自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ナナホシテントウの蛹(2)

2013-05-29 | 昆虫

一週間経っても,十日が経っても,一向に羽化する気配が感じられません。それでもおかしいな,おかしいなと思いながら待ちました。

二週間後,意外な光景に出合いました。蛹の背に,黒い丸いものが見えました。「おやっ? なにかな」。目を凝らして確認すると,どうも穴らしいのです。ルーペで見ると,穴が一つぽっかり開いていました。真ん丸い穴!

「あれっ!? 寄生バチでも出てきたのかな?」。そう思って,もっとよく見ると,なんとごく小さなハチが背に取り付いていました。「ははーん,これが羽化して出てきたんだ。やっぱり寄生バチだ」。直感です。

しばらく見ていると,背を移動していました。とてもゆっくりした動きで,そこから去ろうとする気配はありませんでした。たぶん,羽化後間もないのでしょう。

さらに一週間後,またまた驚くべき事実と遭遇。もう一方の蛹からも同じように寄生バチが出てきたのです。背中に穴が開いているのも同じ。ハチが背中を移動している姿もそっくり。同じハチの仲間です。

蛹は災難に遭っていたわけです。道理で羽化しないはず。代わりにハチが出現! 名は同定できません。テントウムシの蛹にも天敵がいました。幼虫時に産み付けられたものでしょう。身近な自然界には,わたしにとって未知な事実がいっぱい詰まっています。 

 


キアゲハ,ハナウドに産卵(孵化後 ~その4~)

2013-05-29 | キアゲハ

キアゲハの幼虫は,食べるときは貪欲にバリバリ食べます。4齢幼虫ぐらいになると,からだが大きいので大きな顎を使って,ぐいぐい平らげていきます。見ていると,それはもう見事な感じです。 

食べる分,糞もしっかりします。排泄される瞬間を見ようと待ち受けるのは相当なエネルギーを要するとてっきり思っていました。ところが,チャンスに恵まれれば簡単に巡り合えることがわかりました。 

肛門の辺りがブルブルッと落ち着かない様子

と思ったら,尾脚が葉からすこし浮き上がりました。そして肛門が開いて,瑞々しい糞が覗きました。 

見る見るうちに,全体が現れました。 

肛門の筋肉が,糞を排泄します。 

小さくても,動的な場面はやはりこころを動かされます。