先住民族関連ニュース

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特上黒毛和牛の焼き肉に舌鼓 白老牛肉まつりが開幕

2011-06-05 | アイヌ民族関連
MSN産経ニュース 2011.6.4 19:05

 北海道が誇る特産品、白老牛を食べ尽くす「第22回白老牛肉まつり」が4日、北海道白老町の白老川河川敷特設会場で始まった。昨年は宮崎県の口蹄疫(こうていえき)問題に配慮して中止になっており、今年は2年ぶりの開催となる。小雨がそぼ降るあいにくの天気だったが、朝から大勢の人が詰めかけ、黒毛和牛の焼き肉をおいしそうにほおばっていた。
 白老牛は、昭和29年に北海道で初めて黒毛和種肉牛を島根県から導入したのが始まり。北海道洞爺湖サミットでは日米首脳晩餐会(ばんさんかい)で供されるなど、現在では北海道を代表する味覚として知られる。
 2年ぶりの開催となる今年の牛肉まつりは、13頭約6.5トンを用意。そのうち最高ランクのA5が7頭、A4が5頭と上物率は90%を超える。また、東日本大震災で被災した姉妹都市、仙台市への震災復興支援として、収益の一部を義援金に充てるほか、仙台からの物産販売や武将隊によるステージなども行われる。
 来賓として駆けつけた鳩山由紀夫前首相は「今日はおいしい白老牛をたくさん食べに参りました。永田町の話はお肉がまずくなるからいたしません」とあいさつ。地元のアイヌ民族博物館による民族楽器の演奏なども披露される中、会場には焼き肉の煙がもうもうと立ちこめていた。
 白老牛肉まつりは5日まで開催。2日間で約3万人の人出が予想される。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110604/trd11060419080013-n1.htm

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アイヌ文様ベースにロゴ 新ひだか

2011-06-05 | アイヌ民族関連
(北海道新聞 06/04 15:00)

 【新ひだか】道アイヌ協会新ひだか支部は、アイヌ文様を現代風にアレンジしたオリジナルロゴマークの制作に向けて準備を進めている。アクセサリーや雑貨メーカーと提携し、商品のワンポイントとして使ってもらおうという試みで、若い人にアイヌ文化に関心をもってもらうのが狙いだ。
 道の地域づくり総合交付金を活用した事業。ロゴマークを商標登録してメーカーと商品開発し、商標権(ロイヤルティー)から収益を得られるかどうか、ビジネスの可能性を探る。本年度中にメーカーを選定してテスト販売し、事業化に結びつけたい考えだ。
 昨年度、町が策定したアイヌ民族の伝統的生活空間「イオル」再生事業計画と連携した取り組み。計画では、アイヌ文化を生かした新たなビジネス展開の可能性を探り、雇用を生み出すことで生活基盤づくりを目指すとしている。
 同支部は「若い人がなじみやすいロゴや商品を売り出していきたい」と話している。(成田智加)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki/297027.html

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函館・「旧相馬邸」1周年で特別展 「江差屏風」など公開

2011-06-05 | アイヌ民族関連
(北海道新聞 06/03 15:00)

