(写真は、スポニチアネックスより)
競馬の第90回日本ダービーはレーン騎乗の4番人気タスティエーラが接戦を制した。勝ったタスティエーラ陣営とファンの皆様には、心からおめでとうございますと申し上げたい。
断然1番人気に支持された皐月賞馬ソールオリエンスはわずかに届かず2着となり、横山武史の夢はまたしても持ち越しとなった。
しかし今年のダービーは、終わってみれば実につらいレースとなってしまった。
ゲートオープンと同時に昨年のホープフルステークス勝ち馬ドゥラエレーデが落馬。
そして青葉賞を勝ち2番人気に推されたスキルヴィングは残り300㍍ほどからルメール騎手が全く追わなくなり、最下位となる17着でゴール板を駆け抜けた後1コーナー付近で倒れ、そのまま動けなくなった。
現場に居合わせたファンがツイッターに上げていた写真では、馬と馬運車の間に黒いカーテンがかけられていたので結末は想像出来たが、やはりその後の報道で心不全による死亡と伝えられた。
数ある競技の中で、これほど頻繁に競技者が命を落とすのは競馬をおいて他にない。
1995年宝塚記念のライスシャワー、1998年天皇賞・秋のサイレンススズカなど、G1レースでの予後不良は我々ファンにとって特につらい。私はスズカが命を落とした天皇賞をライブ観戦しており、放心状態でどうやって京都まで帰宅したか覚えていない。
競馬ファンになって27年ほどになるが、競馬は実に様々な事を教えてくれる。
命のはかなさ、全馬無事にゴールを駆け抜ける事がどれほど尊い事かをスキルヴィングは教えてくれたのだ。
どうか、安らかに…