宍道湖北岸から望む対岸には、緑深き山々が広がり、山陰独特
のどんよりとした空に、あの出雲大社本殿の「八雲」に似た雲が
浮かんでいます。
出雲大社の裏山八雲山の上空にも、時々湧き立つような雲を見
掛けます。
何やら古事記の世界を連想させる雲で、ついつい雲の流れに見と
れてしまいます。
「古事記」によれば、須佐之男は八岐大蛇を退治した後、助けた稲
田姫と結婚して、出雲の各地を巡って宮(新居)を建てる場所を探し
求め、辿りついた須我の地に宮を建てましたが、不思議な事にその
地から幾重にも幾重にも、雲が立ち上りました。
これを見たスサノオは、
「出雲」の枕詞、日本最古の和歌
「八雲立つ 出雲八重垣
妻籠みに 八重垣作る
その八重垣を」
と妻のために詠んだとされます。
出雲須佐の地に生まれた私は、須佐之男が見ただろう、その湧き立
つ雲を、子供の頃からズッと見てきた(雨が降るのかな?と、)生粋の出雲
人でもあり、雲に魅かれるのでしょうか。
~今日も良い一日であります様に~