久しぶりに劇場で観て来ました。アンナ・ボーデン&ライアン・フレック監督による、MCU初の女性ヒーロー映画。2019年3月現在公開中です。
面白かった! 最近はアメコミ映画にも飽きてきたし、自分はもうアトラクション映画にはワクワク出来ないのかと思ってたけど、そうじゃないみたいで安心しました。やっぱり内容次第です。
とある惑星の戦闘部隊に所属する「ヴァース」と呼ばれる若き女性戦士(ブリー・ラーソン)が、失われた記憶を取り戻すにつれ自らの正体と使命を知り、無限の可能性を秘めたパワーを覚醒させ、巨悪を倒し、キャプテン・マーベルと呼ばれるに至るまでのストーリー。
そんなプロット自体はSFや特殊工作員ムービーでお馴染みだけど、それをスーパーヒーロー物に応用したのがまずユニークだし、さらに舞台が1995年のアメリカに設定され、ヒロインが国際平和維持組織「シールド」のエージェントで後に長官となるニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン、見事に若返ってる!)と出逢い、彼に「アベンジャーズ」プロジェクトを始動させるきっかけを与えるという、つまりこれは全MCU映画の「エピソード・ゼロ」だった!っていうサプライズが、このシリーズを(全作じゃないにせよ)ずっと追いかけて来たファンのハートを思いきり揺さぶってくれます。
そのMCUシリーズの第1期完結編となる『アベンジャーズ/エンドゲーム』公開の直前というタイミングに、なぜ今さら新ヒーローを、しかも「マーベル」の名を冠した真打ち的タイトルロールを登場させたのか?
そんな疑問も、キャプテン・マーベルのべらぼうに強い(強すぎて怖い!w)活躍を見てると附に落ちるんですよね。究極のバッドエンドで「次回につづく」となった『アベンジャーズ』の物語を、一発逆転で大団円に持ち込めるのは彼女しかいない!って。
だから、普段あまりに強すぎるヒーローや壮大すぎるアクションを見せられると冷めちゃう私なのに、キャプテン・マーベルの笑っちゃうくらいの強さには素直に興奮し、不覚にも涙までこぼしそうになりました。これは「そうか、そういう事だったのか!」っていう感動ですよね。
この映画単体でも充分に面白いけど、涙が出るくらいの興奮はたぶん、ずっとMCU映画を追いかけて来た者にしか味わえない特権で、究極のファンサービスじゃないかと思います。
これまで「計算ずくのアトラクション」を蔑視するようなことも書いて来ましたけど、ここまで徹底してくれたら文句のつけようがありません。今まで観続けて来て本当に良かった!ありがとう!って、素直に思えます。
そういう事を抜きにしてもキャプテン・マーベルはすこぶる魅力的なキャラで、彼女の活躍がまた観られるだけでも第1期『アベンジャーズ』完結編は必見の映画になっちゃいました。そして第2期はキャプテン・マーベルが引っ張って行くんじゃないか、との噂。
巧い……巧すぎる! 『ワンダーウーマン』以外は成功したのかしてないのか、よく判んないDCEUとはあまりに違い過ぎますw(『ジャスティス・リーグ2』は本当にあるのか?)
そんなワケで、これまでMCU映画を何本か観て楽しんだ方、ニック・フューリーがなぜアイパッチをするようになったか知りたい方、そして何より4月公開予定の『アベンジャーズ/エンドゲーム』を観賞予定の方は絶対必見の作品です。