自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

レモンにアゲハの幼虫(5)

2013-05-24 | アゲハ(ナミアゲハ)

アゲハの幼虫の成長ぶりをたのしみにしていたところ,5月22日(水)に大異変が起こりました。今,がっかりしているところです。その経過を記しておきます。

アゲハヒメバチに襲われた幼虫三匹(それぞれ個体A,B,Cと呼んでおきます)を一旦レモンの木に戻したあとの話です。翌日,個体A及びBについては近くのキンカンの木に移しました。理由はその方が餌がたくさんあるからです。個体Cはそのままにしておきました。

この日の朝,三つの個体が元気にいることを確認。

昼過ぎにもう一度見ると,Aが見当たりません。Bは元気に餌を食べていました。そうして頭をグッと持ち上げたしぐさをしばらくしていました。急いで写真に収めました。

Cはレモンの横に差した細竹(篠竹)の根元付近で前蛹になる準備中でした。

動く気配はありません。じっとしていて,時にぶるぶるっと震え,糞をポトリと落としました。色から葉の緑が連想できます。蛹化する前に,体内にある余計なものを排泄していると思われました。

1時間程して,2個体がどうなったかと思い確認にいきました。すると,どうでしょう。姿が見当たらないのです。Bは姿かたちなし。Cは地面やら石やらをくまなく探しましたが,結局見当たりませんでした。ふしぎでしかたありません。もしかすると,どちらも鳥かなにかの天敵に襲われたのかもしれません。蛹になったときに出てくると思われたアゲハヒメバチの観察ができなくなりました。元気でいたのに。残念!

幼虫は糞に似せた擬似色,また棲み処・餌となる柑橘類の葉色とそっくりに変身し続けます。それでもこれまでの事実からは,天敵の目から完全に逃れるのは容易でないことがうかがえます。

 


ジャコウアゲハ観察記(その221)

2013-05-24 | ジャコウアゲハ

5月17日(金)。快晴。

幼虫の孵化が次々と続きます。ちょっと葉を裏返してみると,あちらこちらにいます。もう,それは驚くような状況です。もちろん,想像どおり!

成虫が次々に訪れて産み付けたわけですから,同じような時期に一斉に孵化するのは十分理解できることなのですが,それにしてもわんさわんさです。

殻から出た幼虫は,すぐに殻に取り付きます。そうして大抵は殻のほとんどを食べ尽くします。中には実に適当な個体もいます。途中で放っておくもの。ちょっと食べて,休み,そうして別の殻を食べるもの。さらには,また別のもの,つまりは3個目を食べるものも! しかし,それだって,きちんと食べてしまうわけではありません。

成虫は場合によっては卵をかためて産む習性があるようで,孵った幼虫はとくに争うこともなく,実に行儀よく集まるようにできています。群れる習性,集団習性といってもいいでしょう。ただ,解説書によると餌がなくなると共食いもするようです。わたしは,その場面を見たことはありません。