毎日新聞 2011年6月25日 北海道朝刊
◇年収300万未満半数、大学進学率31%
政府のアイヌ政策推進会議(座長・枝野幸男官房長官)が24日開かれ、国が初めて実施した北海道外に居住するアイヌの生活実態調査結果が報告された。年収300万円未満の世帯が半数近くに上ったほか、若い世代の大学進学率は約3割にとどまり、全国平均に比べて生活、教育面で格差があることが分かった。
調査結果報告書によると、世帯の年収は200万円台が最多の20・5%。次いで100万円台が15・2%だった。300万円未満が全体の44・8%を占め、全国平均(33・2%)を上回った。生活保護受給率は7・6%で、全国平均の3倍以上だった。29歳以下の大学進学率は31・1%。道内アイヌ(20・2%)を上回ったが、同じ世代の全国平均より10ポイント以上も低い。高校中退率は11・2%と、全国平均(1・7%)を大きく上回り、経済的な理由が4割以上を占めた。
道外アイヌへの行政の支援がないことから、報告書では「全国でアイヌへの就労、進学支援を検討する必要がある」と指摘した。
道内のアイヌは北海道の調査で約2万3800人(06年)。ただし、道外の実態はつかめていない。今回の調査は、北海道アイヌ協会会員の親類や知人を紹介してもらい、昨年12月~今年1月、15歳以上の241世帯318人を対象に実施。回収率は世帯63・5%、個人66・0%だった。【千々部一好】
http://mainichi.jp/hokkaido/seikei/news/20110625ddr041010005000c.html
◇年収300万未満半数、大学進学率31%
政府のアイヌ政策推進会議(座長・枝野幸男官房長官)が24日開かれ、国が初めて実施した北海道外に居住するアイヌの生活実態調査結果が報告された。年収300万円未満の世帯が半数近くに上ったほか、若い世代の大学進学率は約3割にとどまり、全国平均に比べて生活、教育面で格差があることが分かった。
調査結果報告書によると、世帯の年収は200万円台が最多の20・5%。次いで100万円台が15・2%だった。300万円未満が全体の44・8%を占め、全国平均(33・2%)を上回った。生活保護受給率は7・6%で、全国平均の3倍以上だった。29歳以下の大学進学率は31・1%。道内アイヌ(20・2%)を上回ったが、同じ世代の全国平均より10ポイント以上も低い。高校中退率は11・2%と、全国平均(1・7%)を大きく上回り、経済的な理由が4割以上を占めた。
道外アイヌへの行政の支援がないことから、報告書では「全国でアイヌへの就労、進学支援を検討する必要がある」と指摘した。
道内のアイヌは北海道の調査で約2万3800人(06年)。ただし、道外の実態はつかめていない。今回の調査は、北海道アイヌ協会会員の親類や知人を紹介してもらい、昨年12月~今年1月、15歳以上の241世帯318人を対象に実施。回収率は世帯63・5%、個人66・0%だった。【千々部一好】
http://mainichi.jp/hokkaido/seikei/news/20110625ddr041010005000c.html