皿 ベイ・さら 皿部
解字 液体をいれたり、食物を盛る皿を描いた象形。飲食の容器を表わす。皿は部首となる。日本で皿というと平らな器のイメージがあるが、古代文字を見ても分かるように丸みを帯びた器である。中国では古代の食器の総称として使われる。
意味 (1)[国]さら(皿)。食物を盛る平らな皿。「大皿おおざら」「小皿こざら」「皿鉢さわち」(浅い大きな皿) (2)食器の総称。うつわ。 (3)皿状のうつわ。「灰皿はいざら」「受け皿うけざら」
参考 皿は部首「皿さら」となる。漢字の下部について食器や容器の意を表す。
常用漢字 8字
皿ベイ(部首)
益エキ・ます(皿+水の変形の会意)
監カン・みる(皿を含む会意)
盛セイ・もる(皿+音符「成セイ」)
盗トウ・ぬすむ(皿+次の会意)
盆ボン・はち(皿+音符「分ブン」)
盤バン(皿+音符「般ハン」)
盟メイ・ちかう(皿+音符「明メイ」)
常用漢字以外の主な字
盥カン・たらい(皿+水+両手の会意)
盍コウ・おおう(皿+去の会意)
盒ゴウ・ふたもの(皿+音符「合ゴウ」)
盃ハイ・さかずき(皿+音符「不フ」)
盧ロ・めしびつ・すびつ(虍+田+皿の会意)
※以上のうち、益エキ・監カン・盍コウ・盧ロ、は音符になる。
イメージ
「さら」(皿)
「血のはいった皿」(血・卹・恤)
音の変化 ベイ:皿 ケツ:血 ジュツ:・卹・恤
血のはいった皿
血 ケツ・ち 血部
解字 甲骨文は食器の皿の中に血液を表す〇印を加えた形。篆文は「皿(さら)+一(ち)」の会意。皿の中にちが入っている形。現代字は一 ⇒ノに変化した血になった。。血は部首となる。
意味 (1)ち(血)。ちしお。「血液ケツエキ」「出血シュッケツ」(2)血のつながり。「血縁ケツエン」「血統ケットウ」 (3)さかんなさま「血気ケッキ」「熱血ネッケツ」
参考 血は部首「血ち」になる。しかし、血部の主な字は衆シュウと衄ジク・はなぢ(血+音符「丑チュウ」)ぐらいしかない。しかも、衆シュウの上部の血は、本来は日(太陽)が変化したと考えられており、血とは関係のない字である。音符「衆シュウ」参照。
卹 ジュツ・シュツ・つつしむ・うれえる・あわれむ 卩部
解字 金文は血の入った皿の横に卩セツ(ひざまずく人)を配した形の会意。血を飲んで誓約する儀式に臨んで、ひざまずきつつしむ意を表す[字統]。金文で、つつしむ意で使う。のち、後漢の[説文解字]が、「憂うるなり」としたので、うれうる・あわれむ意に用いるようになった。
意味 (1)つつしむ(卹しむ)。「敬卹ケイジュツ」(うやまいつつしむ) (2)うれえる(卹える)。あわれむ(卹れむ)。「憂卹ユウジュツ」(憂も卹も、うれえる意)「卹隠ジュツイン」(あわれみいたむ)「卹民ジュツミン」(民をあわれむ)
恤 ジュツ・シュツ・うれえる・あわれむ 忄部
解字 「忄(こころ)+血(=卹ジュツ)」の会意形声。この字の血は卹ジュツの略体。卹は本来つつしむ意だが、ここでは後の意である「うれえる・あわれむ」意を忄(こころ)を付けて表す。
意味 (1)うれえる(恤える)。「失得勿恤」[失得シットクを恤(うれ)えること勿(なか)れ] (2)あわれむ(恤れむ)。「恤民ジュツミン」(民をあわれむ) (3)(あわれんで)めぐむ。すくう。「賑恤シンジュツ」(罹災者などをすくうため金品をほどこす。賑はほどこす意)「撫恤金ブジュツキン」(いつくしみあわれんで出すお金) (4)(本来の意味の)つつしむ。「恤刑ジュツケイ」(刑罰をみだりに加えないようにする)
