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【白老】アイヌフォーラム北海道2012

2012-01-24 | アイヌ民族関連
(苫小牧民報 2012年 1/23)

 アイヌフォーラム北海道2012が21日、白老町中央公民館で開かれた。政府が白老町を適地とした「民族共生の象徴的空間」(象徴空間)の早期整備へ地元の機運を盛り上げようと、道が主催したイベント。伝統舞踊のステージなど多彩な催しが繰り広げられ、約400人がアイヌ民族の政策や文化伝承の現状に理解を深めた。
 オープニングでは、主催者を代表し、道の多田健一郎副知事が「象徴空間の整備が白老で円滑に展開できるよう、皆さまのお力添えを頂きたい」とあいさつ。戸田安彦町長も「アイヌ民族の歴史や問題を、道民の皆さんがそれぞれの立場でPRしてほしい」と期待を述べた。
 アイヌ政策の現状を紹介する「アイヌワンポイントセミナー」では、北海道大学アイヌ・先住民族センターの常本照樹教授、佐々木利和教授がそれぞれ講演。常本教授は今後のアイヌ政策の方向性を解説し、「多くの国民がアイヌの歴史や文化を認識しなくては、アイヌ民族の生活支援などが円滑に進められない」と、象徴空間のコンセプトの一つである国民理解の重要性を指摘。佐々木教授は象徴空間の在り方について、「国が主体的になって自然公園などを整備する事業だが、アイヌの人々や自治体の積極的な参画も欠かせない」と強調。「アイヌ語と日本語を併記した地名の案内板を至る所に設置し、白老の空間をアイヌ語で埋めていくことなど、(地元で)地道にできることもある」と提言した。
 札幌大学は、アイヌ子弟を学生として受け入れ、文化の担い手として養成する教育システム「ウレシパ・プロジェクト」を発表。学生たちがアイヌ古式舞踊の「弓の舞」などの練習成果を披露したほか、同大の本田優子教授が「プロジェクトにはアイヌ民族以外にも和人や海外の留学生も参加しており、学生たちは多様性の価値を肌で感じている」などと、取り組みの成果を語った。
 このほかステージでは、札幌市こどもの劇場やまびこ座が、登別出身のアイヌ文芸家・神成マツのウエペケレ(口承文芸)を題材にした人形劇を、アイヌ民族博物館は古式舞踊や伝統儀式カムイノミなどが一体となった「ポロトコタンの夜」をそれぞれ上演。観客らはアイヌ文化の世界を存分に堪能していた。
http://www.tomamin.co.jp/2012s/s12012302.html

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アイヌ民族党 来夏参院選 議席目指す

2012-01-24 | アイヌ民族関連
朝日新聞 2012年01月22日

■アイヌ民族党 江別で結党大会
 アイヌ民族の権利回復などを目指し、「アイヌ民族党」が21日、江別市で結党大会を開いた。来年夏の参院選で議席確保を狙う政治団体の代表となった萱野志朗氏(53)=萱野茂二風谷アイヌ資料館館長=は、「アイヌ民族が様々な団体を作って分裂していては、政治家にとって好都合になる。我々は団結しないといけない」と協力を呼びかけた。
 結党大会では、萱野代表を含む8人の役員を決定。党員資格はアイヌ民族に限らず、18歳以上の個人で、在日外国人らも認めることなどの規約を決めた。事務所は平取町二風谷に置き、今後は札幌を中心とした事務所を設ける方針だ。2012年度予算には参院選の供託金の一部(4千万円)を含めて5763万円を盛り込んだ。
 基本政策には、アイヌ民族の教育の充実や福祉の充実などを掲げ、「新たな動きの始まり。アイヌ民族の風俗習慣に基づいた価値観による政策を中心に考えていきたい」と萱野代表。寄付を募る資金面など課題は多いが「働きかけていく。決意は固い」と語った。
 既存政党との協力について現時点で白紙としたが、積極的に政党にアプローチはしないという。1998年の参院選に社民党から立候補経験もある萱野代表は「我々の土俵でちゃんと戦う。自分たちの組織をつくって候補者を擁立することが大切だ」と強調した。
 結党大会には、ニュージーランドの先住民族の政党「マオリ党」の現職国会議員テ・ウルロア・フラベル氏(56)も出席し、「世界の先住民族も、みなさんが国政や地方政治に挑む姿勢を誇りに思う。力をつけ、政治的な影響力を発揮することを楽しみにしている」と祝福した。
 平取町から来たアイヌ民族の男性(77)は「元々、北海道は我々のものだった。少しでも我々の声を国会に通して欲しい。平等になるよう、お互いに協力し合っていきたい」。江別市の女性(68)は「うれしく思う。実際に和人と比べて教育なども劣っている。一人でも多く国政に出て欲しいので、アイヌ民族だけではなく、和人も一緒に協力して頂きたい」と話した。
 (上山浩也)
http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000001201230009

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白老でアイヌフォーラム北海道─民族文化多彩に発信

2012-01-24 | アイヌ民族関連
【室蘭民報 2012年1月22日(日)朝刊】

 道主催、白老町共催のアイヌフォーラム北海道が21日、同町コミュニティセンターで開かれ、「民族共生の象徴となる空間」整備地に決定した白老からアイヌ文化を発信した。
 約400人が参加。開会式で多田健一郎・道副知事が象徴空間について触れ「道としても取り組みを側面から支え、道内における盛り上がりを図る」、戸田安彦町長は「このフォーラムを通して道民の皆さんがさまざまな立場から発信していただければ」とあいさつした。
 北大アイヌ・先住民研究センターの常本照樹教授、佐々木利和教授が「アイヌ政策のこれから―新たなアイヌ政策の実現を目指して」をテーマに、民族共生の象徴となる空間などの最新情報を解説。佐々木教授は象徴空間整備に向けて「アイヌの人々の積極的参加が求められる」と強調した。
 札幌市こどもの劇場やまびこ座によるアイヌの昔話を題材にした人形劇の上演、札幌大学の本田優子教授が同大が取り組むアイヌ文化の担い手育成を目的とする教育プログラムを紹介し、学生たちが舞踊や歌を発表。白老のアイヌ民族博物館は、夜間特別プログラム「ポロトコタンの夜」を披露した。
(富士雄志)
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2012/01/22/20120122m_08.html

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