今回は「アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場(CS)」です。
戦地から遠く離れた会議室でドローンが映し出す映像を見ながら戦争に加担する人々の葛藤を描き、現代の戦争の闇を浮き彫りにした軍事サスペンス。「クィーン」のヘレン・ミレンが正義感に燃える指揮官キャサリン役を、2016年1月に他界したアラン・リックマンがベンソン中将役をそれぞれ演じる。「ウルヴァリン:X-MEN ZERO」「ツォツィ」のギャビン・フッド監督がメガホンをとり、俳優コリン・ファースが製作に参加。
主演:ヘレン・ミレン
共演:アーロン・ポール、ラン・リックマン、バーカッド・アブディ、ジェレミー・ノーサム、イアン・グレン、モニカ・ドラン、フィービー・フォックスなど
<ストーリー>
イギリス軍の諜報機関で働くキャサリン・パウエル大佐は国防相のベンソン中将と協力し、ナイロビ上空を飛ぶドローンを駆使してロンドンから英米合同軍事作戦を指揮している。そんな中、大規模な自爆テロ計画の存在を突き止めた彼らは、アメリカ国内の米軍基地にいるドローン・パイロットのスティーブに攻撃命令を下すが、殺傷圏内に幼い少女がいることが判明。キャサリンは、少女を犠牲にしてでもテロリスト殺害を優先させようとするが・・・
2015年の作品で、2016年に亡くなったアラン・リックマンの遺作となる。
アラン・リックマンと言えば、「ハリーポッター」のスネイプ先生や「ダイ・ハード」でのラスボスでの強烈な印象など、存在感のある名優であるが、今作では重大な決定を下す立場にある国防相という役柄を演じていた。
それにしても、スゴい映画だった。
面白い!というのは変だし、感動したわけでもないが、重いというか、とにかく終始緊迫感が漂っていた。
内容は、6年間も追っていたテロリストがナイロビのある家に集結する、ということで、この機に一網打尽にしようとしたものの、彼らがテロリストの支配下地域に移動した上に、まさにテロを実行しようと準備していることがわかったことから、ドローン攻撃によって殺害する方向で軍事作戦が進行する。
ところが、攻撃の寸前になって、攻撃による殺傷範囲内に幼い少女がいることがわかり、攻撃するか否かの判断が分かれてしまい、その最終判断を上層部に仰ぐために、作戦本部の人たちが奔走する。
そして最終的には・・・というものである。
つまり、目の前の少女1人の犠牲と、近い将来テロによって失われる複数の犠牲と、どっちが大事なのか、ということが焦点となっている。
なので、テロリストとの銃撃戦があるわけではなく、実際にテロが行われて大混乱になるというわけでもない。
ただひたすら、攻撃命令をいつ下すのか、というのが本作の肝となっている。
まず、ドローンのイメージが従来のものとは違い、単に上空から撮影したり攻撃したりするだけでなく、小鳥や昆虫サイズの密偵用のものまで出てきて、テクノロジーのスゴさに驚く。
さて、最終的には「少女に被害が及んでもやむなし」という判断となるのだが、そこからまた一波乱あり、最後の最後までハラハラ・ドキドキさせてくれる。
そして、最後のシーンで、モニカ・ドラン演じる政務次官がアラン・リックマン演じるベンソン中将に対して「恥ずべき行為だ。あなたは安全な場所でやったのよ」と言い放ったのに対して、中将は「私は実際の自爆テロの現場を何度も経験している。決して軍人に対して言うな、戦争の代償を知らないなどと」と言う場面はなかなか印象的だった。
そして、任務完了後「あの少女はどうなった?」と皆が心配するところだが、病院で治療を行っているシーンは流れるものの、どっちだったのかよくわからなかった。
しかし、エンドロール直前の映像で、彼女がフラフープで遊んでいるシーンが流れるので「ああ亡くなったんだ、と示唆しているんだな」とわかる。
ということで、久々に緊張感を味わうことができたので、評価は「A」にします。
さて・・・
原題は「アイ・イン・ザ・スカイ」だけで、終始テロリストたちを監視していたドローンを指すものと思われ、副題の「世界一安全な戦場」というのは、皮肉のつもりで後から付けた副題だろうが、はっきり言って余計だ。
最後にアラン・リックマンが「我々は安全な場所にいてのほほんとしているわけではない」というように明確に否定しているのに、それをわざわざ副題にするセンスが理解できない。
あと、ヘレン・ミレンが相変わらずカッコよかったです。
