へなちょこの日々

プラナリア飼育記録から始まったブログ。

流産について・19(流産を乗り越える、ということ。)

2009-10-24 11:31:00 | 流産について
久しぶりに流産についての記事を書きます。

9月に仕事復帰してから右肩上がりで忙しくなり、今日も本当はハムスターを朝から病院に連れて行くはずがうっかり2度寝をしてしまい、病院は連れ合いに任せて、家に残ってパソコンでの仕事をしていました。
仕事を一段落させて、ひとりでほっと一息ついたら…久々に赤ちゃんのことを思い出して泣いてしまいました。

自分ではもう、赤ちゃんを思って悲しくなることなどない、流産を乗り越えたんだ・・・と思っていたので…びっくりしてしまいました。
思えば今日は地蔵盆。
仏教を信仰しているわけではないですが、地蔵盆の日はなんとなく頭の片隅にあったので、それで赤ちゃんのことを思い出したのだろうか…


「悲しくならない」なんて思ってたのは思いあがりですね。
赤ちゃんに失礼だったなあ、と反省します。
生まれてこられなかったけれど、確かに赤ちゃんは私の中にいてくれた。
その赤ちゃんを失ってしまったことはとても悲しいことで、その悲しみは赤ちゃんを忘れてしまわない限り、ずっと私の中にあることでしょう。
赤ちゃんを忘れるなんて、嫌です。
だから、今日みたいに突然赤ちゃんのことを思い出して悲しんでしまっても、それでいいんだ・・・と思いました。
(もし、周りに人がいたらびっくりさせてしまうかもしれないけれど。)



たとえ生まれて元気に育っているお子さんがいても、流産・死産をした方にとっては、亡くなった赤ちゃんも大切な自分の子ども。
だから「次の子どもができれば、流産の悲しみが消える」わけではない。
醜いことですが、私はお子さんのいる方に、ご自分の流産の経験を教えていただき励まされたときに
「でもあなたはお子さんが元気に生まれてるんだよね」と心の中で思ってしまっていました。

初めての妊娠でも、そうでなくても、流産で赤ちゃんを失って悲しいのは同じ。
流産のあとに、また妊娠して元気な赤ちゃんがすくすく育っていたとしても(それは本当に喜ばしいことですが、)そのことで流産を忘れられたり、帳消しにできるわけではないと、遅ればせながら今日、実感しました。



これを読んでいる方で、流産直後の激しい悲しみの中にある方がいれば、
「いつまでも悲しいのが消えないなんて」とショックを受けられるかもしれません。
でも「悲しくなくなる」のと「流産を乗り越えること」は別だと思います。

流産から3ヶ月経って、激しく落ち込むことはなくなりました。
そういう意味では私は流産を乗り越えつつあるのかもしれません。

今はおつらいでしょうが、時間が悲しみや不安を癒してくれます。
どうぞお体を大切に。



流産について・18(流産手術と保険)

2009-09-12 21:17:00 | 流産について
ちょっと下世話な話になりますが・・・お金のことです。

まず健康保険。
人工中絶は当てはまらないそうですが、同じ内容の手術でも流産の手術だと健康保険が適用になります。
私の場合は日帰り手術で1万3千円くらいでした。

そして医療保険。
お守り代わりにめっちゃめちゃ安い大手の保険に加入していたので、だめもとで請求してみたところ、「入院日額の20倍」=10万円の給付金が下りました。
女性特約もつけていたからでしょうか。

ただ、この給付金の申請が結構面唐ナした。
給付金の請求にはその保険会社独自の形式に沿って書かれた診断書が必要なので、保険会社のHPで書類をダウンロードします。
そして検診のときに受付にそれをお願いしたのですが、すぐには書けないということで1週間後、かなりナーバスになっている(産婦人科に近づきたくない)時期に取りに行きました。
診断書を書いてもらう費用は3000円でした。
そして、ほかの書類とあわせて保険会社に送ります。
すぐに審査が通って、1週間もたたないうちに給付金が振り込まれました。

結構な額が振り込まれましたが正直言って複雑な気持ちです。
手術代よりもかなり高額な給付金だったからでしょうか・・・
でも何かと引き換えにもらったお金、とか思うと気持ち悪くなってしまうので、これはこれ、と割り切って受け取るようにしたほうがいいと思いました。

流産について・17(仕事の復帰)

2009-09-12 21:00:00 | 流産について
ちょうど仕事が忙しくない時期に入り、体もしんどかったため何日かしたら1ヶ月くらい休暇をもらう予定をしていたときに流産がわかったため、手術後1ヶ月ほどは家でゆっくりさせてもらうことができました。

ゆっくり休んで体はそこそこ元気になりました(体力は落ちましたが)が、仕事への復帰が迫ってきた時期は憂鬱でたまりませんでした。

職場のメンバーのほとんどは私がまだ妊娠していると思っているので、出会って妊娠について話を振られたらどう答えたらいいのか・・・
知り合いに合って流産を切り出すことを考えただけで、浮ュて浮ュて誰にも会いたくないと思い、毎日家に引きこもっていました。

本格的な復帰の前に職場に書類を提出に行ったときに、案の定妊婦としてそのとき職場にいた数人の同僚や先輩が気を遣ってくれたときに「実は・・・」と切り出し、大泣きしてしまいました。

でもそのことがあったから、本格的な復帰もなんとかスムーズにできたのかなあ、と今では思います。

あとは「これから起こる悪いことをいくら想像して落ち込んでも、何の解決にもならない。困ったことが起きたらその場で考えればいい」というような言葉をTVで聞いて(確か女子バレー選手の言葉だったかな)、それが励ましになりました。

いざ復帰してみると、「実は流産してしまって」という言葉もその前のようには取り乱さず言えるようになりました。
また同僚や仕事に関わる人たちも変に腫れ物に触るような扱いをせず、普通に接してくれたことが本当にありがたかったです。
恐れていたようなことは何も起こりませんでした。


妊娠中は「つわり休暇」と「有給休暇」を組み合わせて1ヶ月休む予定でしたが、流産が発覚してからは「つわり休暇」の代わりに「流産休暇(流産後14日間まで取れる)」に切り替えました。
ちょうど仕事が忙しくない時期だったのと、母体保護の特別休暇がおおっぴらにとれる職場で助かりました。
それがままならない職場も・・・たくさんありますよね。
そう考えると本当に恵まれているな、と思います。



流産について・16(手術後~生理が来るまで)

2009-09-12 20:47:00 | 流産について
流産の手術をして、34日後に生理が始まりました。
(大体普段の生理周期と同じくらいの日数です。)

その生理が終わってからはようやく妊娠前の体に戻ったな、という実感がありますが、
生理が来るまでは、検診では「順調に回復」という診断をもらっていたにもかかわらず、なんだか下腹部の落ち着かない感じがずっと続いていて不安でした。

前にも書きましたが、
手術後2週間・・・出血が続く
その後・・・卵巣や子宮が張るような感じが続く
手術後4週間目から・・・上記にくわえて微出血
と、不安要素がたくさんあり、
「あと1日出血が続いたら病院で見てもらおう」と思っていたら生理が始まりました。

その生理はかなり重く、経血の量も3日目までとても多く、逆に4日目以降はほとんど出血しないというこれまでとは違った感じでした。
が、流産経験のない経産婦の友人も
「子どもを生んでから量が多くなった」といっているので、
生理の重さは流産よりもむしろ妊娠経験に関係しているのかもしれません。




流産について・15(赤ちゃんの供養)

2009-08-25 22:28:00 | 流産について
私自体は無宗教なので、いわゆるお寺などでの「水子供養」はしていません。
流産後に、水子供養やおはらいなどをしてもらったら落ち着く、という人はしたらいいし、私のように意味がないと思う人はすすめられても頼まなくていいと思います。
「水子供養しないと次の赤ちゃんができないよ」
「いつまでも成仏できない」
なんていう人は私の周りにはいませんが、もしいたとしても気にしないと思います。

何もしなくても乗り越えられる人もいると思いますが、自分なりの「供養」がいる場合もあると思います。
居間のテレビの近く、小さくてかわいい置物(赤ちゃんのシーサーとか、ガラス細工とか)と置いているところに、私はエコー写真を写真たてに飾っています。
来客が見たらびっくりするかな?
でも自分がそれをしたいな、と思うことをしたらいいと思うので…。
しばらくたって自分の気持ちに区切りがついたら仕舞うかもしれないし、
ずっと飾っておくかもしれません。

ほかにも、赤ちゃんを思ってお花や木を植えたり、風船を飛ばしたり、赤ちゃんにお手紙を書いたり・・・する人もいるそうです。
自分にあった方法をすればいいし、必要のない人は何もしなくてもいいと思います。