ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『キャプテン・マーベル』

2019-03-21 12:00:04 | 外国映画









 
久しぶりに劇場で観て来ました。アンナ・ボーデン&ライアン・フレック監督による、MCU初の女性ヒーロー映画。2019年3月現在公開中です。

面白かった! 最近はアメコミ映画にも飽きてきたし、自分はもうアトラクション映画にはワクワク出来ないのかと思ってたけど、そうじゃないみたいで安心しました。やっぱり内容次第です。

とある惑星の戦闘部隊に所属する「ヴァース」と呼ばれる若き女性戦士(ブリー・ラーソン)が、失われた記憶を取り戻すにつれ自らの正体と使命を知り、無限の可能性を秘めたパワーを覚醒させ、巨悪を倒し、キャプテン・マーベルと呼ばれるに至るまでのストーリー。

そんなプロット自体はSFや特殊工作員ムービーでお馴染みだけど、それをスーパーヒーロー物に応用したのがまずユニークだし、さらに舞台が1995年のアメリカに設定され、ヒロインが国際平和維持組織「シールド」のエージェントで後に長官となるニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン、見事に若返ってる!)と出逢い、彼に「アベンジャーズ」プロジェクトを始動させるきっかけを与えるという、つまりこれは全MCU映画の「エピソード・ゼロ」だった!っていうサプライズが、このシリーズを(全作じゃないにせよ)ずっと追いかけて来たファンのハートを思いきり揺さぶってくれます。

そのMCUシリーズの第1期完結編となる『アベンジャーズ/エンドゲーム』公開の直前というタイミングに、なぜ今さら新ヒーローを、しかも「マーベル」の名を冠した真打ち的タイトルロールを登場させたのか?

そんな疑問も、キャプテン・マーベルのべらぼうに強い(強すぎて怖い!w)活躍を見てると附に落ちるんですよね。究極のバッドエンドで「次回につづく」となった『アベンジャーズ』の物語を、一発逆転で大団円に持ち込めるのは彼女しかいない!って。

だから、普段あまりに強すぎるヒーローや壮大すぎるアクションを見せられると冷めちゃう私なのに、キャプテン・マーベルの笑っちゃうくらいの強さには素直に興奮し、不覚にも涙までこぼしそうになりました。これは「そうか、そういう事だったのか!」っていう感動ですよね。

この映画単体でも充分に面白いけど、涙が出るくらいの興奮はたぶん、ずっとMCU映画を追いかけて来た者にしか味わえない特権で、究極のファンサービスじゃないかと思います。

これまで「計算ずくのアトラクション」を蔑視するようなことも書いて来ましたけど、ここまで徹底してくれたら文句のつけようがありません。今まで観続けて来て本当に良かった!ありがとう!って、素直に思えます。

そういう事を抜きにしてもキャプテン・マーベルはすこぶる魅力的なキャラで、彼女の活躍がまた観られるだけでも第1期『アベンジャーズ』完結編は必見の映画になっちゃいました。そして第2期はキャプテン・マーベルが引っ張って行くんじゃないか、との噂。

巧い……巧すぎる! 『ワンダーウーマン』以外は成功したのかしてないのか、よく判んないDCEUとはあまりに違い過ぎますw(『ジャスティス・リーグ2』は本当にあるのか?)

そんなワケで、これまでMCU映画を何本か観て楽しんだ方、ニック・フューリーがなぜアイパッチをするようになったか知りたい方、そして何より4月公開予定の『アベンジャーズ/エンドゲーム』を観賞予定の方は絶対必見の作品です。
 
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『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』

2019-03-21 00:00:10 | 外国映画









 
※ネタバレ抜きでは語りようの無い映画なので、結末までバラします。鑑賞予定の方は読まないことをオススメします。

『アベンジャーズ』シリーズとしては3作目、『アイアンマン』から続くMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)としては19作目となるヒーロー活劇。2018年公開のアンソニー&ジョー・ルッソ兄弟監督作品。

『インフィニティ(無限大)ウォー』っていうタイトルと「アベンジャーズ、全滅」っていう日本版キャッチコピーは決して大袈裟じゃなく、物語は宇宙規模に拡がってヒーロー活劇というより一大戦争絵巻だし、実際にヒーローたちがバタバタ死んでって、もうえらい事になってます。

悪いヤツをやっつけてスカッとさせてくれるのがヒーロー活劇の基本だけど、それはもうそれぞれのシリーズで充分に見せたからって事なんでしょう、話がどんどん複雑かつ深刻になって来て、『アベンジャーズ2』や『キャプテン・アメリカ3』でヒーローチームの内部分裂が描かれ、そんな最悪の状況下で今回、最強のラスボスがいよいよ登場。アベンジャーズが敗北を喫し、ヒーローたちや地球人類も含む全宇宙生物の半数が消滅させられるという、かつてないBIGスケールのバッドエンドで「次回へつづく」になっちゃいましたw

次の『アベンジャーズ』第4弾でMCUは一旦ひと区切りとなるそうで、恐らく時間を巻き戻す等の大技で逆転し、最後はハッピーに終わるんだろうとは思いますが、それにしても映画史上最大規模のバッドエンドであることは間違いなく、ここまでやられたら逆に爽快ですw

スカッとしないヒーロー映画に対して私は今まで否定的でしたけど、シリーズを長く続けて行くならこういうのも有りだなと、今回は納得しました。何度も同じこと繰り返しても仕方ないですからね。

中途半端なバッドエンドだと不快感しか無いけど、ここまで最悪だとかえって清々しいw 宇宙生物の半数が死んじゃうんですよ?w(地球以外の星々にも生物が存在するという前提です)

そうやって生物の数を減らさないと宇宙の秩序が保てないと考える独裁者と、自由を守るために命懸けで戦う個性豊かなヒーローたち。その構図は現実社会のメタファーだと思うし、単純に善と悪で割り切れるもんじゃない。創り手たちがMCU全体で描こうとしてるテーマが、今回ようやく解ったような気がしました。

ヒーローの人数もどんどん増え続け、もはや把握しきれないんだけど、話がここまで大きくなっちゃうと気になりません。(まぁそれにしてもチョー豪華キャストです)

もはやこれはヒーロー活劇ではなく、MCUという1つの独立したジャンルだと思って楽しめばいいんだと、今になってようやく悟りました。

そりゃあやっぱり、スカッとさせてくれる映画が一番好きなんだけど、もうこの歳になるとちょっとやそっとじゃスカッとしないですからね。もう若い頃みたいにはなかなか興奮できません。

映画を観て興奮したのは『96時間』『キック・アス』あたりが最後だったように思います。『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』『マジンガーZ/INFINITY』も興奮したけど、それらは懐かしいキャラと再会できた喜びからで、ストーリーに興奮したワケじゃない。

今後はたぶん『インディ・ジョーンズ5』で同様の喜びを味わうであろうこと以外、もう映画を観て心底ワクワクすることは無いような気がします。TVドラマも同じくで、昭和作品を観てる方が正直楽しいです。

それは自分が歳とったせいもあるけど、映像技術が進化し尽くしちゃったことも大きいと思います。もう、どんな映像を観ても驚かないですからね。CGはもちろん、3Dもあっという間に飽きちゃったし。

私たちを本気で驚かせたいなら、もう綾瀬はるかさんや広瀬すずさんを脱がせるしか無いですよ。最後はやっぱ女優さんのハダカです。いや、これはホント冗談抜きで。それくらい、映像メディアはもう行き詰まってます。(乳首)

とは言え、本作はイベントムービーとして申し分のない出来映えで、ファミリー鑑賞にはうってつけ。オススメしておきます。
 
 
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