加島陸橋での撮影を終わり 駅に戻ると元町駅までの乗車券(420円)を購入 いよいよ関西本線・草津線大廻り乗車の始まりです。
その前になぜ反時計回りにこだわるか お話しておきましょう、蒸気機関車終焉の時代 大阪に住んでいた私は 加太越えのD51牽
引貨物を写しに加太や木津へ出かけていました 当時は天王寺から電車で奈良へ行き 奈良で気動車に乗り継いででしたが 先日草津
からの大廻りの際 沿線の風景が当時とあまり変わっていない様に思え つい懐かしくなり当時を思い出して木津から柘植へ向かいた
くなった次第です。
学研都市線の電車を木津で乗り継ぎ 加茂駅に着いたのが9時過ぎ 亀山行の列車迄は時間が有ったので 駅のホームをぶらぶら歩
いて時間を潰し 折り返して柘植に向かう列車の到着を待ちました。
加茂駅に到着するキハ120二輌編成です。
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2023年5月27日撮影 関西本線 加茂駅 キハ120 306 普通 加茂行
カメラを横に構えてもう一枚。
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加茂駅を発車した列車は 木津川に沿って東に進み 暫くすると柳生の里の玄関口 笠置に到着します。
当時の関西本線の貨物は 加太越えに備え 奈良から後部にD51の補機が付き二輌での運転でした。
足繁く通った加太越えですが 時には 時間をかけて一駅間歩き 気にいった場所で写したりしていました、今日は そんな中から
少しアップしたいと思います。
最初は 木津駅を発車するD51牽引の貨物列車です。
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1972年7月撮影 関西本線 木津~加茂 D51 613 後D51
駅の雰囲気は 当時とほとんど変わりありませんが 回りに家が建ち道路や踏切も拡張されていました。
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1973年4月撮影 関西本線 笠置駅 D51 940
桜満開の笠置駅に到着した 上り荷物列車です 荷の軽い荷物列車は 一輌で運転です、大きな桜の木は 枯れたのか若い木に変わ
っていましたが 春には満開の桜が迎えてくれるでしょう 駅の下の瓦は キャンプ場になっていて 昨日は色とりどりのテントが並
んでいました。
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1973年3月撮影 関西本線 笠置~大河原 D51牽引 上り貨物
笠置と大河原の間は 小さな峠になっていて 大河原を発車した貨物列車は 煙を噴き上げて通過して行きました 植林されたばか
りだったので 見通しは利きましたが 今は木が大きくなり 山肌は濃い緑に覆われていました。
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1973年3月撮影 関西本線 大河原~月ヶ瀬口 D51 上り貨物列車
当時の人気撮影地ですが この辺りも木が大きくなって 様子が変わっていました。
列車は やがて梅の名所月ケ瀬梅渓で有名な 月ケ瀬口駅に滑り込みました、この辺りはまた日本茶の茶所としても有名です。
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1973年3月撮影 関西本線 月ケ瀬口~島ヶ原 D51 荷44レ
島ヶ原を出た列車は暫く山間を走り 緩やかな勾配を駆け下りると 城下町伊賀上野に到着しました 伊賀上野では 大きなリュッ
クを背負った外国人のカップルが下車しました 今甲賀と並び外国人に人気の忍びの里なので 別に驚きもしませんが 当時では考え
られませんでした。
伊賀上野を出た列車は 圃場整備された田圃の中をひた走り 佐那具・新堂を過ぎ やがて加太越えの西の入り口柘植に到着です
加茂駅から一時間足らずの短い時間ですが ノンビリ楽しむ事ができました。
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2023年5月27日撮影 関西本線 柘植駅 キハ120 8 加茂行 キハ120 7 亀山行
柘植駅では 二輌の「京都お茶のトレイン」ラッピング車輛の 並びを写す事ができました。
加茂行が発車した後 ゆっくりと亀山に向かって発車して行きました。
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キハ120 普通 亀山行
だだっ広い構内を 短い気動車が発車していきます 木津駅を始め 関西本線のどの駅も兎に角駅構内は広々していて 鉄道開設に当
たった先人の意気込みを感じますが 却って現実の厳しさを知らされました。
この後奥に停車中の221系で草津に向かい 大廻り乗車を続けました その様子は また明日アップします。