自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ヨモギの根毛

2018-12-29 | 植物

ヨモギを紙コップに挿して,ヒメアカタテハを飼育中です。コップの水がなくなったので株を抜くと,根毛がくっきり! 根毛はいたって微細なので,ふつうは観察できません。見たければ雑草が生えているところで,大きな石があれば取り除く,またコンクリートとの境目で探すと観察できることがあります。水分がたっぷりでもないし,土が被さっているわけでもなし,という場所を探せばよいでしょう。

たまたまコップでは水がなくなりかけていて根が乾き気味だったので,根毛の生長にはもってこいの環境,加えて観察には最適だったというわけです。それを写真でご紹介しましょう。

新しい根にはこんなに根毛が! 少しでも水と栄養分を吸い上げようと頑張っているのです。

 

もっと近寄ってみると,根毛がもつれ合っている様子がわかります。とにかく植物は生きることに必死なのです。 

 

さらに近寄りました。基本的には横向きに生えているのがわかります。

 

環境次第で,こんなにもつれ合うことも。 

 

一本の根の先近くを見てみましょう。生長点近くには根毛はありません。すこし上辺りから生え始めています。

 

生え始め辺りを見てみましょう。とにかく,そこでさえスゴイの一言に尽きます。

 

ライムギ一株の根を一直線につなぐとどれだけの長さになるか,この問題は一人の科学者が算出してよく知られるようになった話題です。では,このヨモギ一株の根をつなぐとどれだけの距離になるのでしょうか。それを地球一周の長さと比べるとどうなのでしょう。とにかく,ライムギと比較するだけの価値がありそうな様相なのです。

ふつうは見えない世界に,こんなふしぎな光景が広がっています。じつにおもしろくって,愉快です。 

 


雪の朝,葉の水玉氷

2018-12-29 | 自然一般

12月29日(土)。地面は薄っすらと雪化粧。予報どおり,そんな朝を迎えました。スイセンの葉の縁に付いた水玉が凍っていました。雪が融けて凍ったのです。 

 

それを写しました。空気が閉じ込められて,泡になっています。雪結晶がいったん融けて(融けかけて)凍るときに,空気が複雑に閉じ込められたのでしょう。

 

葉を指で持って撮りました。丸い気泡,長丸の気泡,大きめの気泡,ごく小さな気泡,それらが散らばっています。氷がレンズになって,指がわずかに入り込んでいます。

 

こんなふうにでこぼこした水玉もあります。複雑なかたちをした気泡があります。

 

じつにごつごつして,無数の気泡が入って。 

 

ふしぎな造形美です。 

 

自然界で固体になった水に,こんな表情が見られるのです。おもしろいものです。気持ちの引き締まる朝,ゆかいな出合いをしました。