自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ジャコウアゲハ観察記(その213)

2013-05-16 | ジャコウアゲハ

家ではジャコウアゲハが盛んに産卵しているのに対して,集落内の最大棲息地の方は今はさっぱりダメです。理由は簡単。農家の手で,食草ウマノスズクサが生えている辺りの道・土手の草が代わる代わる刈り取られるためです。こうなると,卵を産み付ける場所がありません。 

越冬した蛹も少なかったのですが,成虫のなんと少なかったこと! 結局,ジャコウアゲハの天敵中最大のものは人であることがよくわかります。もっとも,草刈りをする当人にはアゲハの存在など頭にはないのですが……。

このままではまったくいなくなるのではないかと心配になってきました。それで,刈り取られた場所の食草を確認していきました。草の間から,ひょろひょろっと伸びている茎が何本か見つかりました。もちろんウマノスズクサです。葉の裏を見ていきました。すると,皆無というわけではなく,数個程度はあちこちで見つかりました。

結局,アゲハが産卵に訪れたことはまちがいありません。しかし,この日は個体は見かけませんでした。やむを得ません。

上写真の中で,いちばん手前に移った蔓はウマノスズクサです。草刈りの時期がずれているために,中にはこのように伸びた茎もあるのです。この茎で,思いがけない風景を見かけることになります。それについては次回に書くことにします。 

 


レモンにアゲハの幼虫(2)

2013-05-16 | アゲハ(ナミアゲハ)

午後6時に帰宅。レモンに付いたアゲハの幼虫のことが気になって,見に行きました。これって,予感みたいなものでしょうか。すると,そのうちの一匹で色が複雑な感じなのです。

それでメガネをかけて確かめました。なっ,なんと頭が橙色! 突起も! 肢が白い! 「あっ,脱皮直後だ」と直感できました。脱いだ皮が尾の先に横たわっています。殻とからだとの間には一筋の糸があって,まだ離れていません。誠に初々しい色合い! 頭には目がはっきり確認できます。

大急ぎでカメラを持ち出して写しました。午後7時には地域の会合があって出席しなくてはなりません。残念! 時間を惜しんで撮ったものを2枚載せておきます。

堂々とした体格です。腹脚も!

色の驚異,しくみの驚異,そんなふしぎが広がっていきます。2齢幼虫でしょうか。

この個体は,初めて見たときの三つのうちどれかまったくわかりません。ただ,わたしには,大きさから同一時期に誕生したもののように思えました。この調子だと,気を付けていれば変化がかなり見えてくるように思われます。

さて,どうでしょうか。