自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

サイエンス講座で縄文式発火法を伝授(続)

2012-12-09 | 日記

キリモミ式発火法のポイントを伝えて,さっそく4人でやっていただきました。 

ところが,なかなか。火きり棒の先がすぐに板から外れるのです。これは下向きの力が入っていないからです。それに,棒が傾きやすいのです。棒を回すことに一心で,それを垂直にするという意識が薄れてしまうようです。こんな具合ですから,同じところで摩擦をくり返すだけになります。すると接触面がツルツルの状態になります。

その部分を切ったり削ったり。何とか成功に導きたいと思うのですが……。こうして時間が少しずつ経っていきます。

それで,わたしが手本を示してたいせつなポイントを伝えました。結果,なんとか前に進みかけました。力の入れ具合,交代のタイミング,粉が溜まる様子を見ていて,「これはいい!」という場面はうんと褒めました。

うれしいことに,そのうちに黒い粉が火きり溝にたまり始めました。なんとかうまくいくような予感がしてきました。 ここまでで20分は経っていたでしょう。

そして,ついに火種ができたのです。ほんとうについに!  これでやれやれです。この後モグサと麻繊維を使って火種から炎をつくるだけ。

もちろん,写真のように炎になりました。慣れない人でも,こうしてなんとか火ができることがわかりました。縄文人の気分に少しは近づけたかなと思います。ポップコーンの味のよかったこと!

せっかくなので,ヒモギリ,ユミギリ,マイギリ発火法も体験していただきました。 

皆さん,熱中されて活動時間は予定をずっと越していました。結構気にいっていただけたように思います。