皿尾城の空の下

久伊豆大雷神社。勧請八百年を超える忍領乾の守護神。現在の宮司で二十三代目。郷土史や日常生活を綴っています。

落とし物が戻ってきて

2024-08-22 10:15:13 | 生活

先日長男の通う高校からメールが入り、学生証が警察に届けられているの取りにいくようにとのことでした。聞くと通学途中に落として気づかなかったそうです。実は今回二回目。中学校の学生証もおとしたことがあり、その時もここ熊谷警察署にから受け取っています。

昼時の休憩時間にもかかわらず対応していただき申し訳なく思いましたが、12時過ぎの警察署内はさすがに閑散としていました。私たち以外にも一組落とし物の受け取りにきていました。

一般的に日本では拾得物の返還率が非常に高いと言います。財布、携帯電話、などの資産価値のあるものほど実は高いようです。そこには困った時はお互い様という日本の伝統的価値観が反映されているといいます。

一方で被災地の空き家に窃盗が入るなど、実際には日本人の道徳が高いとは言えない側面もあるようです。

拾得物に関しては、日本の交番制度が大きく貢献しているといいます。例え小銭でも落とし物を届ければ社会規範に基づき(法的根拠もあり)、警察官(交番のおまわりさん)がしっかり対応する制度が確率しているためであるといいます。日本の交番制度が治安を維持する重要な役割を担うとして諸外国も見習っていることを聞いたことがあります。

小さな問題でもきちんと対処し、倫理観に基づき職務を遂行する制度。まさに『公(おおやけ))」の最後の砦となっているのでしょう。

 

 

それともうひとつ。集団では助け合うが、個人では道にそれる人の心理。

個と公。尊重すべきバランスを取ることは難しく、人間の永遠の課題のようです。

また取得物のお礼は不要とのことでしたが、秩父鉄道宛にお礼のメールを打ちました。

ぜひ公共の施設が安心して利用できる社会が続くことを願います。


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