<紫色は常用漢字>
解字 液体をいれたり、食物を盛る皿を描いた象形。飲食の容器を表わす。皿は部首となる。日本で皿というと平らな器のイメージがあるが、古代文字を見ても分かるように丸みを帯びた器である。中国では古代の食器の総称として使われる。
意味 (1)[国]さら(皿)。食物を盛る平らな皿。「大皿おおざら」「小皿こざら」「皿鉢さわち」(浅い大きな皿) (2)食器の総称。うつわ。 (3)皿状のうつわ。「灰皿はいざら」「受け皿うけざら」
参考 皿は部首「皿さら」となる。漢字の下部について食器や容器の意を表す。
常用漢字 8字
皿ベイ(部首)
益エキ・ます(皿+水の変形の会意)
監カン・みる(皿を含む会意)
盛セイ・もる(皿+音符「成セイ」)
盗トウ・ぬすむ(皿+次の会意)
盆ボン・はち(皿+音符「分ブン」)
盤バン(皿+音符「般ハン」)
盟メイ・ちかう(皿+音符「明メイ」)
常用漢字以外の主な字
盥カン・たらい(皿+水+両手の会意)
盍コウ・おおう(皿+去の会意)
盒ゴウ・ふたもの(皿+音符「合ゴウ」)
盃ハイ・さかずき(皿+音符「不フ」)
盧ロ・めしびつ・すびつ(虍+田+皿の会意)
※以上のうち、益エキ・監カン・盍コウ・盧ロ、は音符になる。
イメージ
「さら」(皿)
「血のはいった皿」(血・卹・恤)
音の変化 ベイ:皿 ケツ:血 ジュツ:・卹・恤
血のはいった皿
血 ケツ・ち 血部
解字 甲骨文は食器の皿の中に血液を表す〇印を加えた形。篆文は「皿(さら)+一(ち)」の会意。皿の中にちが入っている形。現代字は一 ⇒ノに変化した血になった。。血は部首となる。
意味 (1)ち(血)。ちしお。「血液ケツエキ」「出血シュッケツ」(2)血のつながり。「血縁ケツエン」「血統ケットウ」 (3)さかんなさま「血気ケッキ」「熱血ネッケツ」
参考 血は部首「血ち」になる。しかし、血部の主な字は衆シュウと衄ジク・はなぢ(血+音符「丑チュウ」)ぐらいしかない。しかも、衆シュウの上部の血は、本来は日(太陽)が変化したと考えられており、血とは関係のない字である。音符「衆シュウ」参照。
卹 ジュツ・シュツ・つつしむ・うれえる・あわれむ 卩部
解字 金文は血の入った皿の横に卩セツ(ひざまずく人)を配した形の会意。血を飲んで誓約する儀式に臨んで、ひざまずきつつしむ意を表す[字統]。金文で、つつしむ意で使う。のち、後漢の[説文解字]が、「憂うるなり」としたので、うれうる・あわれむ意に用いるようになった。
意味 (1)つつしむ(卹しむ)。「敬卹ケイジュツ」(うやまいつつしむ) (2)うれえる(卹える)。あわれむ(卹れむ)。「憂卹ユウジュツ」(憂も卹も、うれえる意)「卹隠ジュツイン」(あわれみいたむ)「卹民ジュツミン」(民をあわれむ)
恤 ジュツ・シュツ・うれえる・あわれむ 忄部
解字 「忄(こころ)+血(=卹ジュツ)」の会意形声。この字の血は卹ジュツの略体。卹は本来つつしむ意だが、ここでは後の意である「うれえる・あわれむ」意を忄(こころ)を付けて表す。
意味 (1)うれえる(恤える)。「失得勿恤」[失得シットクを恤(うれ)えること勿(なか)れ] (2)あわれむ(恤れむ)。「恤民ジュツミン」(民をあわれむ) (3)(あわれんで)めぐむ。すくう。「賑恤シンジュツ」(罹災者などをすくうため金品をほどこす。賑はほどこす意)「撫恤金ブジュツキン」(いつくしみあわれんで出すお金) (4)(本来の意味の)つつしむ。「恤刑ジュツケイ」(刑罰をみだりに加えないようにする)
<紫色は常用漢字>