自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ジャコウアゲハ観察記(その212)

2013-05-15 | ジャコウアゲハ

5月10日(金)。

ウマノスズクサを植えた鉢を見ていて,一度,この鉢に産み付けられた卵の数を確認しておこうと思い立ちました。鉢は全部で10。それぞれに地下茎を3,4個植えつけています。それで,成長するとかなりの茎が出てくるのですが,今年はまだまだです。その中で比較的よく育っている鉢について,細かく調べることにしました。

育っているといっても,葉はまばら。ふしぎに,背だけは高くなっています。一つの地下茎から複数の茎が伸びます。1.5m近くになった長いものから,5cmあるいは10cm程度のものまで入れ,全部で15本の茎が出ています。

葉が少ないので,葉柄(下写真)や支柱竹に産み付けられた卵がすぐ見つかります。 

さて,結果を細かく記載しておきましょう。なお,№を付した数字は茎の番号を表しています。そして,その後の数字は以下のとおりです。 

  •  黒数字は葉の裏側に産み付けられた数。
  •  赤数字は葉の表側に産み付けられた数。
  •  緑数字は葉柄に産み付けられた数。
  •  青数字は支柱竹に産み付けられた数。

  【№1】 13(葉裏),2(葉表)1(茎)2(葉柄),2(支柱) 

  【№2】 3    【№3】 3   【№4】 6    【№5】 8      

  【№6】 1     【№7】 3    【№8】 6     【№9】 1 

  【№10】 12,     【№11】 5    【№12】 4  

  【№13】 5   【№14】 2     【№15】 6 

分類すると以下の通り。

  葉裏→78    葉表→2    茎→1    葉柄→3    支柱→5

卵の総計は89個! なんとこれだけの卵があったのです。まったく驚くべき数字です。わたしは予想もしていませんでしたし,今もなお信じられないほどなのです。その後もアゲハが訪れて産卵していることを考慮すると,もう100個は軽く超しているでしょう。

一つひとつがやがて孵化します。どんどん幼虫が生まれます。それを見ようと思えば見られるのです。時間さえあれば,観察に事欠かないでしょう。それにシャッターチャンスだって,山ほどあるでしょう。

さらには,こんな調子だと他の鉢にも相当数の卵があるはずであり,露地植えの株もかなりありますから,卵の総計は相当数にのぼるでしょう。幼虫の食草になる葉が生長してくれることを願うばかりです。 

 


レモンにアゲハの幼虫(1)

2013-05-15 | アゲハ(ナミアゲハ)

庭にレモンの木を一本植えています。これまで大きく育ってたくさんの実りを与えてくれた木が,なぜか枯れ始め,それに代わる木として今冬植えたものです。したがって,我が家で新芽が出たのは初めてです。小さな苗木ですから,新芽はほんのわずかです。

その芽を見ていて驚いたことに,アゲハの幼虫が付いていたのです。体長は5mm。今春産卵に訪れたアゲハがいた証拠です。一匹の幼虫が見つかると,他にもいることがわかりました。みんなで三匹確認できました。

小さな木なのに,このまま置いていて大丈夫か気になっています。致命的な被害が出るのは困りますが,昆虫と共存したいわたしの気持ちとしては許容の範囲なら黙認しておきたいのです。近くに,キンカンとスダチを植えていますので,いずれその方に移動させてようかなと思っています。

この際,写真を撮っておこうと思って写したのが下の写真です。よく見ると,足元の葉に無数の線ができています。単なる引っ掻き傷でなく,絹糸が接着していると思われます。幼虫の成した結果ですが,これほどまでにする必要性を知りたいものです。

 

翌朝,この葉は跡形もなく消えていました。幼虫のお腹に入ってしまったのです。