戦地から遠く離れた会議室でドローンが映し出す映像を見ながら戦争に加担する人々の葛藤を描き、現代の戦争の闇を浮き彫りにした軍事サスペンス。「クィーン」のヘレン・ミレンが正義感に燃える指揮官キャサリン役を、2016年1月に他界したアラン・リックマンがベンソン中将役をそれぞれ演じる。「ウルヴァリン:X-MEN ZERO」「ツォツィ」のギャビン・フッド監督がメガホンをとり、俳優コリン・ファースが製作に参加。
主演:ヘレン・ミレン
共演:アーロン・ポール、ラン・リックマン、バーカッド・アブディ、ジェレミー・ノーサム、イアン・グレン、モニカ・ドラン、フィービー・フォックスなど
<ストーリー>
イギリス軍の諜報機関で働くキャサリン・パウエル大佐は国防相のベンソン中将と協力し、ナイロビ上空を飛ぶドローンを駆使してロンドンから英米合同軍事作戦を指揮している。そんな中、大規模な自爆テロ計画の存在を突き止めた彼らは、アメリカ国内の米軍基地にいるドローン・パイロットのスティーブに攻撃命令を下すが、殺傷圏内に幼い少女がいることが判明。キャサリンは、少女を犠牲にしてでもテロリスト殺害を優先させようとするが・・・
2015年の作品で、2016年に亡くなったアラン・リックマンの遺作となる。
アラン・リックマンと言えば、「ハリーポッター」のスネイプ先生や「ダイ・ハード」でのラスボスでの強烈な印象など、存在感のある名優であるが、今作では重大な決定を下す立場にある国防相という役柄を演じていた。
それにしても、スゴい映画だった。
面白い!というのは変だし、感動したわけでもないが、重いというか、とにかく終始緊迫感が漂っていた。
内容は、6年間も追っていたテロリストがナイロビのある家に集結する、ということで、この機に一網打尽にしようとしたものの、彼らがテロリストの支配下地域に移動した上に、まさにテロを実行しようと準備していることがわかったことから、ドローン攻撃によって殺害する方向で軍事作戦が進行する。
ところが、攻撃の寸前になって、攻撃による殺傷範囲内に幼い少女がいることがわかり、攻撃するか否かの判断が分かれてしまい、その最終判断を上層部に仰ぐために、作戦本部の人たちが奔走する。
そして最終的には・・・というものである。
つまり、目の前の少女1人の犠牲と、近い将来テロによって失われる複数の犠牲と、どっちが大事なのか、ということが焦点となっている。
なので、テロリストとの銃撃戦があるわけではなく、実際にテロが行われて大混乱になるというわけでもない。
ただひたすら、攻撃命令をいつ下すのか、というのが本作の肝となっている。
まず、ドローンのイメージが従来のものとは違い、単に上空から撮影したり攻撃したりするだけでなく、小鳥や昆虫サイズの密偵用のものまで出てきて、テクノロジーのスゴさに驚く。
さて、最終的には「少女に被害が及んでもやむなし」という判断となるのだが、そこからまた一波乱あり、最後の最後までハラハラ・ドキドキさせてくれる。
そして、最後のシーンで、モニカ・ドラン演じる政務次官がアラン・リックマン演じるベンソン中将に対して「恥ずべき行為だ。あなたは安全な場所でやったのよ」と言い放ったのに対して、中将は「私は実際の自爆テロの現場を何度も経験している。決して軍人に対して言うな、戦争の代償を知らないなどと」と言う場面はなかなか印象的だった。
そして、任務完了後「あの少女はどうなった?」と皆が心配するところだが、病院で治療を行っているシーンは流れるものの、どっちだったのかよくわからなかった。
しかし、エンドロール直前の映像で、彼女がフラフープで遊んでいるシーンが流れるので「ああ亡くなったんだ、と示唆しているんだな」とわかる。
ということで、久々に緊張感を味わうことができたので、評価は「A」にします。
さて・・・
原題は「アイ・イン・ザ・スカイ」だけで、終始テロリストたちを監視していたドローンを指すものと思われ、副題の「世界一安全な戦場」というのは、皮肉のつもりで後から付けた副題だろうが、はっきり言って余計だ。
最後にアラン・リックマンが「我々は安全な場所にいてのほほんとしているわけではない」というように明確に否定しているのに、それをわざわざ副題にするセンスが理解できない。
あと、ヘレン・ミレンが相変わらずカッコよかったです。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます