昨日の日曜日は雨でお休み、奥方たちは どごいかさっぽ へ買い物、なので今花盛りの山喜農園展示ハウスへ。
オランダでの展示ハウスをたっぷり見てきているので、決して花に惚れるようなことはしないようにと心がけてはいるものの、やっぱり品種には目が行く。
その日の気分で引かれる色は違うのだが今回は大雨。しかも真っ赤なバカルディーを出荷し終えた後なので赤に目が行く。
でも、夏産地である我々が見なくてはいけないものはずっと下の部分だ。
山喜さんは芽出しのころから「見に来い、見に来い」 と、渋い顔でずっと言っている。
夏にユリを植えることはマイナス要因の多い栽培だ。
まず草丈が十分に確保されるか、これはとても大きなポイントだ。
しかもその品種の葉枚数。葉数が少なくて丈が伸びれば、、、、柔らかい。
もっと重要なポイントは、芽の伸びる速さと根の張る速さの相関関係。
芽だけツルツる伸びて根が張らなければ、どこかで養分吸収が追い付かなくなって生理障害を起こす。
比較的晩成品種の方が夏産地に向いているのはその辺にある。
また、同じ品種でも球根生産地やコンデションによっての適不適がある。
オランダは北国だ、でもオランダでも南の地方もある。
さらに冷蔵庫裏の隔離ハウスにはフランス産の球根も植えられている。
フランスにはボルドー地方と言う肥沃でワインで有名な地方もある。もちろんオランダよりはるかに南、夏の暑さと豊富な日射量があるので力のある球根が取れるはずだ。
つまり日本の夏作には向いていることだろう。楽しみだ。
同じ品種でもコンデション次第で魚沼の暑さに向く品種はある、その逆もある。
オランダで見てきたものを少し紹介。
業者の展示ハウスはごらんのように苔の生えるような多肥多湿栽培だった。この日に合わせて思い切りボリュームを出すためか?
興味深かったのはこんな箱があったこと。
説明では「根が張る力が強くて培地を引っ張っている」とのこと。
こういう品種を選べば真夏の魚沼でも十分根の張ったユリが作れるのでは?
「根さえもっと張れば葉焼けは起きない」と、いつも言うジャリー。
山喜農園の展示ハウスに行くときは下を見よう。