今月号の文藝春秋に掲載された上記作品を読みました。
主人公というか、語り部は、芦屋の出身で東京の大学に出てきて2年目の学生です。
このセッティングは村上春樹が読者に、主人公は若い頃の自分自身の投影ですよと表明しているものだと思います。
この物語の登場人物は3人だけです。
主人公と同じ年で2浪目のバイト仲間と、その幼馴染でもある彼女です。
バイト仲間は生まれも育ちも田園調布なのですが、一生懸命に英語を勉強するように関西弁に取り組んで、完璧にマスターしてしまい
日常会話を100%関西弁で通しています。
彼が作ったビートルズのイエスタデイの奇妙な関西弁訳が紹介され、そこからこの作品のタイトルができました。
面白かったのは、村上春樹が、作品の中で当時の自分自身を以下のようにみなしているという点です。
誰かにすぐ大事な相談をもちかけられてしまうことも、僕の抱えている問題の一つだった。
決めの台詞を口にしすぎることも、僕の抱えている問題のひとつだ。
でも自分が二十歳だった頃を振り返ってみると、思い出せるのは、僕がどこまでもひとりぼっちで
孤独だったということだけだ。
ネタバレを避けるためにこれ以上アップしませんが、なかなか楽しめる作品でした。
主人公というか、語り部は、芦屋の出身で東京の大学に出てきて2年目の学生です。
このセッティングは村上春樹が読者に、主人公は若い頃の自分自身の投影ですよと表明しているものだと思います。
この物語の登場人物は3人だけです。
主人公と同じ年で2浪目のバイト仲間と、その幼馴染でもある彼女です。
バイト仲間は生まれも育ちも田園調布なのですが、一生懸命に英語を勉強するように関西弁に取り組んで、完璧にマスターしてしまい
日常会話を100%関西弁で通しています。
彼が作ったビートルズのイエスタデイの奇妙な関西弁訳が紹介され、そこからこの作品のタイトルができました。
面白かったのは、村上春樹が、作品の中で当時の自分自身を以下のようにみなしているという点です。
誰かにすぐ大事な相談をもちかけられてしまうことも、僕の抱えている問題の一つだった。
決めの台詞を口にしすぎることも、僕の抱えている問題のひとつだ。
でも自分が二十歳だった頃を振り返ってみると、思い出せるのは、僕がどこまでもひとりぼっちで
孤独だったということだけだ。
ネタバレを避けるためにこれ以上アップしませんが、なかなか楽しめる作品でした。