成虫は12月頃まで見られます。成虫が長生きというわけではなくて、年二化性らしい。

烏川で見つけた特定外来生物

2010年06月03日 21時12分29秒 | 自然観察
特定外来生物というと、オオクチバスやブルーギル、ウシガエル、カミツキガメ、アライグマなどの動物が頭に浮かびますが、身近なところに特定外来生物に指定されている植物もあります。

高崎市内の烏川で見つけた特定外来生物の植物2種
オオキンケイギク



北米原産のキク科の多年生草。明治時代に観賞用として導入され、道路法面などの緑化にも利用されていました。
一面にオオキンケイギクが咲いていると、きれいなんですが、強力な繁殖力で在来植物を駆逐してしまいます。各地で駆除も行われているようですが、いったん増えてしまうと根絶するのは大変です。外来の動植物の導入は慎重にしなければなりませんね。

オオカワヂシャ

ヨーロッパからアジア北部原産のゴマノハグサ科の多年草。湿地や川岸などに生えています。侵入時期、侵入経路などは不明ですが、1867年に神奈川県で確認されたのが最初です。在来種のカワヂシャ(国:準絶滅危惧、群馬県:絶滅危惧Ⅱ類)と交雑し、雑種を形成します。悪いことにこの雑種が発芽能力のある種子を生産することが確認されており、遺伝的攪乱(遺伝子汚染)が生じています。

オオカワヂシャの花はオオイヌノフグリに似ていますね



こちらは特定外来生物ではないですが、やはり外来種のムシトリナデシコ


メマツヨイグサ

これも外来種

ユウゲショウ

しつこいようですが、これも外来種

外来植物(帰化植物)の中には、きれいな花を咲かせるものもたくさんあるのですが、いくら花がきれいだからといって、他の場所に移植したり種を蒔いたりするのは絶対に止めて下さいませ。
特にオオキンケイギクなど特定外来生物に指定されている植物を移植したり、種を蒔いたりすることは法律で禁止されています。違反すると3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金ですよぉ~。


外来生物法 特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律 環境省