アンダルシア

　　　　　
　　　　　麦は、乾燥を好む作物である。その麦の収穫がおぼつかないということは、
　　　　　この辺りはよほど雨が少なく、土も空気も乾ききっているのだ。　
　　　　　羊の群れが村の方から、扇形になった斜面を下ってこちらにやって来る。
　　　　　群れは、ゆっくり動く固まりにみえたが、一頭一頭の動きが分る距離に近づくと、
　　　　　羊は以外に早足で歩いている。

杉田徹　著　～　「フォルテシモな豚飼い」　から、
写真家杉田が日本のナタリ（ウタツ）から　感性に魂を揺さぶられ....スペインのアンダルシアの”グァディックス”へと、
荒涼とした大地に立ち向かう現実と描き続けた桃源との挟間で.....心の葛藤は、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　つづく。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　






(注）写真は上記の文とは一切関係ありません

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