 昨年6月から観光施設として一般公開されている明治期の函館の豪商・相馬哲平の私邸「旧相馬邸」(函館市元町)の1周年を記念し、邸内で特別展が開かれている。江戸中期の絵師小玉貞良が描いた「江差屏風(びょうぶ)」の実物のほか、蝦夷地(えぞち)探検家松浦武四郎の日誌や江戸後期の画家蠣崎波響の掛け軸も初めて展示。同邸の運営会社は、函館の発展の歴史とともに「一流の文化財も堪能してほしい」と話している。(上野香織)
 江差屏風は、ニシン漁でにぎわう1750年ごろの江差の町と人々の生活を描写している。昨年6月1日のオープンに合わせ、旧相馬邸の運営会社の東出伸司社長が集客の目玉にと入手した。ただ、作品の劣化を防ぐため、オープン直後の1カ月間だけ公開し、以降は複製品を置いてきた。
 小玉貞良の落款が入った「アイヌ絵巻」も同様にオープン直後を除き、複製品を展示してきた。このため両作品とも実物が公開されるのはほぼ1年ぶりとなる。
 一方、同邸で初めて展示しているのは、北海道の名付け親として知られる松浦武四郎の「丁巳(ていし)東西蝦夷山川地理取調日誌」全24巻のうち、八雲から函館までの地理や植生を記した「第23巻 由宇羅津布(ゆうらっぷ)日誌」だ。手に取って読むことができるよう複製品も併せて並べた。
 また蠣崎波響の掛け軸は交流のあった広島・福山藩の儒者の居宅を描いたもので代表作の「夷酋列像」後に描いたとされる。
 東出社長は「この1年で全国から観光客が訪れるようになった。感謝の気持ちを込めて特別展を企画した」と話し、地元の人たちの来館も呼び掛けている。
 旧相馬邸は1908年(明治41年)に建設され、函館市の伝統的建造物に指定されている。特別展は12日まで。入館料は一般500円、高校生以下200円。問い合わせは旧相馬邸(電)0138・26・1560へ。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki2/296794.html

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登別出身・知里幸恵の生涯を記した作品が中学教科書に

2011-06-05 | アイヌ民族関連
【室蘭民報 2011年6月3日(金)朝刊】
 新学習指導要領の全面実施に伴い、中学校で使用される教科書は平成24年度から変わる。このうち、教育出版(東京)が発行する中学1年生の国語の教科書には、登別出身でアイヌ神謡集を著した知里幸恵(1903~1912年)の生涯を記した、作家・藤本英夫氏(1927~2005年)の作品が掲載されている。
 新学習指導要領は、言語活動や伝統文化に関する教育の充実などを図っているのが特徴。全面実施は小学校が23年度、中学校が24年度。中学校の国語では「話すこと・聞くこと」「書くこと」「読むこと」の3領域に「伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項」が示されている。
 同社では「伝統文化の尊重や道徳的見地から知里幸恵の生き方を再び見直し、生徒に考えさせたい」との思いや、昨年9月に「知里幸恵 銀のしずく記念館」が登別市登別本町2にオープンしたことを契機に、藤本氏が著した「銀のしずく降る降る」を登場させた。
 同作品は藤本氏が同社の教科書のために書き下ろしたもので、初出は昭和56年。平成5~8年度版と13~23年度版は非掲載のため、教科書には11年ぶりの登場となる。10ページにわたって、幸恵の生い立ちや金田一京助氏との出会い、アイヌ神謡集の執筆に至った経緯などを分かりやすく紹介している。
 同社によると、現在胆振管内の中学校で同社の教科書を使用しているのは室蘭市と苫小牧市のみ。幸恵のふるさとである登別市で使われるかは「秋ごろに決まる」(登別市教委)予定だ。
 「銀のしずく降る降る」は、市教委が年1回開催する法定の教科書展示会で目にすることができる。
(有田太一郎)
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2011/06/03/20110603m_05.html

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【白老】小樽銭函中の100人町内8カ所で職業体験 教育旅行プログラム第1号

2011-06-05 | アイヌ民族関連
(苫小牧民報 2011年 6/1)

 白老町、白老観光協会が共同企画した教育旅行プログラム「白老職業体験」の受け入れ第1号となる小樽市立銭函中学校の2年生100人が、宿泊研修の一環で5月31日に来町。まちを支えるさまざまな産業の現場に飛び込み、働く喜びや苦労を学んだ。
 白老牛生産のウエムラ牧場(石山)での職業体験には、生徒12人が参加。同牧場の上村正勝会長から白老牛の歴史などについて話を聞いた後、牛舎内を見学。近寄ってくる子牛を見て「かわいい」と歓声を上げたり、ミルクを恐る恐る与えたりした。永野知美さん(13)は「牛の目がすごくきらきらしていてかわいらしかった」と笑顔で話していた。
 同プログラムでは温泉旅館、アイヌ民族博物館、自然ガイド、障害者授産施設など13事業者が受け入れ先になっている。今回、銭函中の生徒は8カ所で日帰りの職業体験を行った。1日には札幌・小樽の2中学校、山梨県の盲学校を受け入れるなど滑り出しは順調。多様な産業が集積するまちのメリットを生かした新たな観光活性化策として今後注目を集めそうだ。
http://www.tomamin.co.jp/2011s/s11060103.html

