自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

シオカラトンボの未成熟なオス

2013-05-14 | 昆虫

庭でしごとをしていると,トンボが枯れ竹にとまっていました。じっとしていて逃げる気配はありません。どうやらシオカラトンボです。

トンボのはしりものです。「これはすてきな被写体になってくれそう!」とすっかりうれしくなって,早速写真に収めることにしました。撮影の準備をしている間も,じっとしています。写しているときに思ったのですが,間違いなくメスだろうと直感したものの,あとで調べてみると未成熟なオスでした。オスが成熟すると青色っぽい腹になります。しかし,この日に見た個体の腹は黄色地に黒い紋様,腹の先が二股に分かれていました。まさにオスの特徴です。

竹でじっとしているトンボの複眼を撮りました。個眼がきれいに並んでいます。昆虫のなかでもとりわけ多く,1万~2万もあるといいます。道理で,飛翔しながらすばやく獲物を捕らえるはずです。 

頭のほとんどが,複眼の器ですっぽり覆われています。 

からだ全体のバランスからみても,眼が相当に大きなことがわかります。胸には4枚の翅が付いています。それを動かすのは,もちろんそこにしまい込まれた強力な筋肉です。

写していると,舞い上がりました。しかし,ふしぎなことにすぐ近くに舞い戻ってきて,とまるのです。警戒心はほとんどないようで,一度はわたしの肩にとまりました。やはり,羽化後間もないのでしょう。

肢に生えた棘状の毛は,なんとりっぱなのでしょう。これで獲物をつかんで放さないのです。捕まった獲物はたとえじたばたしようとも逃げられません。 

また舞い上がって,絶好の場所に降りました。頭に生えた毛も詳細に確認できます。 

やはり頭部は生きるうえでの司令塔なのです。バリバリ獲物を食する場面を,自然界で写せたらこれはまたスゴイ一コマになるはずです。その夢が実現するでしょうか。これからいよいよトンボの季節が始まります。  

 


コガタスズメバチのしぐさ

2013-05-14 | ハチ

山にある石段を登っているとき,足元にスズメバチがいるのが目にとまりました。どうやらコガタスズメバチのようです。

近寄ってみると,動きが鈍そうです。たとえそうであっても,危険な虫であることには変わりはないので,警戒して写真を写しました。魚露目8号で至近距離から撮ったのです。わたしがレンズの角度を変えていくと,すこしずつ動きました。 気配を感じたのでしょうか。

過去,よく似た場面を見かけたことがあります。本ブログでも取り上げました。いったい,何をしていたのでしょうか。

上写真を撮った直後のことでした。さっと飛び上がって,向こうへ消えていきました。ということは,場合によってはわたしは危険な目にあっていたかもしれません。実のところほんとうは,もっとハチをもっと大胆に入れた構図を思い描いていたのですが。

帰って調べたところ,このハチの獲物は昆虫,クモの類らしく,とりわけハエが大好物だとか。ということは,その類いの獲物がそこにいたのかもしれません。アリだって捕獲の対象になるでしょう。

一つの事実から物事が発展して見えたり,つながったりするのは愉快なことです。