「待ってました,春!」。そんな歓喜の声を上げながら,いのちがうごめきかけました。「待ってました,このとき!」。そんなワクワク感がふつふつと湧き上がって来て,虫の目レンズを携えて野外へ。というわけで,これから出合うにちがいないいのちに思いを馳せ,本シリーズを気まぐれに続けることにします。
ウォーキング道に沿った土手で,カンサイタンポポがぱあっと開いています。こういうところに生えているタンポポは外来種には負けません。裸地ならともかく,すでに野草が占有して生態系が安定しているところにはセイヨウタンポポは入れないのです。向こうの水田では土起こしが終わって,間もなく始まるイネ栽培の準備が進んでいます。もうすぐ用水路の清掃作業が行われます。
畔にはツクシがずうっと向こうまで林立。
先日発見した双頭ツクシが青空を背景に堂々とした姿を誇っていました。
用水路際に生えたタネツケバナを撮っていると,農作業車が脇を通り過ぎていきました。
白梅の花弁が日差しを浴びて,まばゆく輝いていました。青い青い空。白い白い花。向こうの国道には,盛んに行き来する自動車の姿がありました。
色からも音からも,春の匂いがぷうんとしてきました。虫が目に付いたら,もう気分は最高だったのですが……。