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【白老】横浜蒔田中の修学旅行生がアイヌ民族の文化を体験

2011-06-05 | アイヌ民族関連
(苫小牧民報 2011年 5/31)

 白老町以西の7市町で構成する北海道登別洞爺広域観光圏協議会(会長・小笠原春一登別市長)が首都圏から初めて誘致した修学旅行の中学生一行が30日、白老町のアイヌ民族博物館を訪れ、文化体験を満喫した。
 修学旅行で来道したのは、横浜市立蒔田(まいた)中学校の3年生152人。28日は新千歳空港で歓迎セレモニーを受け、空知管内長沼町の農家に民泊。29日に洞爺湖町を観光し、最終日の30日は4班に分かれ白老、登別、伊達で自主研修を行った。
 アイヌ民族博物館には27人が訪れ、アイヌ古式舞踊やアイヌ刺しゅうの体験、伝統料理の試食を楽しんだ。一行の元には飴谷長蔵町長も駆け付け、「われわれの誇りであるアイヌ文化を理解していただけることを期待しています」と、歓迎のあいさつ。生徒らはお礼に、自分たちの手形を押した横断幕を町長へプレゼントした。
 同協議会では首都圏中学校の航空機利用による修学旅行が2006年度から解禁されたのを契機に、誘致活動を本格化。白老町も東京事務所による営業活動、アイヌ民族博物館は移動博物館事業を昨年12月に横浜市で開催するなどして、蒔田中と関係を深めてきた。
 同校の木村悦雄校長は「北海道は自然や食が理屈抜きで素晴らしい。今後、われわれの後に続いて北海道に来る市内の中学校も増えるのでは」と話していた。
http://www.tomamin.co.jp/2011s/s11053101.html

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「白老にようこそ」―横浜から初の修学旅行生が訪問

2011-06-05 | 日記
【室蘭民報 2011年5月31日(火)朝刊】

 白老・アイヌ民族博物館に30日、横浜市内から初めての修学旅行生27人が訪問、古式舞踊を鑑賞したり、アイヌの伝統食を味わった。
 市立蒔田中学校(木村悦雄校長)の3年生一行。白老を含む北海道登別洞爺広域観光圏協議会が誘致、同博物館や白老町にとっては7年越しの“ラブコール”で、昨年12月には「移動博物館」を横浜市南公会堂で開催、好評を博した。
 伝統食の昼食時には飴谷町長が駆けつけ、「ようこそ白老へ。皆さんの後輩、横浜市内の中学生にアイヌ文化を理解してもらうことを期待します」と歓迎。菊池日向君は「ぼくは2年前から白老に来たいと思っていました。事前学習ではアイヌ文化を新聞にまとめました」、君塚晴美さんは「私たちのためにいろいろ用意してくれてありがとうございました」とあいさつ。
 生徒たちから「イヤイライケレ(ありがとう)白老」の文字と生徒たちの手形が押された記念の白布を受け取った飴谷町長は「町長室に張ります」と答えていた。
 同中はこれまで奈良や京都を修学旅行先にしていた。木村校長は「おいしい空気、自然の中での食文化体験。他校も続いてくれれば。だっていいんですもの」と話していた。
(富士雄志)
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2011/05/31/20110531m_08.html

