鹿の子百合:カノコユリ
シーボルトがオランダ帰国するに際して、カノコユリの球根を持ち帰り、ヨー
ロッパにユリ栽培の、一大ブームを巻き起こしたと言われる、鹿の子百合
の可憐で美しい花です。
この「鹿の子百合」は、花びらの赤い玉模様が、鹿の子の斑点によく似てい
る事から名付けられたそうです。
当地では自生する百合ではなく、毎年この時期になると、フラワーショップ
の店頭に飾られる華やかな花なので、もっぱら切り花として買って来て活け
て楽しんでいます。
わが国では、四国、九州地方に自生地があり、特に鹿児島県の離島「甑
島」の群生地が有名で、一斉に開花するこれからの時季、花を訪ねて島に
渡る人も多いようです。
この島は、その昔キリシタン文化を受け入れた場所の一つで、島原の乱の
残党数十名が処刑され殉教し、また仏教の宗派弾圧の歴史もある等、宗
教受難の島でもあったようです。
大飢饉の際には、この花の「ユリ根」が島人の飢えを救ったとか・・・今でも
大切に大切に育て見守られています。
この花に因んだ、素敵な歌があると、ブロ友から以前教えて頂きましたので
UPします。
こしき島慕情(作詩:作曲者不詳)
1 椿と鹿の子の 花さく島に 東シナ海 乗り越えて
きょうもついたか あの船が あぁ~平家落人(おちゅうど)
こしき島~♪
2 島の乙女の いとしの恋は 波にのまれた 玉石に
一夜のさだめと 知りながら あぁ~船は出て行く
こしき島~♪
3 夜のともしび 波間にゆれて きっとまた来る あの人は
鹿の子花咲く 夢をみて あぁ~去ったあの人よ
こしき島~♪
~今日も良い一日を~