老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

満濃公園吟行 (E)

2015-09-17 17:25:19 | 俳句



公園の湿地帯にじゅんさいの池がある。
美味しい秋の味覚 じゅんさい だけど、誰も採る人がいないから、池一面を覆っている。もったいないな。おすましの汁に浮かべると美味しいのにな。

        じゅんさいの池風通りすぎるだけ

        竜淵に潜む音立て木橋ゆく
                        


森を歩いてるといたる所に茸が生えている。朱い色をした、美しいのもある。
あちこちに、そのまま、美しい姿であることは、猪も毒キノコだと、解っていて、口にしないのだ。

        森の精とも紅い紅い茸かな

        天狗茸こはごは靴で触れてみる

        やはらかき木の根を踏める栗もたし



田んぼがあって、赤米が育てられている。自然農法で、肥料も消毒もしない。
見た目には、すくすくと育っている。何だか人間に例えると世捨て人のような感じがする。心はきれいだし、噛めば噛むほどおいしいが、付いて行きにくい感じなのだ。

        耳澄まし森の声聴く秋真昼

        唄わんか山田に案山子たんと立つ

        ひょんの実や木の幹に当てる聴診器

子供らの先生が聴診器を携えていて貸してくださる。木の幹に聴診器を当てると生きている木の鼓動が聞こえる。良い経験になった。

       

       
        

コメント
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