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登別でアイヌ民俗芸能伝承講座開始、遊び歌「楽しいね」

2011-06-05 | アイヌ民族関連
【室蘭民報 2011年5月30日(月)朝刊】

 アイヌ民俗文化財伝承・活用事業「アイヌ民俗芸能伝承講座」(道教委主催)が27日から、登別市幌別町の鉄南ふれあいセンターで始まり、受講者が幌別地方に伝わる伝統的な歌や踊りを学んでいる。
 アイヌ古式舞踊は昭和59年に国の「重要無形民俗文化財」に指定。平成21年9月にはユネスコ(国連教育科学文化機関)の「無形文化遺産」に登録された。同講座はアイヌ古式舞踊、ムックリなどの楽器演奏、歌唱などを伝えるため日胆はじめ、釧路や帯広の道東など計11会場で実施している。
 登別市会場では登別古式舞踊保存会「フンペ」の上武やす子会長と林明子さんが講師を務め、幼児も含む男女20人が参加した。初めに上武会長が「皆さんとともに一から勉強したいと思っています」と呼び掛けた。
 参加者は幌別地方に伝わる遊び歌「アマムチカップ」「イサカ イセポ(うさぎのうた)」に挑戦。子供たちも一緒に手と足、体全体を使った動きを学んだ。独特の歌舞に参加者の楽しげな声が響いていた。
 講座は7月15日まで計5回実施する。北海道アイヌ協会登別支部は「途中参加もできます」と呼び掛けている。申し込み、問い合わせは同支部(電話0143・85局1062番)へ。
(粟田純樹)
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2011/05/30/20110530m_05.html

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登別洞爺観光圏協が誘致した修学旅行団の第一陣が到着

2011-06-05 | アイヌ民族関連
【室蘭民報 2011年5月29日(日)朝刊】

 北海道登別洞爺広域観光圏協議会(会長・小笠原春一登別市長、7市町)が誘致した中学生修学旅行団の第一陣が28日、空路道内入りした。小笠原会長ら関係者が新千歳空港に降り立った168人を歓迎した。
 同協議会は平成18年度から「首都圏修学旅行誘致事業」としてプロモーションを実施。公立中学校の修学旅行が規制緩和され、航空機の使用が可能となったことなどが追い風となり、努力が実った。
 午前10時35分ごろ、横浜市蒔田中学校の生徒らが到着。同協議会メンバーら約20人が到着出口で「ようこそ北海道へ」などと書かれた横断幕を掲げて出迎えた。
 歓迎式では、小笠原会長が「北海道の自然の雄大さ、おいしい食べ物がたくさんあります。魅力を十分楽しんで」と呼び掛け、記念品をプレゼントした。
 一行は2泊3日の日程中、洞爺湖でロングラン花火大会を楽しみ、白老ポロトコタンでアイヌ文化を学習するほか、登別テーマパーク巡りなども行う。
(粟田純樹)
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2011/05/29/20110529m_06.html

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【白老】学生職業体験プログラム 第1陣約300人受け入れへ

2011-06-05 | アイヌ民族関連
(苫小牧民報 2011年 5/28)

 白老町・白老観光協会が今年度から事業化した教育旅行プログラム「白老職業体験」の第1陣として、31日と6月1日に札幌圏の3中学校、道外の1盲学校の生徒合わせて約300人を受け入れることが決まった。白老牛農家、アイヌ文化伝承者などさまざまな職種を体験する予定で、今後はまちの新たな観光スタイルとしても注目される。
 プログラムは、他の自治体にはない多様な産業構造を生かそうというアイデアと、体験重視の傾向にある学校の宿泊研修・修学旅行を結び付ける形で誕生。昨年6月には札幌市発寒中の生徒約70人を受け入れた実績から本格的な態勢づくりに着手し、今年度から13事業者で展開することになった。
 受け入れ先に名乗りを上げたのはアイヌ民族博物館、仙台藩白老元陣屋資料館、しいたけ農園、功労馬の養老牧場、町のバイオマス燃料化施設「ecoリサイクルセンターしらおい」、障害者授産施設、陶芸教室など。体験内容は職種ごとにプログラム化され、白老牛農家では牛舎の掃除や子牛にミルクを与える作業を手伝ったり、白老牛の歴史について解説を受ける。
 今回、職業体験するのは31日が小樽市銭函中(100人)、1日は札幌市東栄中(179人)、小樽市塩谷中(15人)、山梨県立盲学校(3人)の4校。生徒たちは自分の選んだ体験先で2時間程度、研修する予定だ。
 町産業経済課では「ほかにも複数の中学、高校から前向きな回答を頂いている。強みである受け皿の多さをアピールし、受け入れにつなげていきたい」と話している。
http://www.tomamin.co.jp/2011s/s11052802.html

