卵殻を食べ終わった幼虫は,さっそく傍の葉を食べ始めました。足元,つまりからだ元には食べ物の大地が広がっています。体長5mm足らずのからだには,広大な緑地です。大きな大きな葉の上で無事に終齢幼虫になるまで,ひたすらハナウドを食べます。
食べると,ウンコを排泄します。小さな,かわいい排泄物が散らばります。すぐに葉からこぼれ落ちることなく,葉にひっかかってしばらく残るものもあります。ウンコを顕微鏡で見ると,たぶん緑っぽい色をしていると思われます。しかし,肉眼ではそこまではわかりません。黒っぽい粒に見えます。
体内時計がはたらいているのか,夜は,他の生物と同じようにしずかに休みます。それは,動くことなくじっとしている様子でわかります。暗くなることが感覚器官で感じとれるのでしょう。朝もしばらくはじっとしています。
そうして明るくなってくると,やがて動き始めます。
キアゲハの成長については,わたしはまったく知識がありません。それで,このまま観察を続けてみようと思います。