俺流俳句 「いちらくいちらく」

俳句で遊ぼ。

あなたも、優しくなれます。
          
          千秀

長閑

2009年03月16日 | 俳句

『公園の 桜が咲いて 我が家春』
(こうえんの さくらがさいて わがやはる)

『長閑なり 明日も大きな 晴れマーク』
(のどかなり あすもおおきな はれまーく)

『春愁や 火事場の力 我に欲し』
(しゅんしゅうや かじばのちから われにほし)

『惜春の 按摩機に頼る 肩と腰』
(せきしゅんの あんまきにたよる かたとこし)

『論議無き 政策続く 目借時』
(ろんぎなき せいさくつづく めかりどき)

『ティッシュの 使用の増えて 花粉時』
(てぃっしゅの しようのふえて かふんとき)


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春暁

2009年03月15日 | 俳句

『春暁や 露の流れて 筋となり』
(しゅんぎょうや つゆのながれて すじとなり)

『春暁の 空にキラりと 明星の』
(しゅんぎょうの そらにきらりと みょうじょうの)

『春暁や 深呼吸して 身の震え』
(しゅんぎょうや しんこきゅうして みのふるえ)

『お水取り 済んで明日は 春なのだ』
(おみずとり すんであしたは はるなのだ)

『韓の旅 指折り数え 春うらら』
(かんのたび ゆびおりかぞえ はるうらら)


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2009年03月14日 | 俳句

『野に在りて 野の花なりし 菜の花は』
(のにありて ののはななりし なのはなは)

『春の雨 雨の証の 点々と』
(はるのあめ あめのあかしの てんてんと)

『春休み 食堂の声 よくとおり』
(はるやすみ しょくどうのこえ よくとおり)

『ふるさとに 桜咲いたと 嫁機嫌』
(ふるさとに さくらさいたと よめきげん)

『桜咲く 二週早きが どないした』
(さくらさく にしゅうはやきが どないした)

『花は北 花は莟の 九歳に』
(はなはきた はなはつぼみの きゅうさいに)

『目覚めれば 靴下口に 春の朝』
(めざめれば くつしたくちに はるのあさ)


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お水取り

2009年03月13日 | 俳句

『鶯の ああ紅梅の 姿なし』
(うぐいすの ああこうばいの すがたなし)

『今日やっと 雛納め済み 男天下』
(きょうやっと ひなおさめすみ おのてんか)

『お水取り 紙の椿の もう散るや』
(おみずとり かみのつばきの もうちるや)

『飛ぶ燕 見つけて嬉し 外は雨』
(とぶつばめ みつけてうれし そとはあめ)

『春麗 裸一貫 春の夢』
(はるうらら はだかいっかん はるのゆめ)



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満月

2009年03月12日 | 俳句

『たんぽぽの 黄は気になる黄の 花の色』
(たんぽぽの きはきになるきの はなのいろ)

『二十四階 春の満月 雲も消え』
(にじゅうよんかい はるのまんげつ くももきえ)

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春の女

2009年03月11日 | 俳句

『鼻高き ハイヒール高き 春の女』
(はなたかき はいひーるたかき はるのひと)

『おにぎりを むしゃぶりついて 春の女』
(おにぎりを むしゃぶりついて はるのひと)

『校庭を 掃きて別るる 卒業生』
(こうていを はきてわかるる そつぎょうせい)

『雛人形 今日も飾りて 嫁強し』
(ひなにんぎょう きょうもかざりて よめつよし)

『紅梅や 吾子も帰るぞ 日の本に』
(こうばいや あこもかえるぞ ひのもとに)

『枯枝の 巣に主なく 百千鳥』
(かれえだの すにあるじなく ももちどり)

『菜の花や 隣の畑は 蓮華だよ』
(なのはなや となりのはたけは れんげだよ)

『風の向き 予報できずに 冴え返る』
(かぜのむき よほうできずに さえかえる)

『ボタの山 笑いて崩れし 夢遙か』
(ぼたのやま わらいてくずれし ゆめはるか)

『陽炎や そこから先は 闇なのよ』
(かげろうや そこからさきは やみなのよ)

『雨傘を 閉じて揺すって 春の雨』
(あまがさを とじてゆすって はるのあめ)


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春霞

2009年03月10日 | 俳句

『マスク越し 目元麗し 陽炎立つ』
(ますくごし めもとうるわし かげろうたつ)

『春愁や 四合瓶の 青き玻璃』
(しゅんしゅうや よんごうびんの あおきはり)

『春服の 着る服無くて 腹凹む』
(はるふくの きるふくなくて はらへこむ)

『菜の花や 色は黄色く 口苦し』
(なのはなや いろはきいろく くちにがし)

『佐保姫は 遠い異国の 空の下』
(さほひめは とおいいこくの そらのした)