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助け合う力 大震災とボランティア

2011-06-05 | アイヌ民族関連
(15)送迎依頼、細かに対応/災害移動支援ボランティアRera(レラ)リーダー・番場隆夫さん

河北新報社 2011年05月28日土曜日
 ―被災した障害者や高齢者を病院などへ送迎する支援に取り組んでいる。
<日々増すニーズ>
 「送迎先は病院が約8割で、主な利用者は高齢者や透析患者。スーパー、コインランドリー、小中学校、入浴施設への送り迎えや、避難所から仮設住宅への引っ越しの手伝いも多い。車を失った被災者の依頼にも応じており、ニーズは日々増している」
 ―メンバーは。
 「NPO法人ホップ障害者地域生活支援センター、社会福祉法人札幌協働福祉会の二つを中心に、北海道や横浜市の福祉団体で構成する。各団体のスタッフ計7、8人と地元のボランティア数人が交代で常駐している。Reraはアイヌ民族の言葉で風を意味する」
 ―石巻市清水町2丁目の民家を拠点に電話で予約を受け付けている。
 「最多だった5月20日は49回、延べ70人を運んだ。活動は運転手と介助者の2人1組。風呂への移送では入浴を手伝うこともある。車両は全8台。うち4台は車いすを持ち上げるリフト付きだ」
 ―こうした支援が必要な理由は。
<笑顔の人増える>
 「もともと移動が不便な高齢者、障害者らがさらに不自由な状況となっている。健常者も足がないと引きこもりになりがちだが、コインランドリーで洗濯するなど日常が戻れば生活にめりはりが付く。気分転換になればと、送迎途中に花見会場や松島海岸に寄り道することもある」
 「利用者の様子を見ると、車内での会話が息抜きになるようだ。せきを切ったように涙が止まらなくなる利用者もいる。ふとしたきっかけで、抑えていた感情があふれるのだろう。最近は笑顔の人が増えてきた。車内で民謡を歌ってくれた高齢者グループもあった」
 ―活動を通じて印象深かったことは。
<地元の善意感激>
 「地元の善意には涙が出そうだ。拠点の民家も駐車場も、住民や近隣商店が無償で提供してくれた。水道修理に来た工事会社員は『支援に来てくれた人たちだから』と代金を受け取らなかった。渋滞してもボランティア車両だと分かると、みんな道を譲ってくれる」
 ―被災地の道路事情は決してよくない。
 「がれきで何度もパンクした。道が冠水し、電気系統の故障も多い。新潟県中越地震などでも活動したが、車両維持がここまで大変なのは初めて。急な通行止めも頻繁で、石巻の地理に不慣れなメンバーは苦労している。札幌は道路が碁盤の目状で覚えやすいのだが」
 ―今後の活動と課題は。
 「需要がある間は続けたい。単なる無料タクシーにならないよう、どこまで支援対象にするか線引きが悩ましい。最低限の交通手段は本来、地元行政や民間企業で確保するべきこと。いずれは活動を石巻の方々に引き継ぎたい。運転、介助ができる人を求めている」
(聞き手は酒井原雄平)
<ばんば・たかお>北海道岩見沢市出身。岩見沢商高(現北海道岩見沢緑陵高)卒。建設会社勤務を経て1999年からホップ障害者地域生活支援センタースタッフ。東日本大震災後を機にReraで活動。
http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1075/20110528_01.htm

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