俺流俳句 「いちらくいちらく」

俳句で遊ぼ。

あなたも、優しくなれます。
          
          千秀

笹舟

2009年03月05日 | 俳句

『窓際の 煩くなりし 猫の戀』
(まどぎわの うるさくなりし ねこのこい)

『三月や 今日も雨だぜ 雨女』
(さんがつや きょうもあめだぜ あまおんな)

『三月や 知らない女の 笑み寄せる』
(さんがつや しらないひとの えみよせる)

『腰痛と 言い訳効かぬ 冴え返り』
(ようつうと いいわけきかぬ さえかえり)
 
『啓蟄や 雀のお腹 出て候』
(けいちつや すずめのおなか でてそうろう)

『春暁や 朝一番の 孫メール』
(しゅんぎょうや あさいちばんの まごめーる)

『雪掛かる 梅を見せばや 消え行きし』
(ゆきかかる うめをみせばや きえゆきし)

『春闘は 遠い昔の 絵空事』
(しゅんとうは とおいむかしの えそらごと)

『春不況 漫画しか見ぬ 馬鹿も居る』
(はるふきょう まんがしかみぬ ばかもいる)

『一郎は 鬼より怖い 春の顔』
(いちろうは おによりこわい はるのかお)

『片減りの ブーツの女や 春の闇』
(かたへりの ぶーつのひとや はるのやみ)

『快速は 急行でもなく 春おぼろ』
(かいそくは きゅうこうでもなく はるおぼろ)

『笹舟を 追いかけ駆ける 春の川』
(ささぶねを おいかけかける はるのかわ)

『人生に 華あれかしと 菫かな』
(じんせいに はなあれかしと すみれかな)

『菜の花や 侍日本 明日はどこ』
(なのはなや さむらいにっぽん あすはどこ)

『春の闇 鱗取れしや 民の人』
(はるのやみ うろことれしや たみのひと)