埼玉県久喜市は人口15万を超える県東部の中核都市として栄えている。平成の合併により旧鷲宮町、菖蒲町、栗橋町と合併し、中心部部はJR宇都宮線東武東上線との乗り換え駅でもあり、交通の便の良さから若い世帯の転入も多い。
久喜は近世においては木綿や穀物といった物資の集散地として栄え、本町では三の市、新町では八日市が立ったという。また新町では古くから火事の多いところで、その鎮守として愛宕神社が祀られたという。御祭神は火之迦具土命で火の神を祀ることで火災を防ごうとしたことが窺える。
久喜新町の鎮守である愛宕神社は久喜駅の北200mの場所にあり、周辺には商店街が広がっている。
久喜は古くは茎と書き、戦前まで多くは農地であった。今でも近隣である菖蒲地区には「芋茎」、その先の騎西地区には「鴻茎」といった地名が残っている。高度経済成長期である昭和50年代以降急速に転入者が増えたという。その中でここ久喜新町は古くからの商業地であり、商売繁盛の神として稲荷神社を信仰する人も多く、仲町商店街では豊川稲荷講を結成して参拝しているという。
現在の社殿の前には中落堀という流れがあり、流れを渡る橋を愛宕橋という。橋をわたったところに玉垣があり、駅前の開発と共に神社周辺も整備された様子がわかる。
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