ホソヒラタアブはあちこちの花を訪れる常連。それだけ環境への適応性があって,好き嫌いなく,すこしの餌をも無駄にしないといった感じで生きています。
しかし,臆病さは天下一品で,警戒心は実に強いものがあります。すぐに花に降りるかと思っていると,ホバリングして辺りの様子をうかがっています。止まりそうかと思うと,一瞬離れてまた止まりそうで,そしてまた離れて,といったふうなのです。
下写真のアブは花に降り立った瞬間をとらえたものです。 警戒心を刺激せずに済みヤレヤレです。複眼の配置関係からメスであることがわかります。
ホソヒラタアブはタンポポも大好きです。菜の花と同様の,花弁の黄がシグナルを発しているのでしょうか。小さなからだに,たっぷり栄養を提供する餌場は,格好の食堂でしょう。