自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

”虫の目”にびっくりする人

2018-12-08 | 随想

虫の目レンズを装着して撮っていると,「いったいどんな写真が撮れるのですか」と度々聞かれます。たぶん,そのかたちと,わたしの撮影姿が妙に見えるからでしょう。レンズのかたちはやむを得ないにしても,姿が地面に這いつくばるぐらいにしているので,あるいはレンズを地面に近接させているので,なんだかふしぎなのでしょう。おまけに,レンズ先に昆虫がいることがほとんど。

丁寧に応じないで不審者のように思われちゃかないません。その都度簡単に説明したり撮影画像を見ていただいたりしています。

先日モミジの落ち葉を主役にして撮っていたら,「そんなレンズ見たことがありません」「どんな写真が撮れるの?」と一人の女性から声を掛けられました。仕事の関係で写真のモデルにもなる機会が多いという話を伺ったので,写り加減を合点していただくためにモデルをお願いしました。もちろんOK。

わたしの写真はあくまで,虫の目写真なので,一番手前の被写体が主役です。人が写り込むにしてもそれは主役を取り囲む環境の一つにすぎません。落ち葉の向こうを歩いていただいてパチリ。撮った写真を見ていただくと,写真の理念にすっかり感心なさった様子。

 

被写体と同化するような新しい見方ができるのがこのレンズの特性。わたしがこれに引き込まれるのと同じように,関心を持っていただける方にお出会いできるのはうれしいことでもあります。なにしろ,昆虫バンザイですからね。

【付記】写真は本文と関係ありません。当日の夕暮れ時に撮影したショウリョウバッタです。