田舎でも見なくなったな～

　昨日から降り続いていた雨も　午后には漸く上がったので　チョコっと二郎迄歩いて来ました。

電車を写す気は無かったけれど　カメラはもって出かけたので　珍しく電線にスズメが止まっているのを見付け　シャッターを切りました。

　同じ方向を向いて　綺麗に整列していましたが。

　　　　

　暫くすると　めいめい好きな方向を見ていました。

　　　　

　少し移動している間に　数羽が　飛び去りました。

　　　　

今まで身近にどこでも見られたスズメも　都会では見かけなくなり　近いうちに絶滅危惧種になるかも知れないとの報道が有りましたが　田舎でもめっきり見る機会が減

り　群れの数も少なくなりました　我が家の向かいの屋根に巣を架けていた二羽のスズメも　何時の間にか見なくなり　今は　主のいない巣が残っているだけです。

　今まで何時でも何処ででも見られたので　気にも留めていませんでしたが　よく見ると　鳴き声やしぐさも可愛いですよね　昔話や俳句の題材になったのも分かる様な

気がします　この日の散歩で見かけたのはこの時だけ　帰る時にはもう何処にもいませんでした。

大畑越え

　先日ユーチューブを見ていると　肥薩線大畑越えの前面展望の動画を見付け　懐かしく拝見しました　ＳＬ撮影で何度か訪れたことが有ったので　当時とどれだけ変

わっているか　見覚えのある所は無いか探しながら　画面を釘付けで見ていました。

映像は　吉松駅を出た列車が　真幸・矢岳・大畑を二つのスイッチバックと　ループ線で超え人吉駅到着までで終わりました。

　当時矢岳越えの撮影では　門司港からの夜行列車（普通列車）で来るか　吉松で一泊し　朝の列車で来るかどちらかでしたが　高森線のＣ12を写した時は　門司港まで

戻り夜行で　また日豊本線や肥薩線（吉松・国分間）でＣ55やＣ57などを写した時は　吉松泊りで大畑へ向かうのが常でした　吉松には　鉄道ファン御用達の旅館があり　

前夜にお願いしておけば　おにぎりと沢庵を竹の皮に包んだお弁当を用意してもらえるのもありがたかったです。

　そんな事を思い出しながら　当時の写真をアップします　先ず真幸駅西寄りで写した　駅到着前の上り列車です。　

　　　　

　　　　1971年12月撮影　　肥薩線　真幸～吉松　　　　　　普通　　人吉行

　釜次位の客車は　オハユニ61でしょうか　後に続く重い貨物を牽いて急勾配を上って来た列車　蒸気と煙に包まれた様は　トンネルでの苦闘を物語っている様です。

真幸駅を発車した列車は　スイッチバックして矢岳駅に向かいます。

　　　　

　　　　1971年12月撮影　　肥薩線　矢岳～真幸　　　　　普通　　人吉行

　完全スイッチバックの真幸駅を下に見て　二両のＤ51は　矢岳駅を目指して　ゆっくり上って行きました。

大畑を出た列車は　後部補機を従え二両のＤ51が　矢岳を目指し上って行きました。

　　　　

　　　　1971年5月撮影　　肥薩線　　大畑～矢岳　　　　　普通　　吉松行

　当時の大畑・矢岳間は　クマザサの生い茂った原野が続き　この辺りから見る霧島連山の展望は　狩勝峠（旧線）越え・姥捨て越えと合わせて　当時鉄道の「三大パノ

ラマ」と呼ばれ　名所になっていました　ユーチューブの画面でも　速度を落としてユックリ進んでいたのは　この辺りでしょう。

　やがて列車は　ループを抜け　スイッチバックして大畑駅に到着しました。

門司港から1121レで来た時の写真です　すれ違い列車を待つ間　矢岳越えに備え　暫しの休憩を取ります。　

　　　　

　　　　1971年5月撮影　　肥薩線　大畑駅　　　　Ｄ51　587　　1121レ

　釜次位には　ダブルルーフのスハフ32形客車の姿も見えます。　

何しろ半世紀以上前の事なので　当時クマザサの生えていた沿線も灌木が生い茂り　すっかり変わってしまい何一つ思い出す所は有りまりませんでした　ただスイッチバ

ックの真幸駅と　スイッチバックからループ線へと続く大畑駅の佇まいは　当時と同じ姿を見せていました。

　大畑駅を出た列車は　ループ線の下をトンネルで抜け　下り勾配を淡々と進み　くま川鉄道の線路を右に見て　人吉駅に到着するまでの短い時間　半世紀前にタイムス

リップしたような時間を過ごせました。

　2020年7月豪雨で　大きな被害を受け運休の続く肥薩線　2033年の復旧を目指し　今は代行バスでの運行ですが　スイッチバックとループ線での大畑・矢岳越えのパノ

ラマは　鉄道ファンならずとも魅了される景観です　一日も早い復旧を祈るばかりです。