ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『太陽にほえろ!』#051

2019-03-11 12:00:20 | 刑事ドラマ'70年代









 
☆第51話『危険を盗んだ女』

(1973.7.6.OA/脚本=田波靖男&四十物光男/監督=竹林 進)

プロの女スリ=京子(大原麗子)がバス車内で男の財布を盗んだら、偽造紙幣が入ってたから驚いた!

それを取り戻そうとする密造組織から彼女を守ろうとする殿下(小野寺 昭)と、財布をスッたことを認めるワケにいかない京子との駆け引き、そして逃避行。

基本的にはハイレベルな『太陽にほえろ!』の脚本ですが、たまにユルユルな作品も生まれます。そりゃあ年間50本前後のエピソードが創られるワケですから、全てが傑作とはいきません。

中でも、この『危険を盗んだ女』のユルユル、グダグダぶりは全730本の中でも屈指かも知れませんw 恐らく同時進行で撮られた、もう1本の重要作に気合いが入り過ぎたせいかと思われますw

その重要作とは、第52話『13日金曜日マカロニ死す』。言わずと知れたマカロニ(萩原健一)の最終回、やがて番組名物となる殉職エピソードの第1弾です。

前回(第50話『俺の故郷は東京だ!』)そして今回とユル~いエピソードが続いた分だけ、余計にマカロニの死を告げる次回予告の衝撃度が増したんじゃないでしょうか?

そんなユルユルの本作を支えたのは、当時27歳の人気女優=大原麗子さん。自由奔放な女スリを実に楽しそうに演じておられます。

既にキャリア約10年で数々のドラマに出演されており、この直後に同じ日テレの『雑居時代』で第49話のゲスト=川口 晶さんと姉妹役でレギュラー出演、同年に渡瀬恒彦さんと1度目の結婚をされてます。

大原さんと言えば「すこし愛して、ながーく愛して」の台詞とキュートな仕草が一世を風靡した、サントリーレッドのCMが何と言っても印象的で、明石家さんまさん等によく物真似されてましたね(全然似てなかったw)。

本作においては、七曲暑を訪れ自首するラストシーンで、殿下に両手を差し出す仕草にそのキュートさが垣間見られます。

だけど、彼女が自首に至る心境の変化もまるで描かれておらず、ほんとマカロニ殉職編の息抜きに撮られたような底抜けエピソードですw
 
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『太陽にほえろ!』#050

2019-03-11 00:00:19 | 刑事ドラマ'70年代









 
☆第50話『俺の故郷は東京だ!』

(1973.6.29.OA/脚本=小川 英&中村顕彰/監督=山本迪夫)

夢を抱いて田舎から上京した若いカップル=三郎(頭師佳孝)とアコ(坂口良子)が、東京という街の冷たさに絶望し、故郷へと帰る前夜に殺人事件に巻き込まれ、三郎が容疑者にされちゃう。

故郷への出航時刻までに三郎の無実を晴らすべく、懸命に奔走するアコ。そんな2人の純朴さにほだされ、夜勤明けの眠い目をこすりながら協力するマカロニ(萩原健一)。

東京で生まれ育ったマカロニとしては、東京=自分の故郷の汚名を晴らしたい気持ちもあったかも知れません。そんなマカロニの想いが通じたのか、無実が晴れた三郎とアコは、東京でもう一度やり直す決意をするのでした。

私も夢を追って上京し挫折したクチだけど、東京という街に対して、別に憧れも無ければ恨みもありません。映画館や風俗店が近くて便利だけど、周りに緑が無いのは寂しいなぁ程度の想いです。

ただ、人混みの中を歩くのはホントしんどかった。みんな妙に肩肘張ってるというか、進路を譲らないヤツ、ぶつかっても謝らないヤツばっかりだった印象が残ってます。

生粋の東京っ子よりも、地方から上京して来た人の方が圧倒的に多いから、なのでしょうか? みんな「東京に負けてたまるか!」って、必要以上に突っ張ってるように私の眼には映りました。

ボス(石原裕次郎)が劇中で、こんな台詞を言ってました。

「東京がこんな街になったのは、住んでる人間がみんな東京を嫌ってるからかも知れんな」

三郎を演じたのは『飛び出せ!青春』の生徒役や、黒澤 明監督の映画『赤ひげ』『どですかでん』(主演)等で知られる、頭師佳孝さん。

そしてアコを演じたのが、すでにアイドル的な人気を得ていた坂口良子さん。後に『(新) サインはV』や『俺たちの勲章』『池中玄太80キロ』等のドラマで本格的にブレイクされます。

凛とした意志の強い女性像は、今回のアコ役から一貫してたように思いますが、さすがに当時18歳とあって、あどけなさが残りまくってて可愛くて、萌えますw(坂口良子さんは第189話『人形の部屋』にも登場されます)
 
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする