そんな、そんないきなり若い男とですかー(絶句)
、、から始まり、
なんでそうやって破滅に向かうかな。
若い男ってそんな綺麗な生き物じゃないよ。
捨てられるし、いつか幻滅するよ。
ちゃんとした会社員でバリバリ仕事してるし優しいのに、旦那さんが可哀想。
金持の相手ばかりして、大金を扱ってると麻痺するの?いやダメでしょ。
怖い怖い怖い歯止めがなくなったよ。
ワタクシ、極々普通に真面目に生きてるだけですから、
ぜんぜん共感できないでしょ、そりゃ。
『会社員(銀行員)が男に貢いで膨大な金を横領する』
現実にそんな事件を何度かニュースで聞いたことありますからね。
一見、『紙の月』もそんな物語のように見えるんだけど、
でも違うんだなこれが。
だって最後、宮沢りえ演じる梅澤梨花が会社のガラスを破って逃走するんだけど、
なんであんなに清々とした顔して颯爽と逃亡するの?
なんか清々しいんだけど、
なんでーー、、、と言いつつ思いを巡らせました。
梨花が高校生の頃の「愛の子供プログラム」のボランティア活動で、
人を助けること、受けるより与える方が幸せだと学んだことを絡ませてるけれど、
いや、でも違うでしょ。
他人の金だし、犯罪だし。
さらには絶対的に自らが遣ったからね、贅沢して楽しんでましたからね、
ぜんぜん説得力ないし、正当化できない。
やってることは全く共感できないですけど、
宮沢りえの演技力でそこはなんかそれなりにはらはらしながらも魅入っちゃいました。
同僚の、大島優子演じる相川恵子は悪びれるふうもなく欲望を有りがちと言い、
小林聡美演じる隅より子は規制を重んじ小さな心の緩みも断罪する。
この3人の三者三様の存在がすごく面白かった。
『確かにお金なんてニセモノかもね。ただの紙だもの』
そうかもしれないけど、
いや、でも全然違うよ。
人と人との信頼関係はどうなるよ。
と、真っ当に生きている私にはそういうことしか言えないし考えられないからこそ、
この映画はとても面白く観ることができたのでした。
紙の月 2014年 ☆☆☆☆☆
監督:吉田大八
出演:宮沢りえ、池松壮亮、大島優子、小林聡美
バブルがはじけて間もない1994年、銀行の契約社員として働く平凡な主婦・梅澤梨花(宮沢りえ)は綿密な仕事への取り組みや周囲への気配りが好意的に評価され、上司や顧客から信頼されるようになる。一方、自分に関心のない夫との関係にむなしさを抱く中、年下の大学生・光太と出会い不倫関係に陥っていく。彼と逢瀬を重ねていくうちに金銭感覚がまひしてしまった梨花は顧客の預金を使い始めてしまう。
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