皿尾城の空の下

久伊豆大雷神社。勧請八百年を超える忍領乾の守護神。現在の宮司で二十三代目。郷土史や日常生活を綴っています。

古代蓮の里と行田の田んぼアート

2019-08-20 23:36:35 | 郷土散策

行田市小針の古代蓮の里を訪れました。目的は田んぼアートの見学です。

行田の古代蓮は昭和48年(1973)公共施設建設工事の際、蓮の種子が自然発芽して開花したもので、出土した地層の遺物や木辺から1400年から3000年前のものと推定され、『古代蓮』と呼ばれるようになりました。平成4年から公園の整備が始まり平成13年に『古代蓮会館』が開館しています。

高校生の頃この前の道を通ていましたが私が高校を卒業したのは平成3年の三月のことで、当時はまだ何もありませんでした。あったのは現在も稼働しているごみ焼却場『小針クリーンセンター』。田んぼ道を延々と自転車をこぎながら、すれ違う車も少なくわき見をした同級生のM君が植えたばかりの田んぼの中に自転車で転げ落ちたことを昨日のことのように覚えています。

高校卒業し三十年近く立ち、新元号を迎えこの地にギネス認定された田んぼアートを見るとは夢にも思いませんでした。

田んぼアートは水田をキャンバスとして色彩の異なる複数の稲を植え文字や絵柄を表現する取り組みで、地域振興の一環で全国各地に見られます。ここ行田市の田んぼアートは2008年に始まり、2015年にはギネス世界記録に認定されています。

使用されている稲は地元特産の彩のかがやき、キヌヒカリを中心にべにあそび、あかねあそび、黄大黒といった8種の品種を織り交ぜて、田んぼに巨大な絵図を描き出します。

今年のテーマはラグビーワールドカップ日本代表です。今秋開幕のラグビーワールドカップに因んだ作品で、現在TBSのドラマでも陸王に続いて池井戸潤さん原作のノーサイドゲームが放映されるなど盛り上がっています。

昭和58年放映の『スクールウォーズ』。山下真司主演の高校ラグビーの熱血ドラマを夢中で見ていたのは小学5年生の時でした。当時から熊谷、行田はラグビーが非常に盛んで、熊谷工業、行田工業といった名門校が花園で活躍したこともあり、小中学校ではラグビーをほとんどの生徒が経験していました。キャプテン翼でサッカー覚え、スクールウォーズでラグビーを知り、夢中で白球を追った野球少年でした。スラムダンクでバスケットのすばらしさを知るのは高校を卒業した頃でしょうか。今では少子化のためか、団体球技をたくさんこなすなどといったことはあまりないようですが、私が子供の時分は楽しいことは何でもできたように思います。

古代蓮会館の展望台からは、西に筑波山、北に赤城、榛名といった上州の山々、西には秩父連峰が望めます。美しい田んぼが緑の絨毯の様にひろがる様は都会の景色とは違い、まさに北武蔵の原風景と言えます。

稲刈り前にぜひ訪れてはいかがですか。

 

 

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お盆を過ぎて

2019-08-20 22:18:40 | 日記

 梅雨明けが遅かった今年は、お盆が過ぎて一層夏が短かったように感じます。七月の例大祭から、お盆明け各地の夏祭りまでせわしない日々でしたが、台風が過ぎると一気に秋の気配が漂います。明日から小学校は登校日で、夏休みの宿題を出さなければならず、各教科のワーク、読書感想文など終わっているものは持っていくようです。長かった夏休みも終盤を迎え徐々に二学期を迎える準備をしていきます。

今ではサマースクールと称して三日間連続して登校日があります。子供にとって40日以上も学校生活を離れてしまえば、生活習慣も崩れてしまい、新学期になじめない子も出てきてしまいがちです。新聞紙上でも連載されていますが、統計として9月初旬の子供の自殺率が顕著に高いということは、それだけ夏休みの子供の環境が子供にとっては様々で、充実した時間や新たな発見、経験をした子がいる一方で、自閉しがちで気持ちの重いまま新学期を迎える子もいるのが現実です。すべての子供たちが元気に新学期を迎えることを切に願います。

兼業神主として普段は会社勤めをしておりますので、自宅脇の本務社も普段は宮司不在ですが、参拝者名簿には各地から参拝にお見えになる方がご芳名されていきます。うれしかったことは近年このブログを読んでお見えになる方もいらっしゃることです。名簿に願意をご記入いただいておりますが、『皿尾城登拝記念』とご記入くださった方もいらっしゃいます。皿尾城と神社の関連については境内に案内表記はしておりませんので、恐らく参拝者ご自身で調べご参拝いただいたものだと思われます。

 また今日はたまたま在宅しており、拝殿の扉も明けておりましたところ、市内佐間地区からご参拝の方とお話することができ、この拙ブログをお読みになっていらっしゃるとのことでしたので、本殿のご案内をさせていただき当社の勧請由緒について皿尾城との関係を含めてお話させていただきました。多くの方に神社や皿尾城について知っていただき、歴史の息吹にふれていただければ神職としてこれほどうれしいことはありません。

皿尾城跡から西に見渡す秩父連峰の姿と共に、神社南方から見える上州の山々の姿が好きです。夕焼けに照らされて遠くに雲海がかかるように見えます。いつかこうした山々に登った様子をこのブログに記せたらいいなと思います。

 

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