『ゆかしきは すみれ草かな 薺かな』
(ゆかしきは すみれそうかな なずなかな)

『煙入る 客車の中は 春霞』
(けむりいる きゃくしゃのなかは はるがすみ)

『薇の 風に伸びるに 種は無し』
(ぜんまいの かぜにのびるに たねはなし)

『春休み 食堂にある 静寂かな』
(はるやすみ しょくどうにある しじまかな)

『窓に見る 彼岸桜の 雨に濡れ』
(まどにみる ひがんざくらの あめにぬれ)


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玉椿

2009年03月09日 | 俳句

『玉椿 我より若き 遺影かな』
(たまつばき われよりわかき いえいかな)

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椿

2009年03月08日 | 俳句

叔父に捧ぐ

『降る雨の 重きに耐えて 藪椿』
(ふるあめの おもきにたえて やぶつばき)

『凛として 笑みの零れし 玉椿』
(りんとして えみのこぼれし たまつばき)

『我を向く 落ちし椿の 残り香の』
(われをむく おちしつばきの のこりがの)

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櫻鯛

2009年03月07日 | 俳句

『梅の花 あちらこちらに 女の顔』
(うめのはな あちらこちらに ひとのかお)

『夢現 春暁の 白昼夢』
(ゆめうつつ はるあかつきの はくちゅうむ)

『ブランコの 雨の日故の 重たさか』
(ぶらんこの あめのひゆえの おもたさか)

『春雨や 腰の重さに 傘を突く』
(はるさめや こしのおもさに かさをつく)

『櫻鯛 骨の掛かりて 喉仏』
(さくらたい ほねのかかりて のどぼとけ)

『定番は 味噌ラーメンぞ 春の午後』
(ていばんは みそらーめんぞ はるのごご)

『百千鳥 雨の日さえも 啼いてはる』
(ももちどり あめのひさえも ないてはる)

『早春の 空より落つる 冷し雨』
(そうしゅんの そらよりおつる ひやしあめ)

『刻ととも 春泥となりし 朝の道』
(ときととも しゅんでいとなりし あさのみち)

『春愁や 民の心を 金で釣る』
(しゅんしゅうや たみのこころを かねでつる)

『腹黒き 闇夜の巨人 春の泥』
(はらぐろき やみよのきょじん はるのどろ)


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玉椿

2009年03月06日 | 俳句

『莟でも 開き落ちても 玉椿』
(つぼみでも ひらきおちても たまつばき)

『つらつらと つんつん椿 藪椿』
(つらつらと つんつんつばき やぶつばき)

『とびとびの 三寒四温 傘マーク』
(とびとびの さんかんしおん かさまーく)

『春の屋根 ひねもす昼寝 醒めやらで』
(はるのやね ひねもすひるね さめやらで)

『げんげ田に まずは寝ころび 空を見る』
(げんげだに まずはねころび そらをみる)

『鞦韆の 揺れにまかせて 時流れ』
(しゅうせんの ゆれにまかせて ときながれ)
                     鞦韆=ブランコ

『路の端 菜の花小さく 我待てり』
(みちのはた なのはなちいさく われまてり)

『春宵の 眠気を誘う 春の風邪』
(しゅんしょうの ねむけをさそう はるのかぜ)
                     =9200

『春の雪 降らず積もらず 吾子も泣く』
(はるのゆき ふらずつもらず あこもなく)

『もう五日 雛の手彫りの 飾られて』
(もういつか ひなのてぼりの かざられて)

『雪溶けて 紅梅の花 香り出る』
(ゆきとけて こうばいのはな かおりでる)

『こんな日も あるさイチロー 蜃気楼』
(こんなひも あるさいちろー しんきろう)


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笹舟

2009年03月05日 | 俳句

『窓際の 煩くなりし 猫の戀』
(まどぎわの うるさくなりし ねこのこい)

『三月や 今日も雨だぜ 雨女』
(さんがつや きょうもあめだぜ あまおんな)

『三月や 知らない女の 笑み寄せる』
(さんがつや しらないひとの えみよせる)

『腰痛と 言い訳効かぬ 冴え返り』
(ようつうと いいわけきかぬ さえかえり)
 
『啓蟄や 雀のお腹 出て候』
(けいちつや すずめのおなか でてそうろう)

『春暁や 朝一番の 孫メール』
(しゅんぎょうや あさいちばんの まごめーる)

『雪掛かる 梅を見せばや 消え行きし』
(ゆきかかる うめをみせばや きえゆきし)

『春闘は 遠い昔の 絵空事』
(しゅんとうは とおいむかしの えそらごと)

『春不況 漫画しか見ぬ 馬鹿も居る』
(はるふきょう まんがしかみぬ ばかもいる)

『一郎は 鬼より怖い 春の顔』
(いちろうは おによりこわい はるのかお)

『片減りの ブーツの女や 春の闇』
(かたへりの ぶーつのひとや はるのやみ)

『快速は 急行でもなく 春おぼろ』
(かいそくは きゅうこうでもなく はるおぼろ)

『笹舟を 追いかけ駆ける 春の川』
(ささぶねを おいかけかける はるのかわ)

『人生に 華あれかしと 菫かな』
(じんせいに はなあれかしと すみれかな)

『菜の花や 侍日本 明日はどこ』
(なのはなや さむらいにっぽん あすはどこ)

『春の闇 鱗取れしや 民の人』
(はるのやみ うろことれしや たみのひと)

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春の雨

2009年03月04日 | 俳句

『刻々と 冷たさ増して 春の雨』
(こくこくと つめたさまして はるのあめ)

『刻々と 雨滴の増して 春の雨』
(こくこくと うてきのまして はるのあめ)

『三月は もう春なのに まだ寒し
(さんがつは もうはるなのに まださむし)

『枯れ枝の 鳥の巣見つけ 空仰ぐ』
(かれえだの とりのすみつけ そらあおぐ)

『利酒も 喉元過ぎれば ただの酒』
(ききざけも のどもとすぎれば ただのさけ)

『春や春 肉うどんには 天かすを』
(はるやはる にくうどんには てんかすを)

『目が合えば 梅の模様の 傘の女』
(めがあえば うめのもようの かさのひと)

『三寒の 真っ只中や 春何処』
(さんかんの まっただなかや はるいずこ)

『囀りを 聞く間無く飛ぶ 白鶺鴒』
(さえずりを きくまなくとぶ はくせきれい)

『春の雨 濡れるか差すか 迷い頃』
(はるのあめ ぬれるかさすか まよいごろ)

『桃咲くや 隣の家は 梅桜』
(ももさくや となりのいえは うめさくら)

『一列に 日向ぼこする 鳩家族』
(いちれつに ひなたぼこする はとかぞく)

『春の宵 上弦の月の 笑い顔』
(はるのよい じょうげんのつきの わらいがお)

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雛祭

2009年03月03日 | 俳句

『雨の日に 大きく見ゆる 花莟』
(あめのひに おおきくみゆる はなつぼみ)

『春の風 肌の冷たさ いまだして』
(はるのかぜ はだのつめたさ いまだして)

『春霞 黄砂かも知れず 天を見る』
(はるがすみ こうさかもしれず てんをみる)

『春電車 京橋良い処 皆降りる』
(はるでんしゃ きょうばしよいとこ みなおりる)

『啓蟄や 足音高く 女歩く』
(けいちつや あしおとたかく ひとあるく)

『春の月 三日月薄く 黄昏ぬ』
(はるのつき みかづきうすく たそがれぬ)

『雛祭 やはり雨かよ 雨女』
(ひなまつり やはりあめかよ あまおんな)

『抱きし子の 爺々と呼ぶや 雛まつり』
(だきしこの じいじとよぶや ひなまつり)

『三月や やっと忙し 忙しなし』
(さんがつや やっといそがし せわしなし)

『お水取り 松明消えて 冴え返る』
(おみずとり たいまつきえて さえかえる)

『亀不動 広沢の池 冴え返る』
(かめふどう ひろさわのいけ さえかえる)

『桃咲くや ふるさと遠く 見えるかな』
(ももさくや ふるさととおく みえるかな)

『鉢植えの 黄色のパンジー 一列に』
(はちうえの きいろのぱんじー いちれつに)

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早蕨

2009年03月02日 | 俳句

『春の風邪 最後の咽喉飴 嫁は留守』
(はるのかぜ さいごののどあめ よめはるす)

『お水取り 早く目覚めよ 真の春』
(おみずとり はやくめざめよ しんのはる)

『故事に言う 北野の梅に 一夜松』
(こじにいう きたののうめに いちやまつ)

『早蕨や 北の国には 乙女有り』
(さわらびや きたのくにには おとめあり)

『おやつ菓子 昨日の残り 春おぼろ』
(おやつがし きのうののこり はるおぼろ)

『春定食 カレーに卵に 牛乳と』
(はるていしょく かれーにたまごに ぎゅうにゅうと)

『春不況 無くせしものに 品と格』
(はるふきょう なくせしものに ひんとかく)

『春うらら 隣より洩る 演歌唄』
(はるうらら となりよりもる えんかうた)

『春宵や 食べた後には 腹を撫で』
(しゅんしょうや たべたあとには はらをなで)

『春愁や 糖質ゼロの チューハイ有り』
(しゅんしゅうや とうしつぜろの ちゅーはいあり)

『水温む 赤子の笑顔 頬緩む』
(みずぬるむ あかごのえがお ほほゆるむ)

『行く雲の 流れを追えば 春の風』
(ゆくくもの ながれをおえば はるのかぜ)

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