きゃらめるぽっぷこーん

きっかけは韓国映画、今は興味の赴くままに観ます。mottoは簡潔に。radiotalkでラジオ配信始めました。

ラブリーボーン

2010年02月04日 | アメリカ・イギリス
ラブリーボーン(原題:THE LOVELY BONES) 2009年

監督:ピーター・ジャクソン
出演:シアーシャ・ローナン、マーク・ウォールバーグ、レイチェル・ワイズ
スーザン・サランドン、スタンリー・トゥッチ、マイケル・インペリオリ

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映画って、事前情報を知って観た方が楽しい場合と
そうでない場合があって
これはテレビでやってる予告編をチラッと見た程度だったんだけど
私が想像していたものとは全然違う映画でしたねー
面白かった☆

LOVELY BONES って美しい骨っていう意味なのね
てっきり LOVELY BORN だと思い込んでて
美しく誕生する=生まれ変る、、みたいな意味かと思ってました

観終わって「美しい骨」で納得
最後は骨になった(=死ぬってことよね)人たちが
憎しみや悲しみ苦しみから解放され、きれいな魂になって欲しいという
願いを感じました

スージー・サーモンは14歳のときに近所に住む男にトウモロコシ畑で襲われ殺された
父は犯人捜しに明け暮れ、母は愛娘を守れなかった罪悪感に苦み家を飛び出してしまった
スージーが辿り着いたところ
そこはこの世ではなく天国でもなく、家族を見守れるところ
スージーは自分の死でバラバラになってしまった家族のことを心配しながら
やり残したことを叶えたいと願う



この映画をサスペンス映画と思って観たら消化不良でしょう
明確に事件解決しないもん(なんとなく解決するけど)
私もファンタジー色のあるサスペンスものだと思っていたので
最初のあたりは
延々と描かれるこの世と天国の中間の世界の描写が、長いじゃん、、、って思ったし(笑)

こうなるんだろって想像することを次々と裏切るんですよね
スージーが「殺された14歳の少女」だということは映画の冒頭で明かされるから
次に誰が殺したか、ということになるんだけど
最初にショッピングモールで怪しげな太った男性が登場して
怖そうないかにも犯人そうな風体の男なんだけど
すぐに白血病の娘を持つ心優しいお父さんだってことがわかって
まず、ここで観客のミスリードを誘ってます

予告編でも登場する憧れの上級生のレイや
死者を感じることのできる少女ルースは
もっと登場するのかと思ったらそうでもないし(でもちゃんと大事なところで納得させる)

軽く(笑)予想を裏切られ続けて物語が進んでいき
この映画が伝えたかったことがわかってきたあたりから
なんかもうプチ号泣モードに入っちゃいました(笑) だいたい私は泣く人なのよ~~(苦笑)

事件解決ははっきり言っちゃうとおまけみたいなもんで
わかっていたのに最後ダメ押しで
金庫の描き方には驚かされました
やり残したことはこっちだったのかって、、
起きていることが殺伐とした悲惨このうえないことなのに(そこに自分の死体があるのに!)
あまりにも優しくてファンタスティックで
スージーの笑顔が幸せそうで
その対比に驚きました

今朝も両親に虐待されて死んだ7歳の少年のニュースがワイドショーで流れていました
何の罪もない人が理由もなく殺される、、、
過酷な現実に直面した人は、殺された本人も家族も何処に心の救いを求めるのでしょう
私は宗教観というものに無知な人間ですが
そういう人たちの魂を救済したいという優しさを感じて
だからあんなに泣いたんでしょうかねぇ、、(←自己分析?笑)

14歳の少女が殺されるという、とても残酷で悲惨な事件を扱った映画で
これが韓国映画だったらもっとリアルで残酷に突きつけるでしょうね(良い悪いではなく)
でも犯人ハーヴィを演じたスタンリー・トゥッチの変質者ぶりが真に迫って怖かったし
必死に犯人探しをする父親役のマーク・ウォールバーグも泣けました
そのなかでエキセントリックな祖母を演じたスーザン・サランドンの存在が
ほっとさせてくれました


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