井上ひさしさんの舞台であることは知ってたけど、
映像作品として存在してたんですね。
「母と暮せば」繋がりで知りました。。
原爆投下3年後の広島の夏。
火曜日、水曜日、木曜日、金曜日の4日間を描いたもの。
因みに「母と暮せば」も3年後でした。
全編広島弁、だいたいの意味は通じます、言い回しが独特で可愛いです。
父親の竹造を演じる原田芳雄が名優であることは周知の事実だけど、
当時30歳を超えたばかりの宮沢りえが堂々の共演をしてて素晴らしいです。
ほぼ父と娘の二人芝居のようなもので、
二人の迫力の演技でグイグイ引き込まれます。
たわいのない会話が微笑ましいんだけど、
そうしているうちに突然原爆の悲しい記憶がよみがえる。
戦後70年過ぎた今は、戦争の記憶を伝えなくてはいけないと感じるけれど、
辛くて悲しくて、思い出したくない現実だったんでしょうね。
広島の一寸法師。
原爆の悲惨さがこれ以上ない無念として伝わった。
父親を助けられなかった自責の念から
幸せになることを拒否して生きる娘が心配で、
娘が異性に胸をときめかせたタイミングで幽霊になって表れたおとったん。
娘の幸せを願う父の親心が切なく、
人間に向けて投下された原爆に対する怒りが強く残りました。
◆父と暮せば 2004年 ☆☆☆☆☆
監督:黒木和雄
原作:井上ひさし
出演:宮沢りえ、原田芳雄、浅野忠信
3年前広島に落とされた原爆で家族や友を失い、一人暮らしをする美津江(宮沢りえ)の前に、突然亡くなったはずの父(原田芳雄)が現れる。彼女は父に勤務先の図書館で会った青年(浅野忠信)の話をする。
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