ギフチョウの保護に汗を流していらっしゃる,大先輩のH先生から電話がありました。「ドームに蛹を置いている。盛んに羽化しているので,見においで!」という内容です。さっそく出かけました。
ほんとうにたくさん生まれていました。しかし,ケージの上の方にとまってじっとしているのがほとんど。気温の関係なのでしょう。蜜源として植えられた菜の花には,ときに一頭程度が吸蜜に舞い降りるだけ。なんとも弱々しい生態です。
それでも,観察していると,しっかりストロー型の口吻を伸ばしています。オスならメスに,メスならオスに会うまでのエネルギー補給をしているのです。寿命2週間。こういう場面にはこころを打たれます。
菜の花は花粉がいっぱいなので,からだは自ずと花粉まみれ。
羽化して,さっそく交尾。子孫を残すための我がいのち! そんな宿命のようなものがじわーっと伝わってきました。金網で。
花で。
地面でも。
食草のカンアオイの葉を裏返すと,もう卵が。このかたち,色,そして密集振り,懐かしい!
蛹の付いた植木鉢の内側を見ると。
カンアオイの花が咲いていました。
観察をしながら,じっくり撮影できました。H先生に感謝しなくては。