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The Orient

2007年04月24日 | work
The Orient




”Orient”には、2つの意味がある。

1つは、東洋(アジア)
もう1つは、方向づけをする、正しく順応する(Orientation)


そう、世界の重心は再び、アジアに傾きはじめた・・・。






Oriental








今日の午後、
早稲田大学教授の榊原英資氏の”アジアと日本”という
講演を聴いた。


軽快な語り口調でいながら
歴史から政治から、教育問題、そして世界の経済状況を
詳しく、分かりやすくお話いただいた。


先生はまず、

外交や歴史は、決して一方的な価値観で見てはいけない、
複眼で、多面的にみなければいけない・・・

そんなお話から始められた。

そして、演題である”アジアと日本”。

長い目でみれば、アジアは世界の中心であった、と。

1820年代は中国やインドが世界の第1,2位を
誇る経済国であったという。
世界を植民地化していったイギリスに遠く及ばない規模であったと。

しかし、1850年~20世紀にかけては
インドや中国は植民地化により衰えていった・・・

しかし、今、また世界の重心はアジアに傾きはじめた、というのだ。

東アジアの経済統合は(インドも入ってくる)
企業主導・民間主導で加速している。

政治レベルでは諸々の問題があるので
ギクシャクしているが、経済のパートナーとしては
ある種の経済統合体が出来ている。



政治・経済にそんなに詳しくなくても、
中国やインドの人口の数や
底知れぬパワーに関しては、誰もが感じているところではないだろうか。




Orientalな、食卓



今後、日本・中国・インド・シンガポール・ベトナム・・・
など東アジア+インドの中産階級の数は、

EU + アメリカを上回る数になるという。

ということは、アジアは世界の工場であり、かつ市場であるということだ。


私達日本人は、現在の経済状況がいつまでも続く、と
思ってはいけない、と先生はおっしゃる。

それほど、東アジア諸国は急速なスピードで
経済成長を成し遂げているのだ。


そこで、先生は日本についてお話される。



日本人の美的感覚



日本は、極めて特殊な国


先生はそう表現される。


つまり、1500年以上もの歴史の中で
他国に侵略されていない国は(戦後の7年を除く)
他にはない、と。


つまり、島国であったことと
統治がしっかりしていた、ということである。

これはいい意味では、

平安時代の350年、江戸時代の250年・・・
合計600年間も過去平和な時期があったということで、

つまりその間に培われた文化レベルが非常に高い国である、
ということだ。

文化レベルというのは、教育であり、また
日本人特有の美的感覚、美意識だ。

明治維新で急速な近代化が出来たのは
当時の文化レベルが非常に高かったためだ。


そして、悪い意味では、多様性に欠けるという点があげられる。

他国や宗教、民族の違いなどで
争いを繰り返してきた国で生きぬいてきた人々のような、
インドや中国、ヨーロッパだって、そうである。
いわゆる、そういった人々のような
多様性がない、ということである。

先生が

”国際会議を成功させる秘訣は

インド人を黙らせて、日本人をしゃべらせることだ”

とおっしゃった時、180人もの聴衆から笑いがこぼれた。


これからは、”多様性”を意識しながら
アジアに進出していくこと。
今までのような、”日本人”をつくっていく
進出の仕方はもはや、通用しなくなるだろう・・・。




食文化も多種多様




21世紀は、技術・知識・情報力が勝負になってくる・・、と先生。

そして、中国やインド、韓国、シンガポールの
教育にエネルギーが注がれている状況の報告をされる。

ここは、私も興味のあるところ。

息子を産んだ以上、
将来の日本を支える一人である、ということを
意識しているからである。


180人もの聴衆の中
女性は5人にも満たなかったと、思う。
政治家の野田毅先生の会、ということもあったけれど

まだまだそういった意味では
日本は男性社会だ。

しかし、今日の榊原先生のお話は
決して男性だけが聞くお話ではなかった。

歴史の問題、経済の問題、
そして子供を育てる私達にとって大切な教育の問題・・・。
どれも興味のあることばかりだった。




そして、偶然、夕刻になり、
田中真紀子先生とお話をする機会があった。

ご存知のとおり、
田中角栄元総理が日中国交回復を実現されたこともあり
田中真紀子先生は今、
中国残留孤児問題に真剣に取り組まれているようである。



田中真紀子先生は、中国残留孤児の皆さんの生活苦を
少しでも助けるべく、チャリティーをなさる、という。

政治レベルではなかなか進展しない問題だけれど、

民間の文化人レベルの方々の多くが
賛同して協力してくださるのだ、とお話された。



私も、小さな民間人のひとりだが

曽祖父のみつめていたアジアが再び息を吹き返そうとしている今、

出来ることから、踏み出してみようと思っている。


私の本質は”メッセンジャー”であるらしい・・・

ならば、その本質のままに